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ウンベルト・エーコ/ジャン=クロード・カリエール
老練愛書家2人による書物をめぐる対話。
「電子書籍元年」といわれる今こそ読んでおきたい1冊!
インターネットが隆盛を極める今日、「紙の書物に未来はあるのか?」との問いに、「ある」と答えて始まる対談形式の文化論。
東西の歴史を振り返りつつ、物体・物質としての書物、人類の遺産としての書物、収集対象としての書物などさまざまな角度から「書物とその未来について」、老練な愛書家2人が徹底的に語り合う。
博覧強記はとどまるところを知らず、文学、芸術、宗教、歴史と、またヨーロッパから中東、インド、中国、南米へとさまざまな時空を駆けめぐる。
この対談は、マーシャル・マクルーハンが「グーテンベルクの銀河系」と呼んだ書物の宇宙への温かい賛辞であり、本を読み愛玩するすべての人々を魅了するでしょう。すでに電子書籍を愛用している人だって本書を読んで紙の本が恋しくならないともかぎりません。(ジャン=フィリップ・ド・トナック 「序文」より)
Posted by ブクログ 2022年09月11日
本を偏愛する2人、エーコとカリエールの間で弾むような会話が繰り広げられる。時に脱線もするのも含めてとても楽しく読めた。
読者のナラティブによって本の解釈は変わっていくものだという。名作は歴史を経て豊かな解釈がなされて、現代にも意味を持ち続けている。だから古典は今でも価値があるのだと改めて感じた。
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Posted by ブクログ 2021年01月10日
「与えられた時間と予算の範囲内で、私たちは自分の好きな旅先を選ぶように、好きな本を選んで読みさえすればよい。」訳者あとがきのこの一節は、稀代の古書愛好家二人による対談の本質を示しているように思える。
対談というのは、面白いものだ。頭の中にあったもの、世に顕れている事実を論理的に構築し整理した文章と...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月20日
訳者あとがきで原題は「だから本好きはやめられない」というようなものと書いてあったが、そっちのほうが内容をよく表していると思う。
「薔薇の名前」のエーコと「昼顔」のカリエールが書物について縦横無尽に語りつくす。
まず、2人とも最初から電子書籍の登場で紙の書物がなくなるなんて全く、これっぽっちも思って...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年05月28日
「災害時にどんな本を保護しようとするか、という話でしたね。自宅が火事になったとします。自分が真っ先に何を守ろうとするか、おわかりですか」「書物の話をさんざんしておいてなんですが、私の場合、今まで書いたもの全てが入ってる250GBの外付けHDDを持って逃げますね」エーコ先生御年80、まだまだ元気。対談...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年05月18日
書物(冊子本)とは、車輪のように出現した時点において既に完成されたものである。つまり、書物はこれ以上進化(変化)することはない。この意味において電子書籍とは「書物」ではありえず、書物に取って代わることのできる同型の存在ではないということである。
名うての創作家・学者であるジャン・クロード・カリエー...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月27日
昔は、王族や貴族階級しか本を読むことができなかったけど今はどこでも本読めるし合わなければ読むのやめたっていいからいい時代だなって思った。基本的に読みたい本を買って読んでるけど時間が経つにつれてなんとなく妥協で読んでる本もある。読みたい本を読んでるよりも読むことが好きで読んでるみたいな状況も自分にもち...続きを読む
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