死の島(上)

死の島(上)

770円 (税込)

3pt

4.3

冬の朝、薄気味の悪い夢からさめた相馬鼎は創作ノートを繰りながら机の上に掛けられた絵を眺める。彼は300日前に展覧会場でみたその「島」という作品にひきつけられ、作者の萌木素子を尋ねる。暗い蔭をたたえた被爆者の彼女は、あどけなく美しい年上の相見綾子と二人で住んでいる。相馬が勤務先の出版社について間もなく、広島の病院から二人が心中したという報せをうける……。

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死の島 のシリーズ作品

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  • 死の島(上)
    770円 (税込)
    冬の朝、薄気味の悪い夢からさめた相馬鼎は創作ノートを繰りながら机の上に掛けられた絵を眺める。彼は300日前に展覧会場でみたその「島」という作品にひきつけられ、作者の萌木素子を尋ねる。暗い蔭をたたえた被爆者の彼女は、あどけなく美しい年上の相見綾子と二人で住んでいる。相馬が勤務先の出版社について間もなく、広島の病院から二人が心中したという報せをうける……。
  • 死の島(下)
    770円 (税込)
    相馬を乗せた東海道線急行列車は、一路広島へひた走る。素子と綾子に同時に感じた愛情が相馬の回想の中をめぐり、自分の創作に登場する二人の女性とイメージが重なっていく。翌朝早く広島に到着した相馬の朦朧とした意識の内に再び夢の風景が浮ぶ……。24時間の時の経過とともに真実の愛を求めて彷徨する魂の行方を交響曲的手法で描き出した日本文学大賞受賞の長編小説。

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死の島(上) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2013年05月05日

    福永武彦のいちばんの名作と紹介されて、読みました。
    いくつものテーマと、いくつもの時空と
    死とか愛とかのテーマの下に、最も大きく広がる原爆。そして全体の根底を流れる、うすくて広いまた他のテーマと…
    とても複雑だけれどこの形で描くことのできる福永武彦はやっぱりすごい。
    何度も読み返してもっと考えなくて...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年02月09日

    ◆ 過去と終わりに向かって 男は旅立った ◆

    分厚い二冊を一挙に読んだ。
    一昼夜の 特別な体験だった。

    男が列車に乗って広島まで行く。それだけの話。
    ヒロシマはシノシマでもある。原爆がからんでいる。
    時空が分解され渦巻くように集約していく。

    三人の登場人物 相馬鼎、萌木素子、相見綾子の名前は ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年06月19日

    「島」という絵を通じて相馬が知り合った女性-広島で被爆し心と体に深い傷を負った芸術家・素子と彼女と暮らす美しく清楚な綾子、双方に惹かれてしまった彼の許に二人が広島で心中したという報せが届く。これは一日の物語であり、一年の出来事であり、一生の話であり、一人類へ与えられた悠久の啓示でもある。文学史に燦然...続きを読む

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