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「きっと、兄はあの帽子を持って来てくれる。」-千波矢が初めて兄の幻影と出逢ったのは、一羽の鳶の比翼が岬の空家の庭から帽子を舞い上げた夏の一日だった。空家に住み始めた少年や仔犬との交流を描く長野ワールド書き下ろし作品。
ユーザーレビュー
Posted by ブクログ 2016年02月26日
話の設定や描写が良かった。しかし後味悪……
寸前まで一夏の切なくもまだ爽やかな物語だったのに…まさにら長野先生ワールドでした。(いい意味で)
チハヤくん全く変わらないし葵くんは変わったけども命が…結末に突き落とされた。
チハヤくんは今度は葵くんを追って一緒に海に行くかな。
Posted by ブクログ 2009年02月09日
岬に建つ家。千波矢は幼いころをそこで過ごし、今は亡き兄とそこで出会う。その思い出の家に越してきた葵。千波矢は家を奪った葵を嫌うが、お互いの交流は始まっていく。ある日葵は千波矢の兄と出会い、帽子を受け取る。葵は千波矢にそれを返そうとするが…。
千波矢は二人も殺してしまったのですね。
Posted by ブクログ 2011年02月21日
切ないなあ…。うっかり泣けてしまった。兄弟愛というモチーフは好きなのですが、これはまたたまらんね…グッときます。
ラストもまたなんだか…葵…。
Posted by ブクログ 2007年08月29日
ちはやと葵の仲が潔癖で好き。やっぱりあおいは死んだのでしょうか。長野まゆみの少年は喪失の影を帯びているので生命感がなくてきれいだと思う。秘密の場所で飛び込むシーンは岩に水の輝きが映るのまで見えるようですごい好き。
Posted by ブクログ 2007年08月29日
長野まゆみの夏期休暇を読みました。友人がおすすめしていたので、読んでみました。長野まゆみの描く少年たちの夏休みの物語でした。暑い夏休みを過ごしていく少年たちと少女の静謐で透明な物語がやわらかい文体で語られていきます。ずっと昔に亡くなったはずの少年の兄が現れて、物語にアクセントをつけていきます。そして...続きを読む
Posted by ブクログ 2005年11月08日
夏休み中、旅行に出かけるのに、お供としてなんとなく選んだ本。夏の終わりが身に染みて切ない本。このころの長野さん作品はやっぱりいい。
Posted by ブクログ 2005年06月27日
切ない系。
最後まで謎に包まれている雰囲気と天体議会やカンパネルラとは違う千波矢と青の兄弟関係が好きです。
Posted by ブクログ 2013年04月27日
情景描写が美しく、浸ってしまった。特に時刻時刻で姿を変える海の描写が印象的でした。やはり長野作品は水の描写が心地いい。
結末はどう受け取ればいいんだろう。兄とのエピソードが切なすぎた…。
長野作品の登場人物は皆ガラス細工の人形みたいだなと思います。基本、体温を感じないキャラクターはあまり好きじゃない...続きを読む
Posted by ブクログ 2008年09月27日
夏期休暇。
という言葉のイメージにある楽しさとかは全然ない。
長野さんの夏は、きっとこういうものだったんだろうなぁ。
ただただ切ない。明日も休みだと思う瞬間にちょっと似ているかも、と思ったり。
夏の終わりがずっと見え隠れする感じ。
胸がざわざわする。
…ああ、やっぱり。どうしてこの人の書く兄弟...続きを読む