疾走(上)

疾走(上)

682円 (税込)

3pt

広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。教会に顔をだしながら陸上に励むシュウジ。が、町に一大リゾートの開発計画が持ち上がり、優秀だったはずの兄が犯したある犯罪をきっかけに、シュウジ一家はたちまち苦難の道へと追い込まれる……。十五歳の少年が背負った苛烈な運命を描く奇跡の衝撃作!

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疾走 のシリーズ作品

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  • 疾走(上)
    682円 (税込)
    広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。教会に顔をだしながら陸上に励むシュウジ。が、町に一大リゾートの開発計画が持ち上がり、優秀だったはずの兄が犯したある犯罪をきっかけに、シュウジ一家はたちまち苦難の道へと追い込まれる……。十五歳の少年が背負った苛烈な運命を描く奇跡の衝撃作!
  • 疾走(下)
    638円 (税込)
    誰か一緒に生きてください――。犯罪者の弟としてクラスで孤立を深め、やがて一家離散の憂き目にあったシュウジは、故郷を出て、ひとり東京へ向かうことを決意。途中に立ち寄った大阪で地獄のようなときを過ごす。孤独、祈り、暴力、セックス、聖書、殺人――。人とつながりたい……。ただそれだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた少年の軌跡。比類なき感動のクライマックスが待ち受ける現代の黙示録。

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疾走(上) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年03月08日

    (4.6)
    暗くて、重い。どんよりとしていて呑み込まれていくよう。深淵に迷い込んでいく感覚。会う人、環境、境遇全てが救われない、酷い、切ない、辛い、目を背けたくなる。でも不器用に、必死に生きていくしかない。それでまた全ての心の描写、シチュエーションがリアルで生々しい。共感できる部分が多々あった。中学...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年10月15日

    所々、兄同様主人公も愛されたかったんだな…って伝わってくる。読んでいるだけでかなり辛い。けど続きが気になって読んじゃう小説。

    0

    Posted by ブクログ 2021年10月05日

    ラスト2ページがなかったら何も救いがないままだったのでは?

    環境で人生って底なし沼の様に堕ちていくものなんだなと思った。シュウジの環境は厳しすぎた。
    住んでいた場所が悪かったのか、生まれた親が家族が悪かったのか…悪い連鎖は止める事が出来なかった。誰も、神様だって止められなかった。
    遠藤周作の「沈黙...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年01月18日

    〈誰か一緒に生きてください〉

    黒く、粘着質な液体。

    あぶくがひとつ
    懸命に浮かび上がろうと、もがく。

    理不尽な衝撃が
    何度もあぶくを砕く。

    痩せ散らばった体で水面を目指す。

    空気を吸いたい。

    誰かと、つながりたい。

    その瞬間、
    この体が破裂してもいい。

    /////

    師走本⑧
    「人生...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年11月06日

    重松清でここまで救いのない話は珍しい。歯車が1つ狂い始めて、そこから他の歯車まで拗れていくような感じ。
    きっと主人公は、誰よりも故郷と家族が好きでとても優しい少年だったのではないかと思う。だからこそ苦しい。

    0

    Posted by ブクログ 2019年04月03日

    二人称で進んでいく物語。
    安心できないまま最後まで読んで、登場人物の誰一人にも感情移入できなかったけれども、スピード感を感じられた。

    0

    Posted by ブクログ 2024年01月23日

    シュウジは普通の、極めて普通な優しい中学生で、それでも中学生に背負わせるにはあまりに酷な重荷を背負わされる。
    ヨブと同様、心は極限まで追い詰められる。謂れもなく。
    けれども、ヨブの前に現れた神は、シュウジの前には現れない。
    現代の作家重松清が、デウス・エクス・マキナを出すわけがない。
    でも、神はいな...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年12月30日

    重松清の心情表現、やっぱりすごい。人情味のある作品が多い印象だったから、こう言う人の暗い面もえぐって書けるんだなぁ、すごいなぁ。
    乾燥していて寒くて冷たい感じのする町で、少しずつ心が掠れて枯れてくシュウジがこの後どうなるのだろう。
    心に溜まってるであろう抑えきれない衝動が、たまに性欲にむき出しになっ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月19日

    救いのない話だった
    短い生涯を走り抜けた少年
    最期は大切な思い出とその人を守るために死んでいってしまった

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月13日

    シュウジの家族の転落っぷりが悲し過ぎる。エリとシュウジには幸せになって欲しい、下巻が楽しみ。
    一つ共感できるのは、シュウジの疾走。私も走るの好き、走りながら、あーだこーだ考えるけど、走り終わりの爽快感は堪らない。

    0

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