著者は、グーグルマップの生みの親ジョン・ハンケの学生時代からの友人でいまも同僚のビル・キルデイ。ジョン・ハンケとの出会いからキーホール社の立ち上げ、グーグルによる企業買収、そしてグーグルマップが世界的な成功を得るまでの軌跡を描く。グーグルマップを支える技術の話はもちろんのこと、内部の人だからこそわかるジョン・ハンケやグーグルの雰囲気が、著者とジョン・ハンケ、個性豊かなメンバーとのやりとりなどを通じて伝わってくる。また、グーグル創業者であるラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリンとのやりとりや、マリッサ・メイヤーとの確執、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツの話など、多くのエピソードが挟み込まれていて臨場感も満載。山あり谷ありで飽きさせない物語になっている。巻末のエピローグの舞台は東京。現在、ポケモンGOで有名なナイアンティックを率いるジョン・ハンケとビル・キルデイの新たな物語がまた始まる。