みずうみ

みずうみ

473円 (税込)

2pt

美しい少女を見ると、憑かれたように後をつけてしまう男、桃井銀平。教え子と恋愛事件を起こして教職の座を失ってもなお、異常な執着は消えることを知らない。つけられることに快感を覚える女の魔性と、罪悪の意識のない男の欲望の交差――現代でいうストーカーを扱った異色の変態小説でありながら、ノーベル賞作家ならではの圧倒的筆力により共感すら呼び起こす不朽の名作である。

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みずうみ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年12月04日

    美女をどうしても追いかけてしまうストーカーの視点。
    現実とストーカーの妄想・回想が継ぎ目無く展開されて面白い。表題のみずうみは彼の心の中にあると感じた。救いようの無い孤独感が流れる傑作。

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    Posted by ブクログ 2019年07月07日

    美しい女を見ると後をついていっちゃう男の意識がシームレスに流れていく過程が素敵。
    私も美しいものから美しいものにイメージを飛躍させて生きていきたい。

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    Posted by ブクログ 2017年05月12日

    簡素で、乾いた言葉ばかりで編まれているのに、情景までも美しいのに、まるで浮かび上がることのできない水の底へ沈んでいくよう。

    男が持つ生来の哀しさが、妖しく美しい。

    女の匂い立つ性よりも、男の精神に神秘性を感じた。

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    Posted by ブクログ 2017年02月15日

    美しい女を見つけると後を追ってしまう・・・
    現代でいうところのストーカー行為が癖な主人公。
    おまけに元教師で、生徒と良からぬ関係になりクビになっている。

    追われる女性たちも、それがきっかけで関係を持ってしまう女子高生、自分の価値にちょっと自信を持つ金持ち老人のお妾さんなど、自分が選ばれているという...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月09日

     川端康成の美しい日本語で、みずうみや蛍の情景・山火事などの温度を感じる。美しい日本画を眺めているかのよう。登場する人々は排他的で甲斐荘楠音の絵を見ているようで怪しく対比的な印象を受けた。
     緻密な人物背景と関係図であるが、夢(主人公・桃井の心情?)と現実が入り乱れるので、ストーリーは追いづらく、そ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月14日

    気が狂いぎみの男が美少女をストーカーする。それだけの話だけども読み流せない面白さがある。気味が悪いようでところどころ美しいようで夢と現実の狭間のよう。
    でもこれがすべて夢だったならば寝起きの気分は良くないだろうな。

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    Posted by ブクログ 2022年01月04日

    川端康成は変態である。これは間違いない。もちろん作品の内容と著者の人格は別である。でも、はたして「変態」ではない人間に、このような小説が書けるだろうか? 本作の主人公・桃井銀平は、ストーカー行為で教師をクビになった過去を持つ「変態」である。しかし、その相手である玉木久子もまた、「変態」であるように見...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月04日

    三島由紀夫より私は川端康成の方が好きだ。この小説も変態的要素がふんだんにあるのだが、主人公の意識の中で女性の美しさを表現出来ているし、故郷の湖の情景が夢に浮かぶ様に纏まっている。このような抒情的文章はフランスの昔の作家に通づるものがあるという。ノーベル賞作家である事に納得した作品だった。

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    Posted by ブクログ 2017年10月15日

    ストーカーの話。
    今でこそ、ストーカーという単語まで存在し、一般的な概念だが、これがいつ創作されたかを考えるとやっぱり川端康成はすごいと思った。
    そして、雪国に続き川端作品は2冊目だが、隠喩が多く、一回読んでも理解できた気にならず、続けて再読した。
    読み終わった後でも、気になるのが、みずうみが何を象...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年08月18日

    ストーカー、あとをつけるスリル、つけられるスリル。気味の悪い物語である。時間軸もひとつではないし、どの箇所が現実で幻想なのかも釈然としない。もしかしたら、これは全部幻想なのかもしれないし、すべて現実なのかもしれない。

    男と女、追う追われる関係。最後には、追うはずの男が女に追われている。逆さまの世界...続きを読む

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