作家刑事毒島の嘲笑

中山七里

最恐毒舌刑事VSテロリスト
毒島真理は大量の連載を抱える人気ミステリ作家。
しかしひとたび筆を置けば、警視庁随一の名刑事へと変貌する。
冴えわたる舌鋒で、思想に毒された犯罪者に心理戦を仕掛ける!


保守系の刊行物で有名な出版社に、何者かが火を放った。公安一課の淡海奨務は、左翼集団の犯行とみて捜査を開始する。そこで出会ったのは同じく事件を追う作家兼業の名物刑事・毒島真理。虫も殺さぬような風貌とは裏腹に、毒島は容赦ない口撃で犯人を徹底的に追い詰める。淡海はその姿にたじろぎつつも、行動を共にすることに。間もなくネットに公開された「急進革マル派」を名乗る過激派の声明。果たして事件は大量殺人の予兆なのか? どんでん返しの帝王がおくるノンストップミステリ!

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 国内ミステリー
• 出版社: 幻冬舎
• 掲載誌・レーベル: 幻冬舎単行本
• 電子版発売日: 2022年07月21日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★★]

作家兼業の刑事・毒島シリーズの最新作。
公安一課の淡海奨務刑事とともに捜査するお話。
保守系の刊行物で有名な出版社が放火され、「急進革マル派」なるテロリストとの対決。
と思いきや、本当の犯人は・・・なお話。


淡海さん、結構好きなキャラだったのにー。
なぜに毒島さんが嫌われるのか、はじめて実感出来たよー。

[ブクログ · ★★★★☆]

面白かった。短編で構成された長編。
ミステリーは読みながら推理、というより犯人の推測をしているけど、その点で犯人は当てやすい。
1大いなる
　公安とのコンビ　最初の事件。目の前に見えている原因と思われる事象に騙されるな、の話。
2祭りのあと
　舞台は大学へ。これも、事件のきっかけと思われるものはそうではない、の推理で犯人はわかる。
3されど私の人生
　犯人の行為はひどすぎる！余罪たくさんあるんじゃないな？
4英雄
　作家が描く作家像。そうなんだろうな。憧れの職業につけても続けていくのは難しい。
5落陽
　この本の結末。まぁ、そうなんだろうな。全編犯人はわかった！でもそれは推理というよりは小説の中の人物の描き方から。理由を知るのが面白い。

[ブクログ · ★★★★☆]

刑事=作家という独特なキャラクター設定に惹かれて手に取った。シリーズ途中からで大丈夫かな？と不安もあったが、短編集で読みやすく、また毒島の毒舌が痛快で面白かった。他のシリーズも読み始めよう。物語終盤。あっさり解決しちゃったなあ、と思ったら最後にちゃんと？どんでん返しがあり、その点も良かった。

[ブクログ · ★★★★☆]

作家刑事毒島 シリーズ3

毒島は、不祥事を起こして、一度退官したが、その後、刑事技能指導員として再雇用された。
その空白期間に、なんと、作家デビュー。
刑事としては優秀。
作家としての才能もある。
しかし、人間性は疑問視される。
〈原発〉という綽名で呼ばれていたことでわかるように「必要だけど、近づきたくない」らしい。

今回は、警視庁公安一課の淡海奨務とコンビを組むが、まさかのどんでん返しが待っている。

作中で毒島は
リベラルと呼ばれる人たちは、いつでもどこでも、正しいことを叫び続けているんだけど・・
と言うが、
それには、異論を唱えたい。
私は、今までに、リベラルと呼ばれる人から、正しい事を聞いたことがない。

[ブクログ · ★★★★☆]

毒島シリーズ最新刊。
短編5篇連作が、それぞれ解決されるけど、少しづつ繋がっており、そのあと最終話で真犯人が見つかるというもの。
最終話であらまぁという展開あり

[ブクログ · ★★★★☆]

作家であり、刑事技能指導員の毒島が公安の淡海と組んで、「急進革マル派」名乗るテロ組織と対峙する連作短編集。
神保町で発生した放火事件、大学内での殺人、講義デモ中の殺人など、一見繋がりのない事件の共通点は事件の裏に存在する「急進革マル派」。
それぞれの事件を飄々と解決していく毒島の毒舌が、最近の中山作品の中では一番心地いいし、面白い。
淡海とのコンビネーションもよし、シリーズでは今作が一番面白いと思う。
ラストのどんでん返しも、予想していたとは言え、久しぶりに「そう来たか！」って感じ。

[ブクログ · ★★★★☆]

毒島シリーズ。

大いなる
祭りのあと
されど私の人生
英雄
落陽
　　
あいも変わらずの推理力で相手を煙に巻きつつ、5つの事件をサクサクっと解決していきます。今回は思想に関するテーマで相棒は公安の刑事、淡海。高千穂刑事の同期です。　　

感情と理論を一才交える事なく淡々と事件を解決する様が爽快。論理的でなければならない事象に感情は邪魔とわかっていても、人は感情で動く生き物なので…毒島の徹底ぶりが爽快なんだろうと思います。
3作品めまでは、さて事件の真犯人は？と謎解きも楽しめました。
ラストはちょっとだけ予感してたのですが、イヤな感じもさすがとしか。

うふふ笑いで、心の内論破されてみたい気もします。

[ブクログ · ★★★★☆]

毒島さんが犯人を言い負かしてくれる感じが爽快だったんですが、今回は、毒島さんに対してこわっと思わずには居られませんでした。

[ブクログ · ★★★★☆]

毒島刑事の次々放たれる毒の数々、とても清々しいです。

今回ペアを組んだのは公安の淡海。高千穂の同期です。

周囲を振り回すのは相変わらず健在。公安がらみかと思われる案件に首を突っ込んでいきます。鋭い読みと観察、最後まで追求の手を緩めない毒島刑事ワールドです。

[ブクログ · ★★★★☆]

出版社火災の後〈急進革マル派〉を名乗る組織が犯行声明を出した
全く無名の組織とは？
　
相変わらずの毒でした
サクサク進むので爽快ではあります

でも「うふ、うふふふふ」って
笑う毒島さんには全て見透かされてるのでお近づきにはなりたく無いです