川のほとりで羽化するぼくら

川のほとりで羽化するぼくら

1,650円 (税込)

8pt

一年にたった一度の逢瀬。それだけを楽しみに機を織りつづける織女の浅緋は、自分たちを縛る「罪」の託宣の違和感に気づき、恋人の牛飼いに天の川を下って逃げだそうと提案する(「ながれゆく」)。他3編。

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川のほとりで羽化するぼくら のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年10月26日

    橋を渡ることを通して境界線を越え、一歩を踏み出すことをテーマにした4つの短編集。どれも彩瀬さんらしい、世の中を蔓延している息苦しさを乗り越えようとする主人公たちを応援したくなる4篇だった。
    最初の「わたれない」が現代で父親として子育てをしながらジェンダーロールに悩む暁彦の話だったから、二つ目でいきな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年02月15日

    橋にまつわる短編集。
    どの話も好きだったが、同作家さんのSFチックな話を初めて読み、着眼点も好きだと感じた。
    最近子供ができ、年中行事や童謡なども調べているため、七夕の話についてもそんな見方があるのか、と興味深く感じた。
    確かに、罰として1年に1回しか会えなくされていたなぁと。

    他の話でも世間から...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月22日

    川の向こうに、様々な感情を寄せる者たちの短編集。
    なかでも、一番衝撃的だったのは『ゆれながら』という話。高い致死率をもつ性感染病対策の為、体内受精ではなく体外受精を主とした生活を背景にもつ。
     3ヶ月薬を服用して身体の一部を退化させること、家や伴侶への概念が薄く他人と触れあっても問題ないこと、それら...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年01月15日

    「新しい星」彩瀬さんにハマったので。
    2部と3部がファンタジーで新鮮だったけど、個人的には彩瀬さんはやっぱり生々しい人間物語が好き。
    なので1部と4部が特に好きでした。
    どちらも自分と違った、むしろ対角線の立場にいるような人達の主観に触れることで色々考えさせられた。
    やはり彩瀬さんの人情表現はえげつ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月12日

    橋の向こうとあちら側。
    どちらに自分にとっての安息の地はあるのか。
    人生は常に分岐の連続。
    その時々で選べる時もあれば、そうでない時もある。
    だが、分岐したことを憶えていて、いつかもう一度選択する機会をそっと待つのも良いのかもしれない。
    人生はそんな分岐と選択の連続で成り立つ不思議な営みなんだなと改...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月14日

    底のしれない深さを持つ大きな川が流れていて、橋がかかっているからその向こう側とは世界は繋がっている。けれども、渡るのになぜだか果てしない勇気を必要とするという状況は、現実において何かの岐路に立たされたとき、イメージしやすい状況だと思います。

    そんな岐路に立つ人々の姿が、リアルに、あるいは幻想的に、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月25日

    4つの話を全て読み終わり、タイトルの意味がわかった。

    どの話にも川が出てくるのだけれど、常識であったり慣例だったり、他人の目であったり、自分自身にかけた呪いであったりして、簡単には渡れない、自分には無理だと決めつけてしまう壁のような分断を表しているようだった。

    川のこちら側で息苦しく感じても、頑...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月20日

    リアルなものとファンタジーをまとったものと。人と人とが、尊重し合って暮らすとは?ということを問うような四つの物語。
    私たちの暮らしのあちこちを縛る古い約束事は、女を縛ることで、男も縛る。それに気づいて、変えようとする人の物語は、優しく柔らかいけれど、背筋がすっと伸びるような力があった。
    #彩瀬まる ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月09日

    川を例えに一線を超える、境界線を越える、隔たりを越える、をテーマにしたような作品。
    ユニークなのは4作品、現代、神話、SF、現代と設定が全く異なること。本のタイトルを意識しないと農内バグる。

    2022.1.9
    4

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    Posted by ブクログ 2021年11月18日

    彼方の輝きに、触れに行くことだってできる。
    そしてその一粒の星のような誇りを、左胸に飾って生きるのだ。
    勲章よりもよほど確かな、宝として。

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