ミチコ・カクタニのレビュー一覧

  • 真実の終わり
    著者は1955年生まれの日系アメリカ人二世。長くニューヨークタイムズ紙上で書評を担当。批評部門のピューリッツァー賞受賞者。ドナルド・トランプと彼を登場させたアメリカの現実について舌鋒鋭い議論が展開される。ウソつきの恥知らずのトランプに対する批判は、それ自体むちゃくちゃ小気味よいが、問題はそういう人物...続きを読む
  • 真実の終わり
    フェイクVSファクト、という対立構造で語られることが多くなったトランプ出現後の報道の世界。この対立は民主党VS共和党、とか左翼VS右翼、という旗色がはっきりわかるものではなく、どちらも相手をフェイクとデスっているところがややこしい。つまり、正しい、正しくないという議論では結論が出ない空しさを世界に定...続きを読む
  • 真実の終わり
    トランプ大統領に代表される虚言やフェイクニュースを批判した書籍である。フェイクニュースが存在すること以上に、虚言やフェイクニュースが非難されずに受け入れられていることが問題である。現実に2019年の台風19号で二子玉川が浸水したが、住民団体「二子玉川の環境と安全を考える会」が多摩川氾濫後にWebサイ...続きを読む
  • 真実の終わり
    この本を読み終わった時、トランプの大統領就任が後々歴史を振り返ってみた時に、大きなターニングポイントだったと思ってしまうような(悪い意味で)事にならないようにと祈りたくなった。
    ファクトをフェイクだと力技で捻じ曲げ、ロシアのトロールの暗躍させた事の影響は、アメリカ一国の事だけにおさまらないだろう。
    ...続きを読む
  • 真実の終わり
    何よりも驚いたのは、ロシアのトロールたちによるメディアへの介入と世論操作の実態である。どうしてロシアがアメリカ大統領選に介入するのか、その意図するところがよくわからなかったが、それは恐ろしい意味を持っていたのである。
    トランプ政権のしていることを、同様の手法でわが国に万円させたのが安倍政権である。国...続きを読む
  • 真実の終わり
    トランプ大統領のことを痛烈に批判している。
    また、ここに書かれているアメリカの現状は日本にも通じることが多い。

    「真実は民主主義の基盤である」はずなのに、その真実が揺らいでいるというか、軽んじられ、絶滅危惧種となってきている。

     真実が軽んじられ、感情が理性に取って代わる。その先にあるのは全体主...続きを読む
  • 真実の終わり
    フェイクニュースが蔓延るポスト・トゥルースとフィルターバブルに代表される分断に満ちたこの時代(トランプの時代)。それが育まれた根底にポストモダン的な相対主義がある、という指摘に死角から頭を殴られたような気がした。
    自分たち(これは世代的な違いも大いにあるだろう)の言語、あるいは文化的な素地そのものが...続きを読む
  • 真実の終わり
    最悪の米大統領の嘘、嘲り、脅し、欺瞞の圧倒的な量情報にかき消され、米国の良心が押し流されている。ロシアや中国にもつけ込まれ、それでも自分のためだけに真実に背き、毒を垂れ流す。
    こんな世の中から早くまともな状態に戻って欲しいが、トランプが替わっても直ぐには良くならない可能性が高い。それでも、トランプが...続きを読む