Posted by ブクログ
2020年06月30日
ーショコラひと粒に詰まった夢
大手の製菓会社の御曹司である光博と、母子家庭の聖太郎。小学生の頃に同じクラスで光博の誕生日パーティーに呼ばれたことをきっかけに2人は仲を深めていく。お菓子づくりを通して距離が近くなる2人だが、些細な出来事で少しずつ光博との格差を感じるようになる聖太郎。そして2人は疎遠...続きを読むになってしまう。
菓子職人になるという夢を追いかける聖太郎、会社の跡継ぎとして期待をされる光博。大人になっていく2人の道は再び交わっていくのか……。
見事に装丁に一目惚れしてしまい、購入した1冊です。
軽い感じの物語と思っていましたが、戦後から平成にかけての描写等もあり、時代を追うごとに変わる嗜好品の存在を感じます。
タイトル通りショコラに関する場面が、魅力的です。口に入れた瞬間、チョコレートがほどけて広がっていくのを想像してしまいます。
チョコレートって幸せですよね、、お菓子やケーキに関する物語を読むといつも、嗜好品ほどわたしたちに夢を与えてくれるものはない、と思ってしまいます。夢が詰まってますよね、ひと口にこんなにも期待してしまうこともそうそうないというか。
いいところでお話が終わるので、その先をもっと読みたい〜と思いました。