「……あの、むかし、日比谷で、いっしょにコンサート観ませんでしたか?」かつて1度だけ会ったことがあるふたりの女性の、十数年ぶりの再会……。過去をふりかえりたいわけではない。なつかしみたいわけでもない。いまのままでいいとも思っていない。だけど、あの頃となにが変わったの? 小さな願いをかかえて生きる、ふたりの女性の姿を追った表題作ほか、「野いちごを煮る」「天使」の2篇を収録。
ユーザーレビュー
Posted by ブクログ 2012年08月19日
結婚したいとも、子供がほしいとも今は思わない、事務員の灯子
結婚し一人娘がいる未央は、金銭的な理由で二人目を中絶したことに、罪悪感をもっていた。
共通の友人の結婚式で再会し、水上バスに揺られて胸のうちに思う、祝福の言葉。
他短篇。
野いちごを煮る、は、地元が近いけど互いの立場は正社員...続きを読む