Posted by ブクログ
2022年03月08日
亡くなった同郷の先輩大作家の評伝を書くとの名目で、出版社女性編集者と未発表作を探す物語。そこにはその後の華々しい歴史小説作家としての活躍とは一線を画す処女作であり文学賞受賞作の純文学作品の秘密があった。警察小説やスポーツ小説が主流の堂場氏の趣の違う異色作。十分面白かったが、謎を追っていく過程の登場人...続きを読む物たちの伏線が全部中途半端なのが勿体ない。結局読み終わってみると、作中作の「屈曲の海」が一番面白かったという皮肉さ。傑作とは言わないが読んで損はない面白さはある。マジで「屈曲の海」は面白い。。