新太閤記(一)

新太閤記(一)

484円 (税込)

2pt

4.0

「奇妙な面をしとるわ。猿に似とるわ。チビ猿じゃな」信長は小者志願の若者を見て大笑いした。武士の作法に通じた若者は悪びれず、側用人に答えた。「今川の被官松下嘉兵衛尉が家で士奉公しとりました。父は先代信秀さまが鉄砲足軽しとりました木下弥右衛門と申します」「名は!」「木下藤吉郎秀吉でございます」「なんじゃとォ!」信長はきびしい目で若者を凝視した。若者はこの時23歳。これが、当時どじょう売りの与助と呼ばれていた秀吉と信長の出会いであった。

...続きを読む

新太閤記 のシリーズ作品

1~4巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~4件目 / 4件
  • 新太閤記(一)
    484円 (税込)
    「奇妙な面をしとるわ。猿に似とるわ。チビ猿じゃな」信長は小者志願の若者を見て大笑いした。武士の作法に通じた若者は悪びれず、側用人に答えた。「今川の被官松下嘉兵衛尉が家で士奉公しとりました。父は先代信秀さまが鉄砲足軽しとりました木下弥右衛門と申します」「名は!」「木下藤吉郎秀吉でございます」「なんじゃとォ!」信長はきびしい目で若者を凝視した。若者はこの時23歳。これが、当時どじょう売りの与助と呼ばれていた秀吉と信長の出会いであった。
  • 新太閤記(二)
    484円 (税込)
    永禄七年、信長は山深い二ノ宮山に城を築き、清洲から移って居城とするふれを出した。「これは難儀なこと」「美濃攻めにはかえって不便、小牧山へ移るべきだ」と家中、上も下も皆不平であった。ある日、信長は重臣たちに二ノ宮山への移転をやめ小牧山に移ると申し渡した。家中一般大喜び。苦労ではあるが、二ノ宮山にくらべればものの数ではない。人々は軽々と引き移った。「活殺自在」居城移転の大事を安々と進める信長の智謀に藤吉郎は舌を巻いた。
  • 新太閤記(三)
    484円 (税込)
    荒木、別所氏を落とし、秀吉は大厄難を越えた。今や彼の上位には柴田勝家がいるだけであった。男の大難とは常にこのようなものである。一難を越えることに難度に正比例して成長する。秀吉は荒木村重の言葉を思った。「上様が天下を平定なされた後、働かせ所のなくなった者に、かわらず大国をあたえて飼うておきなさるであろうか」藤吉郎の身分なら安心していてよい。こうまで大身となり、羽ぶりがよくなっては二工夫も三工夫もせねばならぬ。秀吉は今、守りの重大なことを知った。
  • 新太閤記(四)
    484円 (税込)
    秀吉の計略は的中した。ごく短時間の間に天下人となり、大名らに君臨するようになった秀吉にたいして、彼らは驚嘆し、また恐れてもいたが、一面には単なる幸運児と軽んずる気持ちが残っていた。しかし、故右府の盟友であり、駿遠参甲信五国の大領主、秀吉と兵を構えて六分の勝を占め、妹と母の二重の人質を取って、やっと重い腰を上げて出て来た家康が秀吉を恐れて敬意を表しているのを眼前にし、秀吉を見る目を変えざるを得ない。やっと秀吉は名実ともに天下人となった。

※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません

新太閤記(一) のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    購入済み

    予想以上

    2021年04月30日

    太閤記は本や歴史、TVで何度も読んだり、見たりしてきましたが、この本を読んで面白くてついつい目が覚めてしまい、次の日の仕事に影響してしまいました。いやはや、この本は睡眠導入剤にはなりませんのでご注意下さい。

    #アツい #感動する #深い

    0

新太閤記(一) の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

角川文庫 の最新刊

無料で読める 歴史・時代

歴史・時代 ランキング

海音寺潮五郎 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す