時を刻む湖 7万枚の地層に挑んだ科学者たち

時を刻む湖 7万枚の地層に挑んだ科学者たち

1,320円 (税込)

6pt

2013年、水月湖が過去5万年の時を測る「標準時計」として世界に認められた。その真の意味とは? 「物差し」となった、世にも稀な土の縞模様「年縞」とは? ひとりの若き研究者が描いた夢を発端に二十数年、研究チームはどのように広がり花開いたか。国境を越えた友情、ライバルとの戦い、挫折と栄光とを、当事者が熱く語る。

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時を刻む湖 7万枚の地層に挑んだ科学者たち のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年02月18日

    科学者の研究に対する熱い情熱が伝わってきて、とてもいい本でした。
    何かに打ち込めるというのは素敵だと思いました。
    日本の湖の地層研究が、標準時間の資料となっているというのは、初めて知りました!
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

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    Posted by ブクログ 2016年01月06日

    基礎研究のルポ。
    著者自身が中心となった水月湖の年縞をボーリングで抽出し、炭素測定による5万年に及び年代測定の補正材料としての基準となるまでの20年以上の地道で長い道のりを記す。
    1万年程度であれば、年輪が堅いがそれ以降は、サンゴや海盆の情報を使ってきたが水月湖の堆積物は綺麗に残っておりこれをグロー...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年11月15日

    『人類と気候の10万年史』を読んでる途中に買ってしまった本。
    学術的な解説は10万年史に詳しいのですが、水月湖の年縞研究の様子やそもそもの地質年代の測定研究の世界で研究に格闘する様子が描かれてると紹介されていたので、読んでみようと。

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    Posted by ブクログ 2017年09月03日

    地球の歴史の物差しをより正確できた地道な研究を,楽しい物語にまとめてある好著だ.5万年前まで遡って,誤差も少なく見積もれるというのは素晴らしい.14Cの半減期等かなり詳しい物理的な記述もあったが,世界各国の研究者が知恵を出して,頭を使い,お金をうまく集める話は感動できる.

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    Posted by ブクログ 2017年07月10日

    福井県にある「三方五湖」。その中で最も大きな湖である「水月湖(すいげつこ)」の底には7万年以上の歳月をかけて積み上がった「年稿(ねんこう)」と呼ばれる縞模様が造られていました。
    本来長い年月の過程のなか、地形の変化や気候の関係で年稿は大きな影響を受けます。しかしこの「水月湖」はいくつかの条件が奇跡的...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年10月31日

    学問的な内容というより、過去の年代を正確に知るための方法を求める研究の歴史を追ったような内容でおもしろかった。

    14Cによる年代測定は1950年頃に確立したが、大気中の14Cは宇宙からの放射線が大気中の窒素と反応して生成するため、時代によって濃度が異なる。

    木の年輪は、14C年代を測ることができ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月05日

    この物質は何年前のものか、それは炭素14の濃度から計算されている(放射性炭素年代測定)。
    そのための各年の炭素量をはかり「ものさし」をつくる必要がある。
    現代から1万年前までの「ものさし」は1年1輪増える「年輪」からすでにつくられている。
    本書は、1万年より前の時代の「ものさし」を湖の底の土……体積...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年08月30日

    プロローグからいきなり、福井の湖が全世界考古学会において急遽一躍有名になる、というくだりで始まるから、「おお?そんなにすごいニュースまったく知らなかった。何のことだ?」と興味を引かれる。
    本書の内容は、福井の水月湖(の堆積物)が、いかにして考古学での年代測定における標準時として採用されるに至ったか、...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2018年03月21日

    ともかく数えてしまうんだから何ともすごい。本人も書いているように、ライバル的な書き方がちょっと違う感じはどうしても受ける。それも含めてなんとも圧倒的な話である。これは、予算つけるのがどんなにか難しかろう。こういううまくいく話ばかりじゃないこと込みで。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2015年11月27日

    以前、年縞のはなしを安田先生の本で読んだ。安田先生の研究が、その後のボーリングとサンプル分析、研究をとりまく技術の進歩などと、次の世代の内外の研究者の努力と協力で、完成度の高い成果になった。いくつかの段階で、この分野の内外のリーダーが勇気のある決断をしている。おもしろかった。

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