死んだあなたに「とりつくしま係」が問いかける。この世に未練はありませんか。あるなら、なにかモノになって戻ることができますよ、と。そうして母は息子のロージンバッグに、娘は母の補聴器に、夫は妻の日記になった……。すでに失われた人生がフラッシュバックのように現れる珠玉の短篇小説集。

ジャンル
出版社
筑摩書房
掲載誌・レーベル
ちくま文庫
電子版発売日
2014年02月21日
コンテンツ形式
EPUB
対応端末
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書店員のおすすめ

読み終わった後、大切な人に自分の想いを伝えたくなる…
切なくも、優しい気持ちになれること間違いなし! の10話から成るショートストーリー。

この世に未練を残したまま、生涯を終えた人の前に突然現れる『とりつくしま係』。
主人公たちは『とりつくしま係』との契約により、大切に想う人の近くで
なりたい“モノ”として存在し、もう1度だけこの世を体験することが出来るという。

愛する家族、憧れの先輩、お世話になった人達の元へ“モノ”として戻った主人公たちは、
残された人たちと再び時間を共有していく…

作者の一つ一つの言葉選びが絶妙で、“モノ”目線で見る世界も新鮮で良い。
また一話ごとに語り口が変わり、主人公から放たれる言葉や感情が心にスッと入って来ます。

タイトルだけではストーリーの想像が付きにくいですが、
目の前にある細やかな幸せと人を大事に想うことを再確認させてくれる素敵な一冊です。

とりつくしま

Posted by ブクログ 2018年09月20日

亡くなった人がモノになってもう一度この世を体験する話。
全て一人称で書かれていて、その目線から色んなことがわかってきます。
心にジンと来るいいお話でした。
悲しい話なのにとても明るく清々していました。

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とりつくしま

Posted by ブクログ 2017年06月03日

辻村深月さんのツナグと通じるものがあるけれど、死者側からの一方通行な想いがツナグとはまた違った切なさでした。私は、もし今死んでしまったら誰の、何にとりつきたいだろう?
1話毎が短くて読みやすいけど、ひとつひとつ大切に読みたい作品です。ちなみに個人的には「日記」と「レンズ」が特に心に残りました。

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とりつくしま

ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年03月31日

これは、死者と生者(読者)のための物語。

この世に未練がある。自分の死に納得がいかない。どうしても会いたい人がいる。見ておきたいものがある。そんな思いを抱える死者を瞬時に見分けるとりつくしま係。なんといってもその風貌がユニークだ。

とりつくしま係はそんな死者のために、とりつくしまを一つ用意してく...続きを読む

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とりつくしま

Posted by ブクログ 2016年12月26日

ひとつひとつの話を読み終えるごとに、「わたしは何を"とりつくしま"に選ぶだろう」と考えた。それは、自分の死後まで寄り添いたいと願う人は誰か、ということである。
思い出の品や身の回りの物にとりつくということは、わたしたちが「あの人は亡くなったけれど、今もわたしたちの中に生きている」...続きを読む

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とりつくしま

Posted by ブクログ 2016年12月07日

すごく読みやすかったです。
どの話にもスッと入り込めました。


私は「マッサージ」がお気に入りです。
ウルっときてしまいました。


誰の何になろうかなって考えてしまいます。

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とりつくしま

Posted by ブクログ 2018年09月20日

読みたい!と思ったきっかけが思い出せないが、読んで正解でした。11の短編のどの話もよかったですが、とりわけ『ロージン』と『日記』がよかった。私も「としつくしま係り』さんに会えたらいいなぁ~~

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とりつくしま

ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年08月29日

死んだら、私のこのいろいろな思いはどうなるのだろう。
消えてなくなってしまうの?
それとも、思いを抱えたまま、あの世みたいなところにいくのだろうか。

この連作短編小説の世界では、未練を残し亡くなった主人公達は、「とりつくしま」を探している、という。

この世のもので、生きているモノ以外になら何でも...続きを読む

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とりつくしま

Posted by ブクログ 2018年04月15日

今のところ、自身の死を実感をもって考えられないからかもしれないが、未練をもって他界することは想像できない者であります。しかし、こういったこともあるのかもしれないなと現実感をもって優しく迫ってくる掌編にいろいろと考えさせられた。

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とりつくしま

Posted by ブクログ 2018年04月10日

こういうことがあったらいいな、と思いながら
読んだ。
良い話だけじゃないのも良かったけど
自分が日記を書くから、
日記になった夫の話で一番泣いてしまった。
うちの夫は間違いなくブラジャーになるだろうな…
→本人に確認したら、女湯の鏡か電気になるらしい。
妻の元に帰って来る気ゼロ…

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とりつくしま

ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年08月18日

この世に未練を残した死者がこの世にあるモノにとりついて、大切な人の元に戻る物語。
決して生き返ることはないけれど、大切な人と時間を共有できる。

11人が各々扇子や補聴器等にとりついてこの世に戻る。
どの物語も短編でも切ない余韻が後に残る。
特に「ロージン」「青いの」「日記」はラストが切ない。
この...続きを読む

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