未来

湊かなえ

[ブクログ · ★★★★★]

湊さんの小説、ドロドロして救いようのない話なんだけど、どんどん読み進めてしまいます。
読み進めれば進めるほど、悪い想像の方に話は転がっていくけれども、手は止まりません。

色んな登場人物の目線から描かれているエピソードと、時間軸が行き来するのにも引き込まれてしまって、一気読みしました。

[ブクログ · ★★★★★]

長編ハードカバーでこんなにスラスラ読めたのは初めて。
『告白』とはまた違った面白さがあった。

親友、愛する家族、恋人のために人を殺すこと、自分を犠牲にする人たちがとても美しく見えた。

[ブクログ · ★★★★★]

これまた重い！！

子どもってこんなに抱えこんで頑張ってしまうものなんだな。
どうにも理不尽だけど、助けを求めることも逃げることもできない・・・
私も中学生のとき、本当にヤバイってことに巻き込まれたときは親に言えなかったもんな。
親が気がついてくれたから良かったけど。
そういう大人が近くにいても、なかなか自ら助けてって言えないよね。

そして出てくる大人のひどいことひどいこと。

エピソードⅡは、はじめなぜこの視点？？って思ったけど、そうつながるのかあ。
そしてエピソード3.

うー、重い！
この未来、どうなるのだろう。

[ブクログ · ★★★★☆]

作者伏せられても湊かなえさんと分かるくらい、湊かなえさんの作品です。さすがイヤミスの女王
表現は繊細だし、視点の切り替えも鮮やかで読みやすい

[ブクログ · ★★★★☆]

二人の不幸な少女に送られてきた、20年後の自分からの手紙。「未来の貴女は、とても幸せよ」
その手紙はどうやって未来から届いたのか⁈
彼女達は本当に幸せになれるのか？
物語に引き込まれながらも、あまりに辛い彼女たちへの仕打ちに目を背けたくなった。

[ブクログ · ★★★★☆]

最初はファンタジーかと思ったけど
さすが、と言うべきか。

イジメや虐待、金銭問題など
今の社会でも度々問題となる出来事を盛り込み
イヤミスの女王だな、と感じた。



手紙の正体を考えてしまうと
「ハイテンション」の言葉も
悲しみに包まれてしまう。


そして、手紙が未来からのものではないのなら
弟はなぜ最後に嘘をついたのか。


なんにせよ、ちゃんと話を聞いてくれる大人が
少しでも増えることを願って。

[ブクログ · ★★★★☆]

湊かなえさんらしい作品で、世界に引き込まれました。
暗い物語。壮絶な生い立ちの元育った人の物語。
子供ながらに何とか考えて生きていく姿に心を打たれた。

[ブクログ · ★★★★☆]

20年後の自分から来た手紙とかファンタジーなお話かと思いきや、そんなハズもなく…思いっきり湊かなえなお話でしたね（＾＾；　章子にも亜里沙にも救いがないなぁ…と思いつつ読んでたら、いちばん救いのないのは章子ママだったという…。いくら悲惨やいうても小説やし、とも言い切れない事件が最近では多発してるし、なんでしょう…人間全体が劣化してるんやろかとか思ったり。ラストシーンの後、せめて二人にはささやかでも平穏で幸せな人生が続きますようにと願わずにはいられません。

[ブクログ · ★★★★☆]

20年後の自分から手紙が届いた。今困難な状況にいるならば、希望の持てる手紙にすがるだろう。今、辛くて逃げ出したくて死にたくてたまらなくても、自分はこの困難を乗り切り、20年後も生きていることを、その手紙は証明しているのだから。
どのエピソードも、悪魔のような大人たちに翻弄される子どもが描かれている。胸をぎゅっと掴まれたように、呼吸が苦しかった。しかし読み進める手は止まらない。
悪魔のような大人たちも、悪魔になる過程で、悪魔にならざるを得ない事情があったのだろうか。マトモでいると心と体が壊れてしまう。だから悪魔になってしまったのだろうか。

[ブクログ · ★★★★☆]

章子と亜里沙、そして文乃のこれからの未来が
少しでも明るくて希望のあるものでありますように
エピソードⅢが、読み進めていくほどしんどかったけど
それでもページをめくる手は止まらなかった