走るジイサン

走るジイサン

387円 (税込)

1pt

頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ――。近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった……。老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。

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走るジイサン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    購入済み

    老人たちの静かな喜び

    2018年11月16日

    鋳物職人として働いてきた作次が退職をして毎日家で過ごすようになると、果たして何をして過ごせばいいのかと戸惑い、悩みそしていらだちすら感じるようになった。普段の生活の中でだんだん彼は独り言が多くなっていった。その内、猿が彼の頭に座っているのに気付いた。作次だけに見えるこの猿は彼の独り言の聞き役なのだろ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年10月30日

    >頭頂部だ。
    >頭の上に猿がいる。いくぶん・・・・
    表題と言い、このふざけた様な書き出と言い、最初はユーモア小説かと思ったのですが。。。
    先日読んだ「コンビニ・ララバイ」の池永陽のデビュー作。第11回小説すばる新人賞受賞作です。
    主人公は息子と二人暮しの老人。息子が結婚して嫁さん...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年08月27日

    【本の内容】
    頭の上に猿がいる。

    話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。

    お前はいったい何者だ―。

    近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。

    だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。

    きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだっ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年01月06日

    【あらすじ】
    頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ―。近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった…。老いのやるせな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    人間生きていれば必ず老いる!体臭もあるし排泄物もある!しかし自分が老いたときの心境なんて全く想像つかない。祖父は物心つく前に亡くなり、祖母も一緒の暮らしたことがく、今まで身近に老人がいたことがないうちは、等身大の老人を知らない。いくら老いても男なわけで、息子のヨメを女と見てしまい、ゴムを買ってはみた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    池永陽のデビュー作。
    頭の上にサルがいるというユニークな設定が面白い。人生の終盤を迎えた老人の様々な悩みと葛藤を、切なくも可笑しく描いた作品。

    小説すばる新人賞受賞作。

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    妻に先立たれたジイサンが主人公で、新婚のヒトリムスコ(こいつは優しくない)とそのヨメ(こっちはなかなか骨のあるヨメサン)との3人暮らしをしています。家族とジイサン仲間とのつきあいというこじんまりとした日々のお話、なのですが、ジイサンはある日自分の頭の上におサルがちょこんと座っているのに気づきます。そ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    友達にこの本を見せたら、「シュールなの読んでるねカフカとか好きなの?」と言われた。そこまでシュールではないものの、老いをテーマにしたシュールさとユーモアの同居する作品でした。歳をかさねるということも、たぶんそんなに悪いことではないのではないか。老いに関してはなかなか笑えない状況が描かれているというの...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2012年02月08日

    年寄りの世間からの疎外感が切なく伝わってくる話。

    ジイサンはまだまだ現役のつもりなのに、周りはすっかり年寄り邪魔者扱い。お友達の老夫婦の自殺の話も辛い。母から年齢に対する世間の接し方の話などを聞いているから、自分の将来に照らし合わせて考えると怖いとさえも思える。

    最後は自分が猿の頭にのるようにな...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2011年06月19日

    率直にいえば、少し物足りない終わり方でした。特に明ちゃんが恋人とどうなって絵がまるっきり変わったのかということを知りたかった。あとはラストシーンの実際に走っているところは作次の夢なのかそれとも死んでしまうところだったのかというのも不明瞭…。なので不完全燃焼感が残りますね!ただ、主人公とその周りがしっ...続きを読む

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