性と芸術

性と芸術

1,584円 (税込)

7pt

日本の現代美術史上、最大の問題作、
「犬」は、なぜ描かれたのか?
作者自らによる全解説。これは「ほぼ遺書」である。


「もちろん分かっている――美術作品の解説なんて作者本人はしない方がいいことは。だからこんな悪趣味は一生にこれ一度きりとする。本来無言の佇まいが良しとされる美術作品に言葉を喋らせたら――いったんそれを許可してしまったら――たった一作でもこれくらい饒舌になるという、最悪のサンプルをお見せしよう。ついてこれる人だけついてきてくれればいい。」(本文より)
日本を代表する現代美術家会田誠の23歳の作品「犬」は、2012年の森美術館展覧会での撤去抗議はじめ、これまでさまざまに波紋を呼んできた。その存在の理由を自らの言葉で率直に綴る。人間と表現をめぐる真摯な問い。

(目次)
I 芸術 『犬』全解説
II 性 「色ざんげ」が書けなくて

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性と芸術 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年10月30日

    『犬』のコンセプトについての解説も含め、あまり正面から問われてこなかった「性」の「芸術」の関係を著者なりに論じている。ピカソと川端康成の対比など、独自の視点が面白い。

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    Posted by ブクログ 2022年08月28日

    「犬」に至る発想からプロットの練っていく過程、そして、制作にいたるまでを作家自身が語ります。

    この作品は自分が学生だった当時、『ホラー・ドラコニア少女小説集成』の「ジェローム神父」の表紙および挿絵になっていて、書店でも異彩を放っていて、衝撃を受けたことを覚えています。いわゆる「芸術」っぽいタッチ(...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年03月21日

    徹底した言語化ができる人だと思う。いやあの作品を作り続けているからこそ、徹底した言語化をせざるを得ない状態になったのかもしれない。本人にもどちらが鶏か卵かはよくわからないのだろう。
    真っ当なプロフェッショナルであるとともに、市井の人の下世話さもわかる稀有なアーティスト。

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    Posted by ブクログ 2023年01月05日

    話題作『犬』の第一の目的は「日本画維新」であって「悪」や「エロ」は手段に過ぎなかった。人間にとって切っても切れない重要な要素だから、手段としてとっさに選ばれ使われたのだ。

    アーティストという存在が興味深かったです。アーティストが育つ環境としての芸大もすごいなと思いました。

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    Posted by ブクログ 2022年11月16日

    美術史を踏まえつつ、巻き起こるであろう反応も織り込み済みで制作された、会田誠の代表作であり様々物議を醸した自身の作品を、ここまでしっかりと解説したものは中々珍しい。

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    Posted by ブクログ 2022年08月19日

    なんて言いますかねぇ。別に否定はしません。会田さんの絵は好きだから「犬」も好きです。でも、これは言い訳を連ねてるだけにしか読めませんでしたわぁ。

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    Posted by ブクログ 2023年02月01日

    <目次>
    第1章  芸術~『犬』全解説
    第2章  性~「色ざんげ」が書けなくて

    <内容>
    中二病のままかな?こじれたまま…。

    0

    Posted by ブクログ 2022年11月23日

    作品「犬」には「良い。良い?」
    という感触を持っていたので
    腑に落ちた箇所が多々あった。
    批評が様々に連動するように制作され
    そこで発動する「ジレンマ」と「動的な静止」がかっこよく
    脱構築的とも感じた。
    読中、作者が「いなくている」感覚が際立った。

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    Posted by ブクログ 2022年10月13日

    どういう経緯で『犬』という作品を制作したかという「 Ⅰ 芸術 『犬』全解説」 と、性的な表現に対する著者の考えが記された「 Ⅱ 性 「色ざんげ」が書けなくて」の二部構成。著者の芸術に対する揺るぎない考えが、きちんと説明されている、と思った。モノの捉え方は人それぞれだし、それが許されている日本は、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年09月04日

    犬 1989年
     痛々しいほどフェイクな古典主義 第一号
     狩野永徳「檜図屏風」 三島由紀夫 小林秀雄
     ルール:現代的であること 日本的でなければならない
     膠と岩顔料は無視しアクリル絵の具
     愛ちゃん盆栽  川端康成「禽獣」
     薄曇りの視覚文化
     藤田嗣治 
     可愛い文化≒ロリコン文化
     藝大大...続きを読む

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