双頭のバビロン 上

双頭のバビロン 上

865円 (税込)

4pt

4.1

爛熟と頽廃の世紀末ウィーン。ある秘密のため引き離されて育てられた、オーストリア貴族の血を引く双子――ゲオルクとユリアン。ゲオルクは名家の跡取りとして陸軍学校へ行くが、決闘騒ぎを起こし放逐されたあげく、新大陸に渡って映画制作に携わる。出生自体を否定された片割れのユリアンは、ボヘミアにある廃城〈芸術家の家〉で、謎めいた少年ツヴェンゲルと共に高度な教育を受けて育つ。双子はそれぞれ全く異なる道を歩むかに見えたが……現代文学の最高峰を極めた名手が魔術的筆致で描く傑作ミステリ。

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  • 双頭のバビロン 上
    865円 (税込)
    爛熟と頽廃の世紀末ウィーン。ある秘密のため引き離されて育てられた、オーストリア貴族の血を引く双子――ゲオルクとユリアン。ゲオルクは名家の跡取りとして陸軍学校へ行くが、決闘騒ぎを起こし放逐されたあげく、新大陸に渡って映画制作に携わる。出生自体を否定された片割れのユリアンは、ボヘミアにある廃城〈芸術家の家〉で、謎めいた少年ツヴェンゲルと共に高度な教育を受けて育つ。双子はそれぞれ全く異なる道を歩むかに見えたが……現代文学の最高峰を極めた名手が魔術的筆致で描く傑作ミステリ。
  • 双頭のバビロン 下
    865円 (税込)
    『タイタニック』撮影中に起きた火災事故のためハリウッドを追われ、中国マフィアの金を頼りに上海で映画を撮る羽目に陥ったゲオルク。分身の身代わりとして、親友と共に軍に志願し戦場に赴くユリアン。撮影現場で大怪我を負った少女のため、密命を帯びてゲオルクを追うパウル。三人の道が交叉するとき、物語は大いなる転換を果たす。動乱の1920年代、野心と欲望が狂奔するハリウッドと鴉片(あへん)と悪徳が蔓延する上海。二大魔都を舞台に繰り広げられる数奇な双子を巡る運命譚は、壮麗なる終幕を迎える。/解説=石井千湖

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双頭のバビロン 上 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    購入済み

    ごてごてと重なり合って

    2020年09月10日

    悪い意味ではなく ごてごてと何層にも重なり合ったエピソードが 混ざり合うことはなく進んでゆく話。並の作家が書いたら単なるもつれた話にしか過ぎないところを、魔術的な筆力でちゃんとした作品に仕上げている。
    作者は90歳を越える現役最長老の小説家であるが毎年のように新作を発表されている。作者ご本人が魔女...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年01月17日

    圧倒的な、何が本当で何が嘘かもわからないまでに該博な知識と、人間としての魅力に富んだ登場人物たち。謎と、読み進めずにはいられない引力のようなものがそこへ塗り込められたように加わり、次から次へとページを捲らせる。気付かぬうちに、幻想と現実が絡み合う中へ誘われている。まだ上巻しか読み終えていないが、下巻...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年12月09日

    双子で二人の主人公の語る時間・観点が異なり
    振り返りと追いかけが平行して動く物語の中
    私が今年これまで読んでいた著者の作品に比べると
    美しくも濁ったような粘り気のある妖しさ、
    スピード感には多少欠ける気がするが、
    「あなた誰?」の章が、どうかかわるのか。
    また、あの人がこの人というのが明かされ、
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    0

    Posted by ブクログ 2016年02月20日

    私的に、2015年に読んだ本ではナンバーワン。

    1920年代の物語。ウィーンに生まれた双生児、ゲオルクは貴族の跡取りとして育てられ、ユリアンは世間から隔絶された館で育てられる。

    これは、なんというジャンルに分類すればよいのでしょうね。幻想的であり、猥雑であり、醜くも美しくもある執着と呼べる感情が...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年04月14日

    読み終わるのにものすごく時間がかかってしまった……登場人物もいまいち掴みどころがなく、これといった出来事があるわけではなく、ただ淡々と一人称で描かれるストーリーは緩慢に感じられてほとんど興味を持って読めず…….ようやく上巻最後で出来事が起きたのでここからの展開が早いことを祈ってます

    0

    Posted by ブクログ 2020年03月19日

    再読ですが面白かったです。
    というかほぼ新しい気持ちで読みました。。
    結合双生児だったゲオルクとユリアン、分離したからはゲオルクは一旦表舞台へ、ユリアンは無き者としてこっそり成長しました。
    ゲオルク、ユリアン、そしてパウルの3人の章がそれぞれ進んでいくのですが、まだどのように絡み合ってくるのかわから...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2015年10月10日

    書く作品書く作品すべてが代表作といってもいい奇蹟の作家。
    作者の入れ込む結合双生児というモチーフを題材に落とし込みながら、往時の風俗、幻視の街、執着にも近い感情を、小説に織物していく。
    陶酔するしかない。

    ゲオルク―「きみ」(エーゴン・リーヴェン)
    ユリアン―ツヴェンゲル

    ぼくはきみを慰めたいの...続きを読む

    0

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