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「もし、『ボビー・フィッシャーはどんな人?』と聞かれたら、『チェスの世界のモーツァルト』と私は答えます」(羽生善治)。すなわち、誰もが認める天才である。その天才性を棋譜を追うことで簡単に知ることができる。そして、天才としての彼とはまったく別の人間性も有している――。それが、不世出のチェスプレイヤー、ボビー・フィッシャーです。
13歳にしてクイーンを捨て駒とする大胆華麗な「世紀の一局」を達成し、翌年、全米王者に。東西冷戦下、国家の威信をかけてソ連を破り世界の頂点に立つが、奇行を繰り返したあげく表舞台から失踪。ホームレス寸前の日々の末、日本で潜伏生活を送る――。アメリカの神童は、なぜ狂気の淵へと転落したのか。少年時代から親交を結んできた著者が、手紙、未発表の自伝、KGBやFBIのファイルを駆使して描いた、輝きそして壊れた男の評伝。羽生善治氏による解説付き。
Posted by ブクログ 2015年08月09日
伝説的なチェスの天才、ボビーフィッシャーの生涯。グランドマスターになったりロシアのマスターたちとの戦いのあたりまでは、才能ある主人公の痛快な活躍劇として楽しめる。基礎の基も知らないのに、フィッシャーのような全能感を感じておもむろにpcでチェスゲームを立ち上げてみたりさえする。
そこからの転落人生は、...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月05日
チェスの天才、ボビー・フィッシャーの評伝。最高にエキサイティング。
フィッシャーのろくでもない人格や冷戦時代のポリティクス(米ソのチェス対決はそのまま代理戦争だった)の多面性の描写も秀逸だが、これを読んで改めて痛感したのは、「チェスは高度な心理戦だ」というごく当たり前の事実。我々日本人はとくに「世...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年03月17日
早熟の天才だが、人生はまったく幸せとは言えなかった。反ユダヤ的な宗教観をもち、さらにはアメリカやソ連に狙われているという妄想も持ってしまった。お金にも執着し、そのことでいろいろと損をしている。結局世界チャンピォンになった29歳までが絶頂で、そこからはチェスのキャリアもあまりつめなかったように思える。...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月27日
意外に面白かったわ。
チェスはそんなに詳しくないけど、全くチェスが判らなくても読めるのではないか。
内容に起伏はない。淡々とした文章が続いて行くが、天才の狂気と、翻弄される周囲の動きだけで読ませる。
天才とは、天才故に天才で、それのみに価値がある。
こんな人が、日本で逮捕されて、しかも牛久に収監され...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年05月02日
グランドマスタードロー という言葉を知った。
オリンピックのやる気ない試合した、あれみたいなの。
GFK空港が、昔、アイドルなんとか空港って名前だったとか。
読み終わって忘れるところが自分で悲しいが。
と、関係ないことが感想に。。。^^;
すごく濃く生きた人なのかな、という印象。
Bob...続きを読む
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