川崎警察 下流域

川崎警察 下流域

2,200円 (税込)

11pt

4.5

1970年代の川崎。地元漁師たちには、漁業権や船舶の買い上げと補償金を巡り、分断と対立が生じていた。また朝鮮や沖縄からの流入者が多く住民感情は複雑化していた。そんななか、多摩川河口に矢代太一の溺死体があがった。彼は漁業権問題で漁民をまとめる交渉役だったが、それゆえに一部の漁師から恨みも買っていた。遺体には複数の打撲痕が認められた。また遺品にはキーホルダーがふたつあり、自宅以外にも家があるようだった。川崎署のデカ長、車谷は捜査に乗り出す。矢代は補償金で食堂を始めたが、妻の死で店を畳み、いまは次男と暮らしていた。被害者の足取りを追ううちに、矢代は居酒屋で飲んでいるところに若い女性からの電話で、慌てて店を出て行ったことがわかった。事件が報道されると、矢代と義理の娘に部屋を貸したという夫婦から連絡が入る。矢代に義理の娘などいない。車谷たちは不審死の背後に横たわる深い泥沼に足を踏み入れることに…

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川崎警察 下流域 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年11月08日

    3年前に初めて読んだ時香納諒一は文章が上手いと思ったが、久しぶりのこの本も面白かった。今回は泥くさい刑事もの、こんなリアリティのある作品も書くんだ。

    0

    Posted by ブクログ 2023年02月05日

     泥臭いタイトル! というのが本を手に取った瞬間の感想。でも、わかる。香納諒一の匂いが、最初からする。香納作品の基本として大事な要素の一つとしてぼくは挙げたい。それは物語が展開する舞台としての土地勘なのだ。そう。もともとが具体的な実在の地名を多用する作風。しかし、そこに半世紀前というさらなる設定を加...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月20日

    90高度成長期の工業地帯の雰囲気がよく描写できている上、半島出身者との軋轢も加わり、複雑な展開になっている。全体的に重苦しい展開で疲れたけど。

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    Posted by ブクログ 2023年03月12日

    1970年代の川崎、京浜工業地帯として発展する時代を背景にヘドロにより漁ができなくなった漁師たちの姿を描く。多摩川河口で元漁師の不審死体が発見。複雑な産業構造、社会的背景、そこに生きる人々…。昭和の時代に生きる人々の姿が生々しい。

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