ものさびしい気配がおしよせる十一月。ムーミン一家に会いたくて集まってくる人たちがいました。ムーミンママになぐさめられたいホムサ、ひとりでいるのがこわいフィリフヨンカ、自分以外のなにかになりたいヘムレン、妹のミイに会いきたミムラねえさん、なにもかも忘れたスクルッタおじさん、五つの音色をさがすスナフキン。ムーミン一家のもどりを待ちながら、奇妙な共同生活がはじまります。「ムーミン」シリーズ最終巻!
Posted by ブクログ 2023年04月09日
コロナで寝込み、外出できなかった時に読みました。個人的に実家家族とのいさかいで心が疲れていたこともあり、この物語に心身ともに癒されました。ムーミンに出てくる登場人物って一癖も二癖もあるけどどこか憎めないし、自分と重なるところも沢山あって考えさせられる。フィリフィヨンカはまるで自分を見ているみたいで、...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年12月30日
ちょうど十一月だったので読んでみた。
ムーミンは、ほとんど出てこないけど、ムーミンの身近な仲間たちが、思い思いに何を感じているのかを丁寧に描いていて、少しずつお互いを思いやっていって一つの結末を迎えるのが、とても良かった。
一番のお気に入りは217ページ後半のフィリフヨンカの何気ない言葉。
フィリフ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年03月14日
トーベ・ヤンソンによるムーミンシリーズ全九冊の最後を飾る作品。最初に出版された「小さなトロールと大きな洪水」から四半世紀を経た1970年、ヤンソン56歳の年に出版されました。
ヤンソンはその後も末弟のラッセとともにコミックでムーミンシリーズを生み続けますが、小説はこの作品で終わりです。
小説最後の...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月06日
「ムーミン谷」が表題となっているのは本作を入れて5冊。その中で本作はまごうことなくムーミン谷が主人公でした。ムーミン一家が不在のムーミン谷、しかし、本作の登場人物の思いや動きの隅々に、ムーミン一家を感じました。
登場人物が語る言葉にどこからか返事をしているムーミン一家の姿を思います。しかし、その返事...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月30日
まさかのまさかで、最後までムーミン一家が出てこないびっくりの一冊。しかも普段は脇役の更に脇役的な子たちが集まり特に何も起きないというなんともシュールな展開に戸惑いが隠せない。
どうも話自体を楽しむというよりは乏しい展開のなかで変化していく登場人物(妖精?)たちの心具合を読み解く哲学的なお話でした。最...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年12月03日
ムーミン一家がいっさい登場しない物語。
ホムサも、ヘムレンさんも、フィリフヨンカも、
みんな ムーミン一家に会いたいけど会えない。
自分も無性にムーミン一家に会いたくなってしまった。
しかし、登場人物たちは 自由奔放過ぎる。
やりたくない事はやらないし、やたらと癇癪を
おこしたりする。
あのスナフキ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年02月23日
五つの音色をムーミン谷に忘れたスナフキン。幻想でなく本物のムーミンママに会いたいホムサ。ムーミン一家に会うため会いに旅に出かけるフィリフヨンカ、ムーミンパパに話したいことがあるヘムレンさん。さあ、あの谷へ、あの一家のもとに行こう。そうして彼らはムーミン谷に向かうが、そこにムーミン一家の姿はなくて――...続きを読む