大吉田藩七十万石の正嫡順二郎は、四歳の時、側室一派の陰謀によって廃嫡され、国許で幽閉同然の生活を送る。ところが、二十四歳になった時、世継ぎとされていた側室の子が突然死亡し、順二郎は隠密裡に江戸表へ迎えられる事になるが……。お家騒動の渦中に投げ込まれた世間知らずの若殿の眼を通して、現実政治に振り回される人間たちの愚かさとはかなさを諷刺した長編小説。
ユーザーレビュー
Posted by ブクログ 2006年09月03日
武家ものなんですが以外とお気楽痛快ものでした。
主人公の性格がいいですね。憧れます。
私、男の人の権力争いとか大嫌いなんだけど思わず順次郎を応援しちゃってました・・・。
でもこの若にとっての幸せを一番に考えてたのはやっぱり親なんだなぁ・・・。
ってかそもそも女を見る目がないお父さんが悪いぞ!!
Posted by ブクログ 2013年09月18日
年少の頃、城内の者の陰謀によって城を追われた順二郎。そして成人した頃、後を次ぐはずだった者が亡くなり長男であった順二郎が後継者となる運びになるが、またまた城内の者の陰謀で殺されかける。命の助かった順二郎は彼を後継者として立てようとするものと江戸へ旅をして行く。