禁断の海へ、被災者の遺品を捜して潜る男。なぜ潜る? 聖域かもしれないのに、禁を侵せば、罰せられるかもしれないのに――。
地形に救われ津波の被害から奇跡的に残された漁港へ近づいてゆく一台の軽トラック。そこには福島の禁じられた海に潜り、短い限定された時間で遺物を確保して戻ってくる一人のダイバーが乗っていた。
ダイバーの名は瀬奈舟作。彼もあの日、故郷の町を声がかすれるまで叫びながら、突然目の前から消えた大切な人を探しつづけた、そういう者のひとりだ。
舟作は原発を照らす強烈な光のエリアをこえ、月の光だけを頼りにこの海に潜る。福島の遺族がつくる小さな「会」に依頼され、入ることのできない場所に残された家族の遺品を探すのだ。海にはゲートもなく、警備員もいない。だが、もし海上保安庁に取り調べをうけることになっても独断でしたこととする――公にはできない仕事だった。
東日本大震災から5年、いまだ生々しい傷を抱えた人々の心にある絶望と希望の葛藤を描いた著者の新たな代表作!

ジャンル
出版社
文藝春秋
掲載誌・レーベル
文春e-book
ページ数
256ページ
電子版発売日
2017年09月08日
紙の本の発売
2016年01月
コンテンツ形式
EPUB
対応端末
  • Lideo
  • Win PC
  • iOS
  • Android
  • ブラウザ

ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2017年11月19日

何年経っても、今だから読まないといけない本だと感じると思います。真摯に生きる事、生かしてもらっている事を感じられる小説だと思います。心から、読んで良かったと思いました。

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2016年07月30日

震災後の現地の事をあまりにも知らない自分。すっかり置き去りにしている自分をまずは痛感。
で自分にストイックというか厳しい彼。性格もあるのだろうがまわりを亡くすとそうなってしまうのか。僕なら飛びついてしまう。

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2016年06月14日

震災から5年。
昔山だったところが海に沈み
海だったところが山となる

人は何をもって生を感じるのか
生きているという実感を得られるのか

未来を見るためには
過去をあきらめることが必要だ。
では何を基準に諦めればよいのか。

答えは出ない

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2016年03月11日

2016/03/12-04/22
3.11東北大震災をモチーフに、非合法の遺失物の引き上げを通して、大人の夢・大人の愛・大人の生き様が語られている。

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2018年04月24日

東日本大震災から8年。
帰宅困難区域の復興整備を進めていく方針であるニュースを先日目にした。
8年という歳月は、被災した方達にどんな変化をもたらしたのだろう。

ムーンナイトダイバーでは、残された人達の後悔や申し訳なさといった気持ちの葛藤が読んでいてしんどい。
生と死の狭間のような浮遊感は最期まで抜...続きを読む

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2018年03月14日

たくさんの亡くなった人、たくさんの生きている人。あの日あったことをみんなそれぞれ思っていて、今を生きている。

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2018年01月07日

東北の海。思い出捜しに夜だけ潜るダイバー。これだけで何をモチーフにしているか想像できてしまうが、それが大衆の願いとして否定できないからついはまってしまう。ムーンナイト・ダイバーが最後に漏らした望みが忘れられない。

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2017年05月04日

3.11の震災で一命を取り留めたにもかかわらずサバイバーズギルトなど心の傷に苦しむ人たちが七度目の春を迎えた今も少なくないことは看過出来ない現実。
この本の存在は大まかな内容も含め以前から知っていたのだがこんな切り口であるとは…やはりこれまで死に向き合った創作をされて来た天童さんならではなのだろう。...続きを読む

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2017年04月14日

熊本地震からちょうど1年。
熊本の2度の揺れはすごかったし、夜中でなければもっとたくさんの被害があったと思われる。

でも、東日本とはやはり比べるものではないけど、大きく違う。
津波、放射線、、
亡くなった多くの人、残され生きる人に思いをはせた。

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ムーンナイト・ダイバー

Posted by ブクログ 2016年11月15日

東北震災を正面から題材にするのは作者としても難しいものがあるだろう。確かに、天童さんなら、と納得する部分はある。癒えない苦しみとかやるせない思い、海に潜って遺品を探す主人公の生き残って家族が無事という後ろめたさ、それなら何をすれば償えるという迷い。設定、描写、人物像も狭い範囲にとどまってると思うが、...続きを読む

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