銀の匙

銀の匙

616円 (税込)

3pt

なかなか開かなかった茶箪笥の抽匣(ひきだし)からみつけた銀の匙。伯母さんの無限の愛情に包まれて過ごした日々。少年時代の思い出を中勘助(1885-1965)が自伝風に綴ったこの作品には、子ども自身の感情世界が、子どもが感じ体験したままに素直に描き出されている。漱石が未曾有の秀作として絶賛した名作。改版。(解説=和辻哲郎)

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銀の匙 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年01月10日

    何が起こると言うわけでもなく、確かに変化していく少年の日々が描かれている。
    流れる水を見ているようにぼんやり読んだ。

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    Posted by ブクログ 2021年09月12日

    読み始めると読み耽ってしまう幼少期の細かく綺麗な心理描写。
    いま咲くばかり薫をふくんでふくらんでる牡丹の蕾がこそぐるほどの蝶の羽風にさえほころびるように、ふたりの友情はやがてうちとけてむつびあうようになった。

    私はまた唱歌が大好きだった。これも兄のいる時には歌うことを許されなかったのでその留守のま...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年08月28日

    子供の頃の思い出を子供そのままの瑞々しい感性で綴った私小説。病弱な幼少時代の前編と就学後の後編からなるが、いずれも人見知りで感受性豊かな筆者の体験は何処か懐かしい。毎年読み返すたびに「すべてのものはみな若く楽しくいきいきとして、憎むべきものはひとつもない。」そんな風景が当たり前であった過去を思い出し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年07月22日

    2020.7.22
    体が弱いことからこの時代にしては甘やかされて(実際にしょっちゅうお菓子やらおもちゃやらを買ってもらえているのでそれなりにお金がある家と思われる)育ったのに、そんなに傲慢にならず感受性豊かに育った主人公の話。
    前半は子どものころ面倒を見てくれた伯母とのやりとりがほとんどだが、文...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月10日


    私は平成生まれで、当然この物語で
    描かれている時代については無知である。
    しかし、懐かしい。
    描かれる人々、風景、モノ、会話、その全てに
    懐かしさを感じた。
    おそらく、強く日本を感じるのであろうと
    思われる。

    自伝的な内容で、主人公の幼少から青年期までが
    描かれている。
    自分に重ね合わせながら、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年01月16日

    特に前半、子供の時の感覚をそのまま文章が体現しているのに驚くほかない。
    散文の形はとっていても、これは詩そのもの。映画でいうなら「ミツバチのささやき」のようなもの。

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    Posted by ブクログ 2023年12月11日

    著者が幼少の頃の思い出が書き綴られている。本書はストーリー性、哀愁、教訓といったものを期待して読むものではなく、美しいものを鑑賞するように読むべきものである。
    解説でも書かれているように、本書に描かれているのは著者が幼少の頃の視点の記憶でもなく、大人が想像した少年の視点でもない、少年の視点そのもので...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月12日

    大人になっても捨てられない銀の匙
    虚弱な赤ん坊だった彼は
    それを用いて漢方薬を飲まされていた
    母から聞いたその頃のエピソードをとっかかりに
    幸福な少年時代が回想される
    虚弱だったもんで伯母さんに甘やかされており
    乱暴な男の子たちのことは憎んでいた
    それで、よその遊び相手といえば専ら女の子であった
    ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年04月29日

     前篇が1911(明治44)年、後篇が1913(大正2)年の作。
     当時夏目漱石がいたく賞賛した作品とのこと。確かに子どもの心、子どもの世界をよくとらえており、自分とは全く違う環境・違う経験のプロセスにいるのに、読んでいるとどこか懐かしい感じに囚われるのは、やはり「子ども」の普遍を掴んでいるからだろ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年03月03日

    導入で引き出しの中の銀の匙、というアイテムから子供時代の回想に入っていって、あとはもうひたすらに、子供時代が描かれていく。
    描かれている時代に懷かしさを感じる、というわけではないのだけれど、
    あぁ、こんな事に喜んでいたな、とか、ああ、こんな感じだったかもしれないな、と、自分の子供の時分にも思いを馳せ...続きを読む

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