影裏

影裏

作者名 :
通常価格 900円 (税込)
紙の本 [参考] 1,080円 (税込)
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作品内容

第157回芥川賞受賞作。

大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。

北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、
ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。
ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。
いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、
「あの日」以後、触れることになるのだが……。

樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。

第122回文學界新人賞受賞作にして、第157回芥川龍之介賞受賞作。

ジャンル
出版社
文藝春秋
掲載誌・レーベル
文春e-book
ページ数
96ページ
電子版発売日
2017年07月28日
紙の本の発売
2017年07月
コンテンツ形式
EPUB

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書店員のおすすめ

本書は人の知覚表象、特に執着や陶酔といった心理が、自然の繊細な部分に焦点を当てることで描かれています。

文章から読み取れる色づかいは非常に秀逸。輝く鱗、蛙が鳴く田舎町、横たわる大きな大木、等の自然をとても鮮やかに表現してあります。そして、何よりそこに投影される人の感情との結びつきが、ストーリーにより深みを与えています。

一方で、題材として、東日本大震災も取り入れてあります。これが意味するものは、本書の言葉を借りれば「巨大なものの崩壊」です。
生きている世界の崩壊、人としての崩壊、この2つは我々にとって非常に影響をもたらすものです。そして、「その崩壊はとても珍しいものではない」ということを伝えたいのだと思います。
影の裏の世界を是非ご一読下さい。

Posted by ブクログ 2017年09月02日

 文藝春秋に選評とともに掲載されているものを読みました。
 きれいな自然の描写や生き生きとした釣りの様子がありながら、どこか不気味な人物の言動が描かれていたり、重大そうな要素がさらりと書かれていたりして、物語の雰囲気を感じとっているうちに最後まで一気に読めてしまう作品でした。なるほど純文学、なるほど...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年11月02日

会社の出向で岩手に暮らす30そこそこの男。見知らぬ地で彼の友人は同僚の湯浅ただ一人だった。日浅が転職し、一緒に釣りをして酒を飲んで過ごした時間は過去になった。
日浅が会社から去ってから少しずつ疎遠になっていったが、3月11日以降彼の足取りは消える。明らかになるのは湯浅の過去。

----------...続きを読む

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Posted by ブクログ 2018年03月17日

光る水面に底の闇、銀の鱗に鰓の赤…静かな釣りブログ然とした文章だが描かれる色彩は鮮やかでそのコントラストはやはり人の心を投影しているのだろうか。
ざわつく気持ちを引っ掻く棘のような言葉が良い、そしてキーワードの「大きなものの崩壊に脆く感動しやすい」がこの物語のすべてを支配する。
崩壊の象徴として襲い...続きを読む

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Posted by ブクログ 2018年02月06日

終始漂う不穏さ、記憶が現在に追いついて畳み掛ける最終章と語り口。
「親密なつき合い」「ある巨大なものの崩壊」

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年12月23日

皆さんのレビューを読んで気付く事があるなー。
ありがとうございます。

日浅の感動のポイントは大きな物の崩壊。

読み終わってそれを思い出したら、ぐっとお話に近付いた。


それから、難しい漢字、楽しい。

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