自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 下
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自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 下

自由の命運を左右する「狭い回廊」への道は一様ではなく、またそこに留まるのも容易ではない。成長著しい中国の繁栄に潜む罠、世界最大の民主主義国と言われながら、カースト制度という見えない「規範の檻」に縛られたインド、アメリカ合衆国のアンバランスな発展の功罪、南米やアフリカの能力を欠いた「張り子のリヴァイアサン」たち、「足枷のリヴァイアサン」が制御不能に陥ったナチス・ドイツと現代のポピュリズム運動との連続性、幅広い連合の形成によって「狭い回廊」内への移行に成功した日本や南アフリカと、失敗したトルコやジンバブエ――。さまざまな歴史の教訓から浮かび上がるリヴァイアサンの統御法と回廊内に留まるすべとは? ノーベル経済学賞の受賞が有力視される経済学者と気鋭の政治学者が20年におよぶ研究をもとに贈る渾身の書。解説/稲葉振一郎

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自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 のシリーズ作品

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  • 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 上
    2,860円 (税込)
    ポピュリズムの伸張や専制国家の台頭により、世界各地で脅かされている「自由」。この権利を勝ち取り、経済的な繁栄を成し遂げた国々が、人類史上まれなのはなぜか? 繁栄の前提条件となる個人の自由と安全は、強力な国家=「リヴァイアサン」なしにはあり得ない。しかし国家が強くなりすぎれば「専横のリヴァイアサン」(独裁国家)が生まれ、逆に弱すぎれば「不在のリヴァイアサン」(無政府状態)に堕してしまう。専横と不在のふたつのリヴァイアサンに挟まれた「狭い回廊」に入り、国家と社会のせめぎ合いをへて「足枷のリヴァイアサン」を生み出した国だけが、自由と繁栄を維持できるのだ。では、その道筋とは? 内戦下のシリアから、古代ギリシア、建国期のアメリカ合衆国、現代中国まで、古今東西の豊富な歴史研究をもとに、ますます貴重になりつつある自由を保ち、「狭い回廊」内に留まる方策を論じる。世界的ベストセラーとなった前著『国家はなぜ衰退するのか』をしのぐ傑作。
  • 自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 下
    2,860円 (税込)
    自由の命運を左右する「狭い回廊」への道は一様ではなく、またそこに留まるのも容易ではない。成長著しい中国の繁栄に潜む罠、世界最大の民主主義国と言われながら、カースト制度という見えない「規範の檻」に縛られたインド、アメリカ合衆国のアンバランスな発展の功罪、南米やアフリカの能力を欠いた「張り子のリヴァイアサン」たち、「足枷のリヴァイアサン」が制御不能に陥ったナチス・ドイツと現代のポピュリズム運動との連続性、幅広い連合の形成によって「狭い回廊」内への移行に成功した日本や南アフリカと、失敗したトルコやジンバブエ――。さまざまな歴史の教訓から浮かび上がるリヴァイアサンの統御法と回廊内に留まるすべとは? ノーベル経済学賞の受賞が有力視される経済学者と気鋭の政治学者が20年におよぶ研究をもとに贈る渾身の書。解説/稲葉振一郎

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自由の命運  国家、社会、そして狭い回廊 下 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年05月27日

    同じ著者による前著「国家はなぜ衰退するのか」では、リベラル・デモクラシー+自由主義経済が発展するために必要である一方、強権的政治による収奪的な経済制度が衰退に繋がることを説明したが、続編である本著は同様な主張をさらに精緻化して提示している。具体的には後者にも集権的独裁制度や社会主義計画経済、農奴制、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年04月26日

    国家による暴力・専制や、社会による規範の押し付けや差別などから”自由”を構築するための要件は何かをまとめあげた大作。

    上巻では、自由が成立するためには国家と社会の力学が相互に干渉しあいながらバランスする”狭い回廊”の状況下において、自由を圧制しようとする国家と社会の双方の力が制約された”足枷のリヴ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月23日

    下巻は、各種リヴァイアサン(政治権力)のうち、インド、西欧(近代)、アメリカ、中南米、アフリカ、現代スウェーデンの事例を紹介するとともに、理想の国家体制についての取りまとめとそのための方策を紹介。

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    Posted by ブクログ 2021年05月29日

    民主的で自由な社会(足枷のリヴァイアサン)は歴史の必然ではなく国家と社会との絶え間ない競争と緊張関係(赤の女王効果)によって辛うじて成り立っているのだというモデルが新鮮だった。豊富な実証はこのモデルへの説得力を生む一方様々な疑問も湧いてくる。

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    Posted by ブクログ 2021年05月14日

    下巻では地域別の例として、インド、スイス、ロシア、アメリカ、南米などの国々が取り上げられているが、いずれにしてもリヴァイアサンの狭い回廊の範囲を保つバランス、すなわち国家による社会への強制を、強め過ぎず緩め過ぎずの状態に保つことの重要性を理解した。

    「プロイセンは軍隊を持つ国家にあらず。国家を持...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月30日

    個々の事例は分かるけど、全体的に何が言いたいかちょっと分かりにくかった。ただ、今現在でも民主主義で自由を享受できる国はかなり少ないのはわかったし、日本ももちろん問題は山積だけど、それでもかなり恵まれてるなと思う

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年03月05日

    人類の歴史において稀有な「自由を獲得した社会」が、どのように生まれるのかについて考察した本。

    誰もが自由を享受したいと思っているが、享受できない国・地域で暮らす人は多いし、享受できている国で暮らす人も、それが続く保証はどこにもない。(本書で紹介される不自由を強いられる人々の話を読むと、自由がいかに...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年11月13日

    考えさせられるのは、
    狭い回廊(足枷のリバイアサン)に入る国はこれから増えるのか
    狭い回廊に入らずに発展する国は今後出てくるのか
    我が国は狭い回廊に留まれるのか
    というところです

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年06月17日

    いろいろなリヴァイアサンの例があり、勉強になります。

    不在のリヴァイアサン インドカーストダリット、モンテネグロ、タジキスタン、足枷のリヴァイアサン スイス ポーランド コスタリカ 南アフリカ 日本、ナイジェリア 専横のリヴァイアサン プロイセン ソ連ロシア グアテマラ サウジアラビア、張り子のリ...続きを読む

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