Posted by ブクログ
2021年10月03日
上巻だけで617頁、さらに中巻、下巻と続くそのボリュームにのけぞった。本を手にしてその厚さと重さに怯み、開いてみてびっしりと文字の詰まった頁に慄いた。ところが読み始めるととてつもなくおもしろくて、長さはまったく苦にならなかった。上巻は明治維新に始まり大正末期までを7つの物語で綴る。舞台となるのは神生...続きを読む島(伊豆大島)、主人公は1話ずつ異なるが、すべて“一ノ屋”という特異な一族の末裔だ。中でも第1部の主人公・イチマツがすごい。なにがすごいかって……(笑)。3ヶ月連続刊行とのことなので、続巻が非常に楽しみだ。