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1990年代、大学から「教養」の名を冠した学部が次々に姿を消した。それに応ずる形で専門知・実用知の優位性が喧伝されると、いまや「教養」はかつてのエリート達による懐古趣味のようなカビ臭い存在になってしまった感がある。しかし、本来の教養は、行き過ぎた専門知の追求に対して物事を多角的に捉える視点を与えるものでもあった。本書では、そうした意義に加え、人格的な豊かさを体現するためにも不可欠な教養の意味を問い直し、今の時代にも活きる新しい形を提示する。東大教養学部で長年教えた著者が授ける教養の力!【目次】まえがき/第一章 「教養」は変質しているか/第二章 学問・知識としての教養/第三章 教え授ける・修得する行為としての教養/第四章 身につくものとしての教養/第五章 新時代の教養/あとがき
...続きを読むPosted by ブクログ 2013年07月18日
「第一章」をチラチラ見ただけですが、
17ページの「英米の文化的支配を離れた
『国際語(あるいは世界共通語)としての英語』などと言ってはみても」
の段落を読むだけでも、この本は、価値あり、と思えます。
ちゃんと読むのが、非常に楽しみです。
(2013年6月14日)
この本に書いてあることは、「当...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年12月09日
東京大学の教養学部で長く英語教育に携わってきた著者が、教養の復権を説いた本です。
倉田百三の『愛と認識の出発』や阿部次郎の『三太郎の日記』などに代表される大正教養主義について、文化史的な観点から考察をおこなった本も多く刊行されていますが、本書で展開されているのは、歴史的な観点から旧制高校的な教養を...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年11月14日
斎藤兆史氏による教養論.
読みながら「東大云々」というタイトルは要らないんじゃないかなと思ったが,「新時代の教養」での提言を読むと,このレベルを要求出来るのは東大とその他一握りの大学でしかないなと感じるようになった.
本音をいえば,いいたいことには共感はするが,教養の復権と言うのはなかなか難しい...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年04月29日
英文学者による教養論。P.99で著者がいうように「一般書・新書文体を使」って書かれたものである。著者自身の経験から得られた知見が述べられている。
逆に、先行研究のレビューが少なく、巻末の参考文献を見る限り、猪木武徳、村上陽一郎、西山雄二のそれぞれの論には触れられていない。ちなみに、この中には駒場関...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年03月15日
著者によると、「教養」には3つの側面があるとする。
・『学問』や『知識』の側面
・自ら何かを『身につける』『修得する(精神的な成長の過程を含む)』の側面
・学問や知識を身につけることによって備わる『心の豊かさ』『理解力』『品格』の側面
伝統的な(旧制高校的な)「共通知」というべき書物を通じた知識の...続きを読む
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