国家と秘密 隠される公文書

国家と秘密 隠される公文書

715円 (税込)

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4.4

国民の「知る権利」を軽んじ、秘密が横行する権力は必ず暴走する――。第二次世界大戦敗戦直後の軍部による戦争責任資料の焼却指令から福島第一原発事故にいたるまで変わらない、情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か? 本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。そして、世界の情報公開の流れに完全に逆行した形で、二〇一三年末に可決された特定秘密保護法の問題点と今後を展望する。行政の責任を明確にし、歴史の真相を明らかにするための一冊。【目次】序章 もともと秘密だらけの公文書―情報公開の後進国日本 久保 亨/第一章 捨てられる公文書―日本の公文書管理の歴史 瀬畑 源/第二章 情報公開法と公文書管理法の制定 瀬畑 源/第三章 現代日本の公文書管理の実態と問題点 瀬畑 源/第四章 公文書館の国際比較 久保 亨/第五章 特定秘密保護法と公文書管理 瀬畑 源/おわりに 公文書と共に消されていく行政の責任と歴史の真相 久保 亨・瀬畑 源/付録1 特定秘密の保護に関する法律/付録2 公文書等の管理に関する法律/付録3 行政機関の保有する情報の公開に関する法律

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国家と秘密 隠される公文書 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2018年04月03日

    日本の公文書管理の現状、隠ぺい体質といったものがよくわかる入門書。さもありなんという状況がこれでもか、というくらい書かれている。

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    Posted by ブクログ 2017年08月22日

    数年前、某国営放送で白洲次郎の生涯を追ったドラマが放映された。
    冒頭、晩年の次郎が手紙や文書を燃やすシーンがある。火にくべる
    文書には「極秘」の文字。

    妻・正子の独白で語られるシーンなのだが、そこで正子は歴史的に
    価値のある文書でも燃やすのが次郎の流儀だと語っていた。

    どんな流儀だか知...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年06月21日

     日本の行政情報公開と公文書管理の歴史と現況についての解説。欧米諸国はもとより、王朝時代の正史編纂の伝統を有する中国・台湾や、植民地からの民族独立の記録保存に熱心なアジア諸国に比べて、日本の文書保存・公開状況が絶望的なまでに劣悪であることが端的に示されている。安倍内閣が強行した特定秘密保護法の具体的...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年06月10日

    情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か?本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。(2014年刊)
    ・序 章  もともと秘密だらけの公文書
    ・第一章  捨てられる公文書
    ・第二章  情報公開法と公文書管理法の制定...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月15日

    会社で仕事に従事したり、社会の中で生活するにあたり、日常的に多くの情報に接している。自分や家族の個人情報、会社にある営業機密や顧客情報、社員の人事情報など、データの形で保管されているものから、紙の契約書など、周囲は情報で溢れかえっている。国家運営レベルならさらに多くの情報を抱えているだろうし、自治体...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2015年08月29日

    本書は二名の歴史学者によって書かれたものである。「特定秘密保護法」の制定過程をきっかけとして啓蒙をその目的として書かれたものと想定するが、それ以前の日本における公文書管理の不備の方に目が行くものになっている。特定秘密保護法がどうのという前に、情報公開と公文書保護は、両輪として働かないといけないものだ...続きを読む

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