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現代韓国最注目作家、「暴力の心臓部」を描いた傑作!
「私はアリシア、女装ホームレスとして、四つ角に立っている」
ソウル郊外の農村コモリに建設される大規模マンションを巡り、人々の欲望がどこまでも加熱する――凶暴な母と年老いた父、そして沢山の食用犬と暮らす少年アリシアの、たったひとりの戦い。
韓国日報文学賞、シン・ドンヨプ文学賞、イ・ヒョソク文学賞、大山文学賞、キム・ユジョン文学賞……数々の賞を総なめにする韓国最前線の女性作家が、強烈なイメージで描く怒りと敗北、そして無垢な祈りの物語。
Posted by ブクログ 2023年01月15日
読み終わって、少し呆然としてしまった。この気持ちをどう表現していいかわからない。
著者の後書きより…「私は『野蛮なアリスさん』を、目を開けて見る悪夢という形を持つ〈哀悼〉と思って書きました」…悪夢…まさにこの言葉のとおり、この物語には何も救いや希望はない。そして、この物語の匂いまでもがいつまでも私か...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月28日
韓国作家の作品を初めて読む。
それも若い女性作家が描いた、
呪詛にも似た罵声と深い悲しみと怒りに満ち溢れ圧倒され息苦しくなる、
とてつもない物語を初めて読む。
散文詩的に語られる兄弟の夢話。アリシアの夢。アリシアの母の夢。
アリシアの弟の夢。コミの夢。
いろいろなものが畦道の犬の死体のように月のよう...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年07月21日
都市近郊開発にともなう補償金目当ての人々がうごめく地域を舞台に、様々な暴力にさらされながら、その中で命を失っていく子どもの姿や、若くして人生に絶望していく子どもの姿が、遠慮のない筆致で描かれていく。その地域の名前、大きな砂山、大きなイチョウの木、朽ちていく犬の遺骸,街角の礎石、等々のイメージが、死ん...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月04日
「君はコモリを覚えているか」
都市開発で消えた、今は存在しない町の悪夢のような記憶をアリシアは語り続ける。
残酷な母性、常習的な暴力、家族の無関心、非情な隣人たち……我々の社会の断面……ネグレクト、いじめの中で育ったふたりの幼い兄弟。やがて兄は成長し物理的な力を獲得する。力が逆転するときはくるのか、...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年03月23日
前から読みたかったやつ、や〜面白かった!韓国文学、短いのに読み応えあって好きだな ハマりそう。女装ホームレスとして四角に立つアリシアが生まれ育った街コモリ。再開発事業の補償金を巡り、欲と暴力渦巻くその土地で、彼女は弟と共に母の虐待に耐えながら生活していた。
政府の暴力(再開発)、物理的な暴力(虐待...続きを読む
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