八日目の蝉

八日目の蝉

649円 (税込)

3pt

直木賞作家・角田光代が全力を注いで書き上げた、心ゆさぶる傑作長編。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、東京から名古屋、小豆島へ、女たちにかくまわれながら逃亡生活を送る希和子と、その娘として育てられた薫。偽りの母子の逃亡生活に光はさすのか、そして、薫のその後は――!? 極限の母性を描く、ノンストップ・サスペンス。第2回中央公論文芸賞受賞作。

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八日目の蝉 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月12日

    誘拐犯である希和子に同情。
    あのまま小豆島で細々と暮らしていけたら良かったのに…。
    大きくなった薫が希和子のことを恨んでいるところは読んでいて辛かった。

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    Posted by ブクログ 2024年02月20日

    誘拐と逃走劇。子どもは誰のものか、という問い。子どもが大人になることまで描いて、さらにその問いは根源性を帯びる。その時、暮らす「母」は切実で、真剣で嘘がない。しかし、その後の解釈でいとも簡単に「母」の座は変わりうる。不在にもなる。

    あとはシスターフッド。入り込みすぎず、しかし、助け続ける。なんとい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月10日

    映画を観たことがあったが、原作を読むのははじめてだった。
    もし、二手に分かれる道の真ん中に立たされて、どちらにいくかと神さまに訊かれたら、私はきっと、幸も不幸も関係なく、罪と罰も関係なく、その先に薫がいる道を躊躇なく選ぶだろう。何度くりかえしてもそうするだろう。そんなことを思う。
    この文章を何回も思...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月08日

    薫を誘拐していた3年間と、大学生になった薫のその後の2章からなる
    長編なのに読む手が止まらない角田さんの構成?技法?が素晴らしいからなんだろうな
    1章では年月日で物語が進み1日1日が彼女にとっての特別な日なのがよくわかる
    逃亡劇にこちらもハラハラして本の中にのめりこんでしまった
    2章では大人になった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月02日

    ・母の愛とは何かを考えさせられた。
    ・母とは子を産むことにより誕生する概念なのか、育てることにより誕生する概念なのか、薫の両方母親だと言う結論は綺麗だった

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    Posted by ブクログ 2024年01月30日

    読んでいる間ずっと苦しかった。どの女性に感情移入しても苦しい。逃げ場のない部屋にいるような気分でした。

    希和子の薫(恵理菜)への愛情は本物の母娘だったけれど、それは自己満足でしかない。
    人を憎むことで救われ、望むことも選ぶこともできなかった恵理菜(薫)。小豆島を訪れ、見られなかったものが見られてた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月24日

    ポテトフライ•カーリーさんの評価が高く、「涙が止まらない」と投稿しているので、購入しましたが、その時は泣く気分ではなかったので、少し寝かせていました。
    過去に映画版がテレビで流れていたのをなんとなく見たので、あらすじは知っていましたが、誘拐犯に感情移入してしっかり泣きました。私の涙腺ゆるゆるポイント...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月16日

    母親になりたかった女、娘を愛せなかった母親、不貞の子を孕んでしまった娘。様々な事情を抱えた女たちのそれぞれの愛が入り組んでいる。希和子の決死の逃亡劇、彼女を取り囲む周囲の事情、そして、事件の収束。偽りだらけの母娘のその後の人生の描かれ方がとても丁寧。

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    Posted by ブクログ 2023年11月18日

    誘拐は許させることではないけれど希和子が薫に注いだ愛情が真っ直ぐで愛おしくどうか逃げ切ってほしいとさえ願ってしまった。妻帯者と知りながらも関係を続けた希和子の愚行を諌めたいが、産めない身体になってしまった背景には同情した。何もかも捨てる覚悟で本当の母親以上に薫を大事に育てていることが痛い程伝わりこの...続きを読む

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    購入済み

    2015年07月16日

    親子の様な血縁同士でも、互いの命を簡単に終焉へ運んでしまうのに、
    物語の主人公、希和子は法律や倫理観念といった人間が組み上げた枠を力強く超え、愛する者守り抜く。
    本当の親子とは、愛とは何か、、囲うコトのない素直な描写に感動し、何回も読み返しました。

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