吾妻おもかげ

吾妻おもかげ

1,980円 (税込)

9pt

3.5

絵師を目指し、安房から江戸に出て十年。菱川吉兵衛は、吉原と芝居小屋という「二大悪所」に入り浸る自堕落な日々を過ごしていた。
狩野探幽への弟子入りを門前払いされたものの、その面目なさから郷里の縫箔屋の跡を継ぐ決心もできずにいたのだ。
そんな中、ひょんなことから吉原の女たちの小袖に刺繍を施すことに。福良雀と笹の葉、波千鳥、吉祥文様の宝珠、玩具の手毬や扇子に草花。
さまざまな美しい意匠を縫い付けながら、吉兵衛は、未来の見えない辛い日々の中でも懸命に明るく生きようとする彼女たちの心の温もりに励まされ、再び筆を執ることを決意する。
だが、ある日突然巻き起こった大火に吉原と江戸の街が飲み込まれ……。江戸の人々の暮らしを見つめ続けた菱川師宣こと吉兵衛が本当に描きたかったものとは?
浮世絵の祖の生涯を描く、人情と愛に満ちた波瀾万丈の浮世絵師小説。

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吾妻おもかげ のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年04月29日

    浮世絵師・菱川師宣のお話。菱川師宣という名前と、『見返り美人図』は知っていましたが、そもそも”浮世絵の祖”と言われることや、狩野派のような”菱川一門”を形成していたことも知らなかったので、とても興味深く読めました。江戸と上方の出版事情の違いや、名もなき絵師と名のある絵師の違いも語られていて面白かった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月29日

    浮世絵師である菱川師宣がどう生まれ、絵師として覚醒したのかを描く半生記。それまで絵画というのは京都にお手本があり、古くから伝わる画法を頑なに守ることに価値があった。故に、将軍お抱えの狩野派のみが絵師として認められるという世の中であり、個人が画才を生かして活躍するということはなかった。そこに登場したの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月25日

    吉原の遊び人から成り上がった江戸一番の絵師。菱川師宣。時代を写し取り、浮世絵の祖となった男の波瀾万丈の生涯。

    0

    Posted by ブクログ 2022年03月02日

    浮世絵の父のような菱川師宣。
    元和4年(1618年)月日不詳 - 元禄7年6月4日(1694年7月25日))

    まだまだ生まれたての江戸の町で
    師宣はどんな人生をおくったのか。
    前半の人生にやや力点がおかれていきいき描かれている。
    絵が売れだしてからの師宣は
    あんなに嫌っていた狩野派と同じ道を進みそ...続きを読む

    0

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