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「誰もが生きやすい世界は、いろんな境界線が混ざり合った世界だと思う」
耳の聴こえない両親から生まれた子供=「CODA」の著者が書く
感涙の実録ノンフィクション!
もしかすると、ぼくは母親の胎内にいたとき、国に“殺されて”いたかもしれない――。
そう考えると、いまこうして原稿を執筆できている状況が、まるで奇跡のように思えた。2018年9月、衝撃的なニュースを目にした。ろう者である兵庫県の夫婦2組が、国を相手取り訴訟を起こしたのだ。
その理由は、旧優生保護法による“強制不妊手術”。旧優生保護法とはいまはなき法律で、その第1条には「不良な子孫の出生を防止する」と記されていたという。
障害があることで、差別を受ける。これは絶対にあってはならないことだ。健常者のなかには、障害者をことさら特別視する人たちがいる。それが悪意のある差別や偏見として表出することもあれば、過剰な親切心という逆説的なカタチで表れてしまうこともある。
けれど、忘れないでほしい。障害者は別世界の人間ではない。ぼくら健常者と同じ世界に生き、同じように笑い、怒り、哀しむ、ぼくらの隣人なのだ。ただし、ぼく自身がそう考えられるようになったのは、大人になってからだった。幼少期の頃のぼくは、障害者、特にろう者のことを嫌っていた。
そう、かつてのぼくは、母のことが大嫌いだったのだ――。(本文より)
Posted by ブクログ 2024年02月01日
ハンディキャップを抱えている人は、きっと生活する上で何かしらの不便を抱えているということは誰もが想像すると思います。ただ、ハンディキャップを抱える人のコミュニティの中で、ハンディキャップを抱えていない人の後ろの暗闇に、どれくらいの人が気付いているのでしょうか。ましてや、その関係性が親子なら?
「大好...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月30日
とても良かった。聴こえない両親(特に母)と過ごした著者の気持ちが正直に書かれており、何度も涙が出た。
聴者からは想像もできないくらい、様々な思いにさいなまされて生きてきた著者。
『聴こえない母に訊きにいく』の後にこの本を読んだが、より著者の視点で書かれたのが本書だった。
タイトルが『ろうの両親...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月10日
言いたいことはひとつ前の『たでむしさん』が全ておっしゃっている…
まずは知ること…そして寄り添って共に生きること…
簡単そうに見えてなかなか難しい。今知ろうともがいている。
コーダにはコーダの悩みが。
子どもが転んで泣いていても母親にはその声が聴こえない。聴こえないものは振り向けない、スタスタ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月16日
また、知らない世界の扉が開いた。
しかも、ドキュメント。
まずは、彼らを知ること
次は、寄り添って共に生きること。
言うは易し行うは難し、だけど
必要な時に、勇気を出せる自分でありたい。
それにしても、著者のお母さまの
強さに裏打ちされた優しさに、思わず涙が。
ブク友さんの本棚で見かけて
...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月14日
聴覚障害者に対しての接し方を改めて考えさせられた。
できることを奪わないでほしい
「守る」のではなく「共に生きる」
かわいそうな子供(=コーダ)だと思われる
ばかにされたような対応を受ける
日常の中でたくさんの壁がある中で強く生きているのだと思った。
手話を学んで少しでも役に立てるようになりた...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年09月23日
デフ・ヴォイスシリーズを読んで、もっとろう者の事を知りたいという思いから手に取ったノンフィクション。
五十嵐さんの「知ってもらいたい」という思いがすごく良く伝わった。
私も常々感じている事。色々な本を読んでいく中で「知ること」がいかに自分の視野を広げ、考え方を変えていくか。
そんな読書の醍醐味も感...続きを読む
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