沼沢ゲタイの氏族長の親族として生まれ、すべてのゲタイを束ねるマッサゲタイ国王の第十一妃となった少女・タハーミラィ。生まれながらの碧眼を「邪視」だと忌まれ、常に目を伏せて生きてきた彼女が、広大なる大地を目にし、王国の理に触れ、やがて戦場にまで飛び出していく――。古代オリエントを舞台に、実在した女王と、四大帝国のうち三国を併呑した「諸王の王」との邂逅、戦乱、その真実を描く、絢爛にして凄絶な一大叙事詩!
Posted by ブクログ 2021年04月03日
アケネメス朝ペルシアの始祖キュロス2世(クルシュ)が最後に戦った、マッサゲタイの女王トミュリス(タハーミラィ)が主人公。
紀元前のオリエントの愛と戦いと歴史の物語。
氏族長の親族として生まれながら青い瞳が邪眼と恐れられ、神殿で母とひっそり暮らしていたタハーミラィ。
従兄のゼーズルに恋をするもカーリア...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年04月01日
紀元前600年ごろのオリエント,属国の若き王クルシュと辺境のマッサゲタイの王妃タハーミライの出会いとそれぞれの運命の物語.タハーミライの成長とクルシュの実現する帝国とを軸に二人の心に秘められた想いが彩りを添える.従兄のゼーズルの思いもその後の運命も,絡まり合った糸のようだった.単純なハッピーエンドを...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月23日
一人の少女が成長し、恋をして、愛をしり、裏切られても己の生き方を曲げなかった物語。
最後は泣きました。
男ってのはどうしてこう手間のかかるもんなんでしょうね。
歴史の中で女傑と呼ばれる女性が私はとても好きですが、彼女たちを支えているのは愛した者たちであることも事実なのだと改めて知らしめてくれる一...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月31日
面白かった!古代オリエントの歴史物語。読んでてついイメージ的に思い出すのが『天は赤き河のほとり』そういえば、作者は同じく篠原という姓。主役のマッサゲタイのタハーミラィは邪眼といわれる青い目の美女。恋仲だった従兄ゼーズルの推薦で、マッサゲタイの国王カーリアフの妃になり、さらに、クルシュ王と恋仲になる。...続きを読む