山の音
作者名 :

1巻配信中

価格 658円 (税込)

深夜ふと響いてくる山の音を死の予告と恐れながら、信吾の胸には昔あこがれた人の美しいイメージが消えない。息子の嫁の可憐な姿に若々しい恋心をゆさぶられるという老人のくすんだ心境を地模様として、老妻、息子、嫁、出戻りの娘たちの心理的葛藤を影に、日本の家の名状しがたい悲しさが、感情の微細なひだに至るまで巧みに描き出されている。戦後文学の最高峰に位する名作である。

ジャンル
出版社
新潮社
掲載誌・レーベル
新潮文庫
電子版発売日
2013年06月14日
コンテンツ形式
XMDF
対応端末
  • Lideo
  • Win PC
  • iOS
  • Android
  • ブラウザ

山の音

Posted by ブクログ 2019年01月05日

昭和のどこにでもある二世帯住居家族の物語。浮気、出戻りなどいろんな事件が起きる。老化を実感しはじめている60代の老主人はそれらにおろおろとしながら日々を過ごしていく。文体は淡々としているのですが、登場人物の細かな感情が、季節の風景や小物たちを絶妙に使いながら、見事に描かれているのがすごいところ。さす...続きを読む

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山の音

Posted by ブクログ 2017年10月09日

海外の小説ばかり読んでいたので、久しぶりに日本の小説をと思い、読み始めた。
明快で論理だてて語られることが多い海外の小説と比べて、この作品はとにかく、行間の妙、とでも言うべきか、風景や会話などを通して、人物の心情が巧みに、繊細に描かれている。決して直接的に語られることはないが、読みながら場面をイメー...続きを読む

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山の音

Posted by ブクログ 2017年01月08日

老いを感じる今日この頃の主人公の心境が淡々とつづられている作品。
しかしまあ、息子は美人の妻を放っておいて浮気する、娘は出戻りで帰ってくるなど家族を巡る事件は多発。主人公にとっての癒しは息子の嫁。嫁を見ていると若かりし頃の初恋を思い出すのでしょう。
昔の家族の形ってこうなんだと感じる一方で、それを鋭...続きを読む

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山の音

Posted by ブクログ 2014年12月31日

初めての川端康成。老いと男女がテーマであるが、燃え上がるようなものではなくて、主人公の老いを描写しながら、それを取り巻く環境と関係の中で男女を描く。人生をきりもみしながら進む中で、灰汁のように浮かび縁にたまった感情を救い上げたような、とってもセンシティブな小説。淡々と進む、主人公の感情を中心とした物...続きを読む

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山の音

Posted by ブクログ 2014年10月28日

川端康成の作品の中で特に一番大好きな話。
信吾の菊子への感情については、色恋の印象無しで読んだ。
舅から嫁への愛情、泣ける。

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山の音

Posted by ブクログ 2014年05月11日

戦後日本の鎌倉を背景に、息子夫婦と同居する老紳士の家で次々と巻き起こる家族の問題。しみじみとした会話と物語進行だったのに加え、鎌倉の自然とともに生きる穏やかな性格の夫であり父であり舅である主人公の信吾と嫁の菊子の心の交流を主軸に描いているものと思いきや、豈図らんや、次第に昼ドラや渡鬼顔負けのドロドロ...続きを読む

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山の音

Posted by ブクログ 2013年05月08日

「私は自由でしょうか。」

「慕情」と「恋」のちがいについて、幾度か思いをめぐらせた。
人はいつも、他人の上に誰かを重ねて見てるんだろうな。

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山の音

Posted by ブクログ 2012年06月10日

登場人物一人一人の細かい観察眼を踏まえながら、生きた時代性や自然美が混然一体となってストーリーが展開していく。

この微妙な人生の機微をここまで肉薄して描くことのできる作家は恐らく現代にはいないだろう。だからこそ僕は川端康成に毒され、憧憬の念を抱いてしまう。

これはストーリーで語るものではない。清...続きを読む

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山の音

Posted by ブクログ 2012年02月14日

晩年の作品。家族の相関関係にひそむ心情が、たんたんと静謐にかかれている。

人間のつながりを描写しているのに、その背景にある自然の大きな気配が浮き上がってくる。

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山の音

Posted by ブクログ 2013年06月24日

戦後文学の最高峰に位する名作だそうです。戦後のある家族の日常の中での人々の細かい心理描写や風景・季節の移り変わりが美しく描かれています。ただ自分の中に薄気味悪い感じが残ってしまってます。静かに残酷なことが語られているからでしょうか。何年か後に再読したらまた感想が変わるのかなとも思います。

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