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フンボルトの中南米探検行は6年の準備をかけ1799年に始まり、5年の歳月を費やした。彼は、地形や気象、地磁気などを機器測定した科学者であると同時に、ゲーテとの交遊からうかがえるように自然を深く愛好する人でもあった。「長い乾季のあと……草原の情景は一変する」「爽やかな雨を告げるのは、遠くの雷鳴である」「大地の表面が水でうるおされるや否や、かぐわしく匂う草原は多種多様なスゲ科植物、円錐花序モロコシ類、多種多様な禾本科植物で覆われる」。自然の全貌を絵画のように描きだしたこの科学的エッセイは、新しい旅行文学としても人気を博した掌編である。図版多数収録。本邦初訳。
...続きを読むPosted by ブクログ 2014年02月07日
古書店で本書を見つけ、驚いてその場で購入した。フンボルトとは地理学者には「近代地理学の父」として知られている18世紀から19世紀にドイツで生きた博物学者である。フンボルトのいわゆる熱帯旅行記の一部も岩波書店の「17・18世紀大旅行記叢書」に2巻本で訳出されたのが2001年から。その後も伝記が訳された...続きを読む
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