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Posted by ブクログ 2024年02月20日
誘拐と逃走劇。子どもは誰のものか、という問い。子どもが大人になることまで描いて、さらにその問いは根源性を帯びる。その時、暮らす「母」は切実で、真剣で嘘がない。しかし、その後の解釈でいとも簡単に「母」の座は変わりうる。不在にもなる。
あとはシスターフッド。入り込みすぎず、しかし、助け続ける。なんとい...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月10日
映画を観たことがあったが、原作を読むのははじめてだった。
もし、二手に分かれる道の真ん中に立たされて、どちらにいくかと神さまに訊かれたら、私はきっと、幸も不幸も関係なく、罪と罰も関係なく、その先に薫がいる道を躊躇なく選ぶだろう。何度くりかえしてもそうするだろう。そんなことを思う。
この文章を何回も思...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月08日
薫を誘拐していた3年間と、大学生になった薫のその後の2章からなる
長編なのに読む手が止まらない角田さんの構成?技法?が素晴らしいからなんだろうな
1章では年月日で物語が進み1日1日が彼女にとっての特別な日なのがよくわかる
逃亡劇にこちらもハラハラして本の中にのめりこんでしまった
2章では大人になった...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月30日
読んでいる間ずっと苦しかった。どの女性に感情移入しても苦しい。逃げ場のない部屋にいるような気分でした。
希和子の薫(恵理菜)への愛情は本物の母娘だったけれど、それは自己満足でしかない。
人を憎むことで救われ、望むことも選ぶこともできなかった恵理菜(薫)。小豆島を訪れ、見られなかったものが見られてた...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月24日
ポテトフライ•カーリーさんの評価が高く、「涙が止まらない」と投稿しているので、購入しましたが、その時は泣く気分ではなかったので、少し寝かせていました。
過去に映画版がテレビで流れていたのをなんとなく見たので、あらすじは知っていましたが、誘拐犯に感情移入してしっかり泣きました。私の涙腺ゆるゆるポイント...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月18日
誘拐は許させることではないけれど希和子が薫に注いだ愛情が真っ直ぐで愛おしくどうか逃げ切ってほしいとさえ願ってしまった。妻帯者と知りながらも関係を続けた希和子の愚行を諌めたいが、産めない身体になってしまった背景には同情した。何もかも捨てる覚悟で本当の母親以上に薫を大事に育てていることが痛い程伝わりこの...続きを読む
親子の様な血縁同士でも、互いの命を簡単に終焉へ運んでしまうのに、
物語の主人公、希和子は法律や倫理観念といった人間が組み上げた枠を力強く超え、愛する者守り抜く。
本当の親子とは、愛とは何か、、囲うコトのない素直な描写に感動し、何回も読み返しました。
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