2075年、環境破壊のために沿岸地域が水没しつつあるアメリカ。化石燃料の使用を全面禁止する法案に反発した南部三州が独立を宣言、合衆国は内戦に陥った。家族の大黒柱をテロで失った南部の貧しい一家の娘サラットは、難民キャンプへ避難する。北部へのゲリラ戦を繰り返す武装組織に接近する兄。サラットに自爆テロ攻撃をそそのかす謎の男。苛酷な運命に導かれる彼女はどこへ向かうのか――。
Posted by ブクログ 2017年09月29日
池上彰さんの解説の一部が帯にあったので、手に取ってみた作品。中身は、中々濃いのですが、一気に読んでしまいました。
タイトルから想像するのは、アメリカが戦争を行っている話なのですが、実際の内容とは異なります。いや、戦争は行っているのかもしれませんが、内向きの戦争です。
そして戦慄したのは、その内容...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年11月07日
2075年のディストピア。現在起こっていることは全て過去の遺物として書かれ、荒廃の理由が全て現在から繋がっている事柄、そして主人公がメキシコから不法入国してきた父親と、現地のアフリカ系の母親から生まれた12歳の少女という設定が独自。青いアメリカ(合衆国軍、北部)と赤いアメリカ、アトランタを首都とした...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年04月03日
中東出身の著者が書いたSF作品。
ただし、その内情はとても生々しい。
舞台は今から半世紀後のアメリカ。
そのころ環境破壊が進んだアメリカでは自然保護主義に舵を取る北側と化石燃料を使い続ける保守的な南側の対立が激化し、内戦へと発展していた。
そんな時代に生きた、ある一家に焦点を当てて、物語は進んで...続きを読む
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