戦後日本の音楽批評をリードしてきた吉田秀和は、青春期に吉田一穂に私淑、中原中也との交遊や小林秀雄の影響を通してポエジーの精髄に触れた。音楽はもとより、文学や美術を論じた著作によって、豊饒なる批評精神を構築してきた著者が、幼児期から詩との出会いまでを綴り、その批評の原点を明かす表題作をはじめ珠玉の随想12篇を収録。巻末の荷風論は、日本近代の宿命を巡る鋭い洞察に満ちた文明論である。

ジャンル
出版社
講談社
掲載誌・レーベル
講談社文芸文庫
ページ数
320ページ
電子版発売日
2014年03月28日
紙の本の発売
2006年02月
コンテンツ形式
EPUB
対応端末
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ソロモンの歌 一本の木

Posted by ブクログ 2013年03月08日

明晰にして温雅。吉田秀和の文章を読んで受ける印象である。日本における音楽批評というジャンルを確立した吉田であるが、文学、美術にもその造詣は深い。その吉田の批評の核となる「自分」を創り上げてきた幼児期の記憶から、中原中也、吉田一穂という二人の先輩詩人との出会い等、すでに発表された単行本の中から音楽はも...続きを読む

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ソロモンの歌 一本の木

Posted by ブクログ 2018年02月09日

音楽評論家の吉田秀和氏のエッセイ集。標題の2作を含む全12作からなる。音楽、美術、文学への深い造詣が全編を通じて感じられる。鋭い感受性から発露される思考手法には、氏の原体験に裏打ちされたものを感じる。訪欧した経験から、日本に対して抱く感慨や物足りなさには共感を覚える。

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