女人入眼

女人入眼

1,870円 (税込)

9pt

『商う狼』で新田次郎賞をはじめ数多くの文学賞を受賞。
大注目の作家が紡ぐ、知られざる鎌倉時代を生きた女性たちの物語。

「大仏は眼が入って初めて仏となるのです。男たちが戦で彫り上げた国の形に、玉眼を入れるのは、女人であろうと私は思うのですよ」
建久六年(1195年)。京の六条殿に仕える女房・周子は、宮中掌握の一手として、源頼朝と北条政子の娘・大姫を入内させるという命を受けて鎌倉へ入る。気鬱の病を抱え、繊細な心を持つ大姫と、大きな野望を抱き、それゆえ娘への強い圧力となる政子。二人のことを探る周子が辿り着いた、母子の間に横たわる悲しき過去とは――。
「鎌倉幕府最大の失策」と呼ばれる謎多き事件・大姫入内。
その背後には、政治の実権をめぐる女たちの戦いと、わかり合えない母と娘の物語があった。

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女人入眼 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年05月07日

    大姫を入内させるべく教育する周子。会話すらできずにいたが大姫のことを知るにつれて親子の確執や大姫の心の繊細さが入内を難しくさせていることに気づくが、何もできないまま大姫を失う。
    優しすぎるのも生きていく足かせになるんだなぁと思う。が政子相手では従うしかないのかも知れない

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    Posted by ブクログ 2023年04月27日

    時代小説とは知らずに読み始めたものの、頭が混乱し失敗しかなぁと観念していたが、鎌倉殿の登場人物を頭に思い浮かべることができると、とたんに楽しくなった。違った視点で書かれた鎌倉時代。政子はやはりこういう描き方だよなぁとひとりごちた。仮名遣いや古語がとても難しかったことを差し引いても興味深い内容だった。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月01日

    登場人物が多すぎて戸惑うも、「鎌倉殿の13人」の役者思い描くとスッキリ。理不尽だらけの鎌倉時代。義時は二回しか登場しなかったが存在感あり。「一つに力が集まらぬことが肝要」「力は常に散らばることで、世は泰平に保たれる。強すぎる者は挫かれるのだ」「御心を痛めませぬよう」「悔いはきりがありません」「致し方...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年10月24日

    同じ永井でも永井路子とは全く違う視点と肌理細かい心理描写で描く鎌倉初期を舞台にした傑作。周子と大姫との対峙からみえる鎌倉内と京内の御所政争が浮き彫りになる、ボトムアップでの歴史考察本であり女性小説。ほぼ知らない裏面史も多く勉強になった。

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    Posted by ブクログ 2024年04月07日

    読み始めた当初は進まずだったが、舞台が鎌倉に移ってからが早かった。鎌倉殿の13人を思い出しながら、鎌倉の大姫と義高をめぐり、あまりスポットがあたらない周子と海野幸氏目線の鎌倉をみる。
    御台所政子の描写に圧倒される。
    都で囲碁を打っていたら、鎌倉から蹴鞠が飛んできて、碁盤ごと倒す。碁盤での勝敗最早意味...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月29日

    平家滅亡後、京では後白河院の亡き後も力を持つ丹後局は後鳥羽帝の跡目争いの布石として、鎌倉殿の娘大姫の入内を目論む。命を受け周子は鎌倉へと向かう。北条政子の異常にも思える娘への愛。そして様々な人達の思惑が入り乱れる中、周子は大姫の心に深く入りこんでいく。


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    Posted by ブクログ 2024年02月18日

    4.0 面白かった。昨年の大河ドラマを思い出しながら読むと面白さ倍増。大河の政子は相当優しく描かれていたことが良く判った。大江広元は大河のイメージの通りかな。この作者、もっと読みたい。

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    Posted by ブクログ 2023年04月06日

    大姫を取り巻く女性たちの戦いの話。
    進退を決めることなのに本人の意思はまるでなく人ばかりが死んでいく。
    それをかいりみる人と顧みない人。
    こんなに辛いのか。

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    Posted by ブクログ 2023年02月20日

    鎌倉時代の歴史は詳しくなかったが、群雄割拠とは別の、幕府と朝廷という2軸の中での駆け引きが面白かった。源氏は北条家にすぐに乗っ取られたぐらいの認識だったけど、なるほど、このような経緯だったのね。たいがどらまもみたくなっちゃう。

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    Posted by ブクログ 2023年01月19日

    すごく面白かった~。
    昨年、大河ドラマで「鎌倉殿の13人」を見たところだったので、知ってる人物が想像出来て、でも、ドラマとは違う、北条政子の強い部分や、鎌倉時代の血なまぐさい暗黒の闇を見ている気がしました。
    大姫の話は悲しいですが、大姫の心の内を描いていて、最期は涙と共に、これしかなかったという思い...続きを読む

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