ヴァニラ文庫うふ作品一覧

  • 俺様御曹司の甘い指先 ~家政婦のミカ~
    4.0
    『必ず、お前は俺に惚れるだろう』――そんなはず、ない。あんな傲慢男、好きになんか、絶対ならない■家政婦紹介所に登録する美加は「指名」されて都心の高層マンションの最上階に着いた。そこに住んでいたのは池宮グループの御曹司、湊。派遣先でドジばかり踏んできてた美加にとっては、最後のチャンスだった。が、案の定、初日にして20万のグラスを二脚割り、80万のワインでパスタを作ってしまう。やっぱり、もうクビだ……「良いだろう。では、お前の体で弁償してもらおうか」「え……ええっ!?」か、体で弁償!?「あっ……!」耳たぶを軽く唇に含まれ、ビクンと肩が震える。投げ出されたベッドの上で諦観と欲望が混ざり合ったとき――訪ねてきた池宮家の執事で同世代の勅使河原に、湊は美加を婚約者だと言い張り、追い返す。照れ隠しでも言い逃れでもなく、それは本心だった。「指名」して働ける機会をくれ、さらには一ヶ月を美加に与え、その間に好きにさせてみせるという湊の唐突な強制婚約の意味は――快感の疼きを覚え逃げられない美加と、執拗に責める湊。そして、窮地に必ず現れる勅使河原。三人の秘めた過去が徐々に明らかになるにつれ……超絶ワガママな御曹司の部屋に家政婦として勤めることになり、計ったように婚約者のふりをさせられることになった美加に、家事炊事淫楽つきの毎日が始まった! ※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 恋するプログラム 天才社長の不器用な求愛
    4.0
    「そう、いい子だ。そうやって俺に全部任せて。今、彩の体は俺のものだから」 ■時給2000円の婚活支援アプリの開発モニター募集を見つけた彩は、性格や恋愛観を調べるアンケートに答えて応募する。モニターに選ばれた彩は婚活プログラムの開発に協力することになるが、実はモニターの内容というのは著名なプログラム開発者であり、IT企業のやり手社長である若き天才プログラマ・深見と結婚を前提に付き合うことだった! 深見の出会って直ぐのプロポーズに戸惑う彩だが、少し不思議で自由奔放だが素直な人柄、仕事に対する真摯な姿勢、世間とはズレているものの、まっすぐに感情を向けてくる不器用な婚約者に戸惑いつつも自由な彼に惹かれていく。肌を重ねて求めあうことで生まれる、背筋に電流が走るような甘美な痺れと心地よいぬくもり。互いの熱を感じあうことで募る愛おしさに、深見の求愛に応える悦びを知り、はじめての「恋」に溺れていく。――ひとはどんな理由で結婚相手を選んでいると思う? 不器用な天才×純粋培養の女子の紡ぐ、初々しい溺愛ラブロマンス!(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 獰猛王と砂漠の歌姫
    5.0
    「姫、おまえを我が花嫁にする。俺とともに、来い!」―― ■隣国・ザイザフォーン皇国に攻め込まれ、父王と母王妃を惨殺されたモガウハラート王女、ユーディア。死を覚悟したユーディアの前に現れたのは黒曜石のごとき瞳をもつ精悍な男、アディール――砂漠の豹のような野生とは裏腹に品位を感じさせるその男こそ、憎むべき敵国の皇子だった。なんとアディールは、モガウハラート侵攻を強行した父・皇王のやり方に異を唱え、密かに政権奪取を企てていると言う。ユーディアはそのまま王城から攫われ、アディールとともにザイザフォーン皇国へと砂漠の旅をすることに……。危険と隣り合わせの旅のさなか、アディールに無垢な体を剥かれ、貫かれてしまうユーディア。「おまえが自分からしてほしいと言うようになるまで、もっともっと気持ちいいことを教えてやる」――王女としての誇りを失うまいと抗いながらも、アディールの荒々しい手管に翻弄され、次第に淫奔な悦びに目覚めていき……いつしか嬌声をあげ、さらなる快楽をねだってしまう体に……。そんなユーディアは、美しい歌声で精霊や悪魔を呼び出すことができ、人々に僥倖をもたらすという「光の歌姫」だった……。傲岸不遜な皇子と、心までは溶かされまいとする気高き王女……灼熱の砂漠に繰り広げられる波瀾に満ちた蜜愛冒険譚!(ヴァニラ文庫うふ) ※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 愛惑の人魚姫~甘い嫉妬と恋の策略~
    3.5
    「……我慢なんてしねぇでお前のこと奪っちまえばよかった」 ■深海で家族や友人たちに囲まれ自由気ままに暮らしていた人魚のキーラは、荒れ狂う嵐の波で溺れてしまった高貴な雰囲気を身に纏う美しい青年を助ける――命がけで助け出した青年は、王子チャールズだった。恋慕の気持ちを募らせながら、その後の彼の行方を案じていたが、人間嫌いの魔法使いアクセルの手を借り、キーラは人間の姿を手に入れる。可憐で愛らしいキーラはチャールズに見初められ、綿菓子のように甘やかな毎日を過ごすが、ふたりの関係は一向に進展しない。心身ともに愛されるためにアクセルの手ほどきを受け、キーラは自らの滑らかな肌へと誘う。チャールズは瑞々しくも豊満な肢体の虜になり、毎夜のようにふたりは肌を重ねる。囁かれる睦言に愛される喜びを感じていたのものの、チャールズには婚約者がいることが判明してしまう。キーラを見守る、不器用だが心優しい魔法使いのアクセルと甘い容貌で愛を囁く王子チャールズに想われるキーラの選んだ結末とは……。「人魚姫」をモチーフにしたオトナ童話シリーズ第三弾!(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 淫魔の国のアリス
    3.5
    身体を求められるのは、甘く溢れ出る「蜜」をすすられるためだった…… ■名前以外、すべての記憶をなくしたまま、森の奥にある館で、メイドとしてアリスは働いていた。雇い主は、プラチナブロンドの髪に鳶色の瞳をもった、たった一人の住人、アーサーという美青年。フリルのついたエプロン、丈の短いスカート、前開きボタンのデザインのメイド服が与えられていた。あの時に、すぐに外せるために――教え込まれた快楽に湧き出る「蜜」をすすられる毎日は、しかし幸せだった。アーサーがいないある日のこと、誰もいないはずの庭で、一人の若者を見つけ追いかける。若者が呪文とともに飛び込んだ空間にアリスも吸いこまれると、そこには中世に遡ったかのような世界が広がっていた。アーサーを探して、彷徨ううちに、動物の姿をした淫魔と呼ばれる者たちの世界であることを知る。淫魔は人間の「蜜」を欲しがった。人間とバレ、足を開かされたそのとき、淫魔界の支配者、パーシヴァルが現れて救われる。しかし、連れていかれた城で、強引に「蜜」をすすられるアリス。アーサーとは違って、優しさの欠片もない荒々しさの中で――元の世界で、またアーサーに「蜜」をすすられたい。その思いは、禁断の媚薬・淫花の蜜を飲むことで果たされることになるのだが……。「不思議の国のアリス」をモチーフに、館と魔界を駆ける淫楽のファンタジーロマンス。オトナ童話シリーズ第一弾!!(ヴァニラ文庫うふ) ※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 奪われた献身~美しき獣の執着に令嬢は溺れる~
    3.8
    お前を抱いている男が誰か、よく覚えておけ。心と、身体の、全部でな ■江戸が東京に変わってまもなく。町には新しいものが溢れ、少しずつ女性の地位も向上し始めていた。そんななか公家の一族、洞院家の清子も可憐な女学生となった。ゆくゆくは許婚である医者の麟太郎と結ばれるものと信じて。だが、父の実光が亡くなり、状況は一変。知らぬ間に家は傾き、多額の借金を抱えていたのだ。清子は借金の肩がわりをしてくれた成り上がりの実業家・成瀬涼介のもとに、攫われるようにして嫁ぐこととなった。少年時代に米国に渡り、苦労しながら財を築いたという成瀬は、粗野でケダモノのような男。幼い頃、清子から屈辱的な施しを受けたことを恨み、その復讐のため清子を手に入れたという。清子はその穢れなき身体を成瀬によって蹂躙され、愛されることのないまま淫らに染め上げられていく。そんなある日、成瀬のお供で清子は初めて鹿鳴館を訪れる。別世界のような華やかな社交界。そこで清子は成瀬の親友である米国人のウィルから、彼の意外な一面を知らされることに…。成瀬の過去や人となりを知るごとに清子の想いは募るのに、二人の気持ちは噛みあわず、ただ快感に喘がされるばかりで…。やがて、ある事件をきっかけに清子は麟太郎と再会するが…。身分違いの略奪婚。すれ違う愛の行方は…?(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 鬼の恋煩い~寵嫁は無垢な愛に溺れる~
    4.3
    「俺に溺れろ、雲雀。全部包み守ってやるから、お前は俺から離れるな」 ■月光に晒される絹のようにきめ細やかな素肌、男の掌が這うたびに、無垢な娘が淫靡に身を捩る姿は美しい。.逞しい体躯に稀有な美貌を持つ鬼でさえも魅惑してやまない……。天涯孤独の少女、雲雀は集落の大人たちに助けられ、慎ましくも美しく育ったが、雨鎮の儀式の生贄に選らばれ人身御供としてその清らかな身を捧げられることになった。先立った母を想い、意識を手放すも、目覚めた場所は見知らぬ岩肌の洞窟であった。そこの主である炎の鬼――焔童子は、雲雀を「恋し子」と呼び、ひたむきな情熱を向ける。純粋な焔童子を雲雀はいとおしく思い、かけがえのない存在になっていく。洞窟のなかで肌と肌を寄せ合い、与えられる悦楽を享受しては意識が朦朧とするほどの多幸感のなかふたりで思い描く「しあわせ」を想像する。しかし、ふたりの慎ましくもしあわせな日々を脅かす危機は間近まで迫ってきていた……。――これは心優しい鬼と無垢な少女との唯一無二の「しあわせ」な愛の物語。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 堅すぎる若殿とわけありの側室
    3.5
    ■見習い奉公に上がった家老屋敷で、嫡男・静馬に見初められ、禁断の恋に落ちた下級武士の娘・環。人目を憚る逢瀬を重ねた挙げ句、身籠もってしまう。静馬には高貴の家から娶った妻がいた。十月十日が経ったとき、環の産所に踏み込んできた静馬の妻は、生まれた子だけを奪っていった……それから三年。不義の子を産み、捨てられた“わけあり娘”と蔑まされながら、兄とのつましい日々を送っていた環の前に、藩主側近として辣腕を振うようになった静馬がやってくる。ようやく迎えに来てくれたのかと思ったのも束の間、静馬は「今から殿様の側室となり、一年以内に必ずお子をあげよ。さもなくば兄の家禄を召し上げる」と冷たく命じる。やむなく藩主・政嗣の閨にあがった環だったが、他家から養子に入った政嗣は、恩ある前藩主の血を引く幼子を自分の跡継ぎに据えるつもりでいた。「だから実子はつくらない。そなたに胤をやるわけにいかぬ」と、色香で迫る環を、頑なに拒むのだった。実子と養子を巡る御家騒動、“誘う側室”と“逃げる若殿”の恋の駆け引き、そして、いつしか心から惹かれ合うようになった、環と政嗣の“落としどころ”とは……?(ヴァニラ文庫うふ)
  • 甘美な政略結婚~旦那さまのやさしい罠~
    3.7
    「沙月の中は熱く潤っていて、なんて気持ちいいんだ。お前の中に俺の遺伝子を注ぎ込んでやる……」 ■沙月は厳格な父に育てられ、親の決めた御曹司と婚約させられていたが、ある日、自宅玄関から出てきた男性とすれ違う。彼の顔を見た瞬間まるでデジャヴのような感覚を覚えた――その男性、西郷が再び一之宮の屋敷にやってきたとき、一之宮コンツェルンを買収したと告げられる。会社と社員を救うための条件は、西郷と結婚し、子供を産むこと。西郷との結婚を決意する沙月だが、婚約解消後も元婚約者は執拗につきまとい、結婚を阻止しようとする。不安を覚えながらも、西郷との逢瀬にトキメキを覚える沙月。西郷は「復讐のために沙月を妻にする」と言うものの、沙月に触れる手はとても優しく、触れる唇は蜜のように甘い……。男性に触れられるのに抵抗を覚えていた沙月だったが、紳士的で逞しい大人の魅力を持つ西郷に惹かれ、次第に心身ともに彼を求めるようになっていく。彼に抱かれることで得られる感覚は甘美であり、さらなる彼とのつながりを求めるように自ら望んで悦楽を貪るように体が作り変えられていくが、ふたりの仲を阻む影が近付いてくる……。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • キョウイク的・寵愛
    -
    才能を活かしきれない環境の二人は、やがてお互いを心と身体で慰め合って―― ■華山美術専門学校卒業生として、臨時講師を母校で務めることになった松浦麻里には秘密があった。ちょっと変わった性の嗜好、SNSで知り合った男性「夜兎」と、夜な夜な危ない主従の関係にハマっていた。実習初日は「下着を付けずに行ってみて」と夜兎に指示を出され、言われた通りに挑む。ところがふとした瞬間に、生徒である堺彩斗に下着を付けていないことがバレてしまった。しかも、彩斗こそがSNSで知り合った「夜兎」だった――絵画の才能に優れていた麻里だったが、社会に出れば広告代理店のクリエーターとしてクライアントの顔色をうかがう日々。けれどそれが当然の日常となっていた。矛盾と焦燥に駆られて覗いてみたSNS。そこで、一瞬の解放感を得ていた相手は、希望に燃えているハズの生徒、彩斗。彼も天才的な感性を持っていた。しかし、残されたのは父親の会社を継ぐまでの限られた時間――本気になれずに、ある程度で満足したふりを重ねるのは、二人共通の人生だった。いつしか互いを本気で見つめ合う。主従の関係は現実の世界で禁断の快楽を求めあい、ついに講師と生徒から男と女へ……。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 後宮の舞妃 皇帝陛下は愛の連鎖に囚われる
    4.5
    「――あのときも、そなたは言ってくれた。私に降りかかる厄災は自分が払ってみせる、と。そして、そなたが身代わりになるように死の運命に囚われてしまったのだ」 ■舞手の一族に生まれた娘・リーシャは、皇帝であるユンロンに見初められ、妃として後宮入りすることになる。麗しく眉目秀麗なユンロンに見惚れてしまうリーシャ。しかし、求められ迎え入れられたはずなのに床入りしてもユンロンはリーシャに触れようとしない。心中にわだかまりを持ちながら過ごすリーシャだが、ある日を境にユンロンとの距離は一気に縮まっていく。露わになった白い肌を滑る指先、とろけるように優しく触れられ、ときには激しく貪るように内側から揺さぶられる。誰も触れたことのない花弁を曝かれ、女性としての悦びを教え込まれるリーシャは身の内が震えてしまうほどに体が疼き、ユンロンの愛欲に濡れた瞳から目を離せない。互いに寄り添い、愛を育むように日々を過ごしていくが、リーシャには身の危険が迫っていた。そして、いままで抱えていたリーシャの疑問に答えを出したのは、追いつめられたユンロン自身が紡ぐ、衝撃の真実だった。禁じられた愛の連鎖は、ふたりを分かつのだろうか……。――憂いを帯びた若き王と可憐な舞姫が紡ぐ、後宮の秘められた夏恋譚。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 皇帝陛下の過剰な寵愛
    4.1
    「あなたは罪深い。貞潔堅固といわれた私を、やすやすと欲望の渦に陥れる。……こんなに女の身体を貪りたいと思ったのは初めてだ」 ■バートリア帝国皇帝であり、知的かつ勇猛果敢な皇帝として名高いアベルに妃として求められたのは、小国ウィンブルクの末姫ペトラ。「野の王女」と称されるほどお転婆姫である自らには荷が重く、辞退を申し出るつもりが、アベルは彼女を「妖精」と称して魅力を説き、しなやかな肢体に手を伸ばすと秘められた女の秘所を開らいて未開の花園を愛でようとする。性の知識に疎く、初心なペトラは羞恥と未知の刺激に耐え、身のうちを震わせる。強引かつ一途にペトラに愛を向けてくるアベルに戸惑いながらも次第に気持ちは変わっていく……。王としての地位と責任を担う厳粛な相貌とペトラに愛を紡ぐときの柔らかく熱を帯びた眼差し。ペトラの艶やかな髪や肌に愛おしげに触れてくるアベルにペトラの胸の鼓動は収まらなくって……。やがて、アベルの抱える葛藤を知ることで、ふたりの物語はさらに動き出す。普段は冷静沈着な賢王アベルが暴走しがちな過剰な愛を無垢な王女ペトラにひたすら注ぐ!年の差二十六歳の王宮溺愛ロマンス!(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 三人の社長~淫らな純愛に囚われて~
    -
    「君には、男を雄にさせる匂いがあるね」また……淫らな夢を見ている。 ■大学生の美優は処女で、友人たちからは男性恐怖症だと思われている。しかし、男性を遠ざけているのには理由があった。4年前、高校生の美優は、電車で痴漢に悩まされていた。3人の若い男に囲まれ、執拗に身体を触られるが、怖くて声も出せない。男たちは、だんだんと大胆になり、ついに指が秘裂を割ると、はじめての感覚に思わず声をもらしてしまう。そのとき、ひとりの美青年が美優を救った。君には、男を雄にさせる匂いがあるね――という謎めいた言葉を残して、その青年は電車を降りていった。その日から美優は電車に乗ると彼を探した。4年後、父親がリストラに遭い、家計が逼迫する。休学して働くことも考えたが、そんな美優に企業奨学金の話がもたらされる。条件は、大学卒業後にその企業、宇佐美商事に入社すること。国内有数の商社だ。ネットで検索すると、そこに忘れられない青年の顔を見つけた。宇佐美奏――宇佐美商事の社長だった。美優は奨学金を受けることを決意した。どうしても彼に聞きたいことがあった。男性を避けてきたのは、男性が怖くなったからではない。自分が怖くなったのだ。自分のなかにある、得体の知れない何か淫らなものに気づいてしまい……。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 執愛の薔薇~甘い野獣と素直になれない美女
    5.0
    「怖いものをなくすために、今からベルのことをたくさん愛してもいい?」 ■息継ぎの間も惜しむような口づけに、頭の芯がクラクラしてしまうほど熱に浮かされる。可憐な嬌声に煽られて、羞恥で染まる頬に手を滑らせる――。森の古城に暮らすノイラート男爵家に嫁ぐことになったベルは、動揺していた。父の強引な勧めで縁談が決まったものの、なぜ美しい姉妹ではなく、勝気な自分を見初めたのかと思い悩んでいた。不安を抱きつつも嫁ぐ覚悟を決めるが、古城の主フィデリオは予想に反して優雅な立ち振る舞いの美青年であった。しかし、彼には人のものではない柔らかな毛並みの耳、そして、尻尾がついていた。いにしえの呪いで、容姿が半獣と化していた。最初は驚くものの、愛おしむように接してくるフィデリオの温かさに包まれ、彼の抱えている孤独や悲しみを癒したいと願うようになるが、ベルは彼の深い愛情を信じきれず、傷つけてしまう。真実の愛を知り、愛を得たときに呪いは解ける――フィデリオとベルのあいだに、愛の奇跡は起こるのだろうか。「美女と野獣」をモチーフにしたオトナ童話シリーズ第四弾!(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • その瞳に射貫かれて
    -
    あの瞳で見つめられたら、拒めない……。男たちの間で揺れる乙女心。 ■平凡なOLの花織は、アンティークドールのような雰囲気を持つ男性に憧れていた。小学校に入学して間もない頃、周囲に馴染めなかった花織は、祖母から古い人形を譲られる。その人形は、茶色の巻き毛と金色の瞳を持った男の子だった。その日以来、その人形は花織の部屋にいて、彼女を見まもりつづけている。ある日、花織の職場に、経営者と遠縁という渚が配属される。茶色の巻き毛と金色の瞳を持つ彼の容姿は、花織が憧れつづけていた王子様そのものだった。そんな渚に誘われ、花織はためらいながらも断りきれずに関係を持ってしまう。そのとき取れてしまったネックレスのパーツを修理するため、花織はアクセサリーショップに入る。そこで漣太郎と出会う。40代の渋い男性だが、どことなく渚と容姿が似ている。若い渚とは違い、大人の魅力を持つ漣太郎に惹かれ、彼とも関係を持ってしまう。ふたりの男性と同時に関係を持ってしまったことに、花織は罪悪感を覚えて悩むが、そんな彼女に漣太郎の弟子である汀が接近。彼の容姿もまた、渚と漣太郎にどこか似ていた。情熱的にせまる汀を拒めずに、とうとう彼も受け入れてしまう。その後で、汀から衝撃的な事実を告げられて……。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 大正ありす~侯爵家兄弟の争奪愛~
    4.0
    「僕と兄貴、どっちがキミを満足させられる? 好きな方を選ぶといいよ」 ■大正時代に憧れる乙女、亜梨子(通称・アリス)は友人の強引な誘いで合コンに参加することになった。が、同世代の男子に魅力を感じず上の空で……そんななか、一際目を惹く容姿を持つ美青年・直人に出逢い、目を奪われるアリス。しかし、場の雰囲気に馴染めず、途中で帰宅することに。夜桜を眺めながら、小さな神社に歩みを進めてみると、そこで思いがけないことが起こる。 ――えっ、ここってどこ? まるで、映画のセットのような……? まさにアリスが憧れていた大正浪漫さながらの世界にタイムトリップしてしまう。そこで運命的に出逢った大正時代の侯爵・久遠寺一路の家で保護されることになったアリス。一路の浮世離れするほど艶やかで洗練された容貌、麗しい立ち振る舞いに胸を高鳴らせながらも、直人によく似た一路の異母弟・直哉にも心惹かれて……。魅惑的なふたりに甘く囁かれ、交互に激しく求められるアリスの気持ちは……? 麗しい容貌の下に激しい支配力とサディスティックな性癖を隠し持つ一路と、悪戯っぽく蠱惑的な直人との行為に初めは恥辱を感じつつ、官能的な悦びを覚えてしまうアリス。究極の“運命の愛”とは、時代すらも越えてしまうのか。最後に同時に訪れる耽美的で甘やかな支配と執着の、歪な“愛”の結末とは――。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 同棲契約
    -
    ある朝起きたら、隣に知らない男の子が寝ていた。はだかで……!? ■いったい、どうしてこんなことになってしまったのか。昨夜は飲み会。酔っぱらって拾ってきた? 藍原凛華29歳、アパレル会社のデザイナー、彼氏なし。ある日隣に寝ていたのは、健一朗と名乗る明らかに年下、しかも凛華とは年の差もありそうなかわいい男の子。すっかり彼のペースに巻き込まれた凛華は、その日は健一朗をそのまま部屋においてやることに。そしてその日仕事から帰った凛華を待ち受けていたのは、おいしそうな手作り料理の数々。二人はお互いのことをよく知らないまま同棲生活に突入することに。少しずつ変わり始める凛華の日常。仕事も軌道に乗ってきて、気分は上々。そんな彼女に目を付けたのは、会社の営業部のエース・黒瀬。過去何度かアプローチした黒瀬が、再び彼女に迫ってくる。「あのね、今日、デートに誘われたんだ」 凛華の告白に健一朗は「いいんじゃない? 付き合っちゃえば」 予想もしない言葉。それなのに、どうして私に優しくするの? あなたいったい誰? 凛華はだんだんすれ違いを感じるようになり……。恋に、仕事に揺れるアラサー・凛華の行く先に待ち受けているのは――。(ヴァニラ文庫うふ)
  • 伯爵の蜜戯~男装令嬢は不埒な寵愛に喘ぐ~
    4.0
    「怖がらないで――なにも恐れることなんてないんだ。全部俺に任せて、たくさん感じて」 ■男爵家令嬢ロザンナは、二十歳になっても嫁げず、幼い兄妹の面倒を見て日々を過ごしていた。父である男爵が急死し、義理の母が父の残した財産を浪費に費やしていたからだった。傾いた家を建て直すため、美しい髪を切り落とし、伯爵家の門をたたく……。身分や性別を偽り、メイジェベト伯爵家で執事として勤めることになるロザンナ。屋敷の主人であるクラウスは、男爵家が傾く前に従者として勤めていた青年だった。屋敷で雇ってもらうことが決まり、執事として懸命に仕える。そんな彼女の屋敷での仕事はふたつあった。昼は執事として主人に誠心誠意仕え、夜は令嬢として、見目麗しい伯爵が満足するまで閨をともにすること。男爵家の借財を肩代わりする対価として、ロザンナは純潔を捧げるのだった。熱を帯びた瞳で焦がれるように求めてくるクラウスに身も心もとろかされていく。毎夜のように繰り返される情事、めくるめく悦楽の最中で甘い睦言を囁かれ、身のうちが震えるほど、深い情愛に溺れる。だが、ロザンナには、クラウスの情熱的な求愛に答えられない事情があった。秘められた過去は、ふたりの想いに大きな影を落とす……。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 初恋エゴイズム~眠れる准教授の偏屈な純情~
    4.0
    「いけません、そんなこと……破廉恥です」 ■はじめての「恋」、純粋に想いあいながらも、恋愛に不慣れなためにお互いの本心がわからず、すれちがう。絡み合う視線は熱を孕み、葛藤する胸のうちの真実を物語る……。大学院附属病院で准教授として働く広沢とその恋人の鈴は、結婚の許しを得るために鈴の両親に会う。交際は歓迎されたものの、両親の勧めで結婚に向けてお試し同棲生活をスタートすることになった。広沢は、鈴のことがいとおしくてたまらないものの、原因不明の症状に悩まされていた。恋愛初心者の広沢は、それが一般的にいう「恋の病」と知らずに葛藤してしまう。鈴もまた、広沢の苦悩する様子に思い悩むが、ふたりの距離を縮めるために広沢の手を瑞々しい肌に導き、愛の営みに誘う。潤んだ瞳で見つめてくる鈴に、広沢は気持ちを揺さぶられ、お互いへの想いと、劣情を秘めて肌を重ね合う。純度百パーセントの恋を結実させるため、ふたりは悩み、解決を模索する。はじめて同士のふたりの「同棲生活」は波乱か。それとも、幸福に満ちたものになるのか。結婚までの第三相臨床試験(フェイズスリー)は、無事成功を収めるのだろうか。本作品は「初恋ラビリンス~眠れる准教授の偏屈な純情~」のシリーズ2作目となります。※本作品にはイラストが収録されていません。(ヴァニラ文庫うふ)
  • 初恋ラビリンス~眠れる准教授の偏屈な純情~
    4.0
    「こんなことを人間に対して思ったのは、初めてだ。君が先生だ。私に恋とは何かを教えてくれ」 ■映画監督の父が骨折で入院し、大学病院に通うことになった鈴は、絶賛仕事募集中。普段は父のアシスタントを務めるものの、父が療養中の今、時間を持て余していた。慣れない病棟からの帰り道に迷い踏み入れたのは、人知れず陰気で薄暗い地下の行き止まり。「助けて」という苦しげな呻き声に手を差し伸ばして――うなされていた白衣姿の男、医学部准教授である広沢と出会い、秘書として雇われることになる。偏屈だが知的で独特の考えを持つ広沢との関わりは、かけがえのない時間となっていく。広沢も鈴に興味を抱くものの、その感情の「答え」がわからない。互いの肌が触れ合い、跳ねる心臓の鼓動が伝わりそうな近距離でふたりは向き合う。広沢はその答えを探して、鈴の可憐な唇を啄み、心身を貪るようにくちづけ、生まれたばかりの愛をひたむきに向ける……。――はじめて同士の、恋のかたち。周りのひとと形は違っても互いを求めあい、惹かれあう。ふたりだけの恋に「常識」や「順序」は必要なのだろうか。暴走しがちな准教授の純愛ラプソディ!(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • バカンスの魔法
    4.0
    「もう遅いです。あなたが煽ったんだから責任を取って」セリンの懇願を聞かずにチョン・ユヌが腰を打ちつける…… ■大学時代から付き合っている恋人とは結婚を意識する八年続く仲だった。平凡な日々だが、変わらない毎日をセリンは愛していたのだが、ある夜、大切な恋人と親友・ユンフィが裸で抱き合う現場を目撃。突然二人の仲を知ることになったセリンは……ソウルから逃げるように海南島にバカンスにやってきたのだった。――このまま消えてしまいたい。恋人と十年来の親友を一度に失ったセリンは大きな喪失感を抱えていたが、訪れた海南島で大学時代のサークルの後輩・チョン・ユヌに再会する。大学時代よりも逞しく成長し、見目麗しい青年になったチョン・ユヌにセリンは驚きながらも安心感を覚え、行動を共にすることになった。チョン・ユヌから、セリンの“失恋旅行”のお手伝いをしてあげる、と提案され、セリンは戸惑いつつも申し出を受けることに……。とろけるように優しく、愛おしげに深く触れられたと思うと、情欲に濡れた瞳で射止められ、貪るように求められる。快楽に溺れないよう、チョン・ユヌはユリンを引き上げてあげる、と言うが……。「これでもまだ、僕は、可愛い後輩にしか見えませんか?」韓国の人気No.1TL作家ショコラの掌編を大胆に翻訳!(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 薔薇の獣と屈辱の契り
    3.5
    「人間じゃなくても構わない、本当に愛している男と結ばれたい」 ■借金一掃のために亡命貴族の末裔である令嬢エリザベートは隣国の伯爵家当主と愛のない結婚をした。嫡出の跡継ぎを産むための伴侶として華やかな檻に囚われたような毎日を送っていたが、新婚旅行先で謎の男アルマンと出会う。アルマンを下男として雇う提案を夫にするが、出された条件はエリザベートの破瓜の補助をすること……。約束を果たしても、夫はエリザベートに興味を示さず、穏やかに時間だけが過ぎていく。アルマンはいずれくる夫婦の営みにそなえて逞しい体躯には似つかわないほどやさしく、愛おしむように閉じられた花園を慈しみ、深い悦楽を教え込んでいく。甘美な疼きを覚えて深く繋がりを求めるものの一線を越えることはできない。それはアルマンに重大な秘密があるからだった。『赤い獣事件』と呼ばれる過去の猟奇連続殺人事件――真相が紐解かれるにつれ、秘密が明らかになる。夫からの仕打ちで追い詰められて心身ともに傷つき、意識が遠のいても。愛する男と結ばれたいと切に望むエリザベートの命がけの提案にアルマンがとった決断とは……。天真爛漫な乙女とオーガ――異種族間の禁じられたロマンスの結末とは。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 深煎り厳禁!?~バリスタ王子の恋の手ほどき~
    3.0
    私を優しく包む香りと愉悦を教えてくれたのは、本格カフェのイケメンバリスタ ■私、ほんとうにこのひとと“する”の……? 指でさんざん慣らされたあと、ついに猛りが挿入ってきた――とんでもない男に私、つかまってしまったかも……。「お久しぶりです」。街の裏通りの洒落たカフェで、二年前にイタリアへ卒業旅行に行った際に、美味しいエスプレッソを入れてくれた男、木下修平に営業で疲れた伊織萌香は声をかけられた。再会の瞬間は紳士だった修平だったが、手慣れた強引さがすぐに顔を出す。L字型に置かれたソファと本格的なコーヒーを作る機器が印象的な彼の部屋で、初めてのキス、甘美な痛みを伴う喪失。開脚したままに縛られ、ミルブラシで刺激され、処女だった萌香は会うたびに徐々に愉悦を刻まれる。「遊ばれているだけだ」という先輩社員の西村の声が、不安を掻き立てるが、会いたい気持ちにもはや抗えない。確認するためにも――仕事上の重大なミスが、実は西村に仕組まれていたことが明らかにされることをきっかけに、修平が一度は縁を絶った自分の会社の社長の息子であることまでわかって……コーヒー好きの社長と修平と萌香の間に信頼と信用とそれぞれの“愛”の形が奏でられる、芳醇のスウィート・ロマンス!(ヴァニラ文庫うふ)
  • 不埒な侯爵の強引求愛
    3.9
    「君は私を好きだ、そうだろう?」 ■蝋燭の炎が揺らめく薄暗い閨のなか腕の中で身を捩る少女は可憐でありながら艶やかであり、男の手によって生み出される快楽を享受し、甘い嬌声を漏らす。美しい花を愛でるようにやさしく触れられながらも欲に濡れた艶めかしい眼差しで見つめてくる愛しいひと……。第六王女マリーは自然を愛していた。地学や天文学の教養を深めたいと富裕階級の平民が住むコーヴァン地区のサロンに足しげく通っていた。高貴な身分を偽るために名を変え、男装をして。自らを偽りながらも、サロンでひと際目を惹く青年フランツに出会う。フランツの正体は若き侯爵であり、社交界を謳歌していると噂のアルマニャック侯爵だった。身分を明かせない事情を抱えたマリーはひと知れず彼に惹かれながらも「遊び人」と比喩されるフランツに不安を抱えて素直になれない。誤解が誤解を生み、ふたりの恋の糸は複雑に絡まっていく……。不埒だけれど魅力的たっぷりな若き侯爵フランツと引きこもり王女マリーとの極上スイートロマンス!本作品は2014年12月から「ムーンライトノベルズ」に掲載、公開されたものに大幅に加筆・修正を加えたものです。※本作品にはイラストが収録されていません。(ヴァニラ文庫うふ)
  • 暴君の恋事情~強引な求婚に惑うシンデレラ~
    3.0
    「強情な娘だ。だが、そういうタイプは意外と好みだ。屈服させてみたくなる」 ■成り上がり男爵令嬢であるヴァイオレットは父亡き後、男爵家と事業を相続し、奮闘してきた。吝嗇家なヴァイオレットは贅沢を好まないものの、贅沢好きな義姉たちに困り果てていた。早く嫁の貰い手を探さなくては――と。自らよりも、義姉の将来を案じるヴァイオレットのもとに、宮廷から舞踏会の招待状が届き、なりゆき上舞踏会に参加することになってしまう。地味で冴えない姿のヴァイオレットは見目麗しい国王陛下マクシミリアンに見初められ、夢のようなひとときを過ごす。彼に身を委ねることで得られる温もりとはじめてのときめき。マクシミリアンは予想外の言葉を告げ、ヴァイオレットの抗議の声を奪い、貪るように口づけを深めていく。上質なシーツに組み敷いた無垢な体を強引に開き、花弁を解すように唇を這わせてくる。執拗な責めに押し寄せてくる愉悦に蕩けてしまい抵抗できないヴァイオレットに容赦なく求婚を迫るマクシミリアン。それはヴァイオレットがある条件を満たしているからで……。城から逃げ出したヴァイオレットを捜して求婚する一風変わった国王陛下とのすれ違い蜜愛ロマンス。「シンデレラ」をモチーフにしたオトナ童話シリーズ第二弾!(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 身代わり婚姻~殿下はツンデレ姫にご執心~
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    「快感に溺れてしまうがいい。そして従いなさい。身も心もすべて私に捧げるんだ」 ■お仕置きと称し、初心な肢体を組み敷かれ、骨ばった手に柔らかな白肌を存分に蹂躙される感覚、ひそやかな花弁を愛でられるコルネリアはシーツの波を手繰り寄せて妖艶に踊る。初めて知る「女」としての悦びに今まさに花開こうとしていた。夜毎繰り広げられる甘い情事は、いつまでも終わらない――。祖国のためにも夫を虜にしなくてはならないのに身も心も彼に惹かれてしまい、はやる心臓の鼓動は隠せない。ベーレンス大公国世子に輿入れすることが決まったプレトリウス王国唯一の王女コルネリアだったが、大国の姫である自らの結婚相手は当然として身分の高い殿方と考えていたのに、生まれたときから定められた結婚相手はマリウス公子だと知らされ、身分が釣り合わないと不満を漏らすコルネリア。だが、国王である父からの密令を受け、嫁ぐ決意を改めるも、マリウスはコルネリアに冷ややかな態度を崩さない。内心憤慨しつつも婚姻の日に向けて準備を進めていたが、結婚当日にマリウスが元侍女と駆け落ちしてしまい大パニックに!? マリウスの父であるベーレンス大公国君主アルベルトが彼の代わりにコルネリアと結婚すると言いだして……。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 南の島で抱きしめて
    -
    婚約者と訪れたカウアイ島で、出逢ってしまった“運命の人”…… ■イベント会社を営む恋人・彰に誘われて、大事な取引先を接待するハワイツアーに同行した映像クリエイターの尚美。仕事に行き詰まりを感じていた矢先、良い気分転換になるはずと旅に臨んだ尚美だったが、近々夫となる彰は、取引先との付き合いで忙しく、尚美のことはそっちのけ。諸島最北端のカウアイ島にやってきても、一人取り残される有り様だった。業を煮やした尚美は、ゴルフコンペが済んでホノルルに戻るという彰に、別行動を申し出る……こうして次の接待パーティまでの間、自由時間を得た尚美だったが、やりたいことがあるわけでもなく、開放感を満喫するどころか、心細さを募らせていた。と、日本人観光客などほとんどいないカウアイで、尚美の耳に日本語が飛び込んでくる。半世紀以上も前の恋人を探してこの島にやってきた老婦人・京子と、その孫・丈志との出逢いだった――。満たされない心を埋めた一期一会。叶わなかった恋の記憶を辿る島巡り。知的な魅力を放つ丈志の胸にも刻まれていた愛の傷痕……そして、二人でグラスを交わした後、丈志がそっと唇を寄せてきて……!?(ヴァニラ文庫うふ)
  • 闇ノトリコ
    4.5
    そうだ、自分で動いてごらん。腰を使って私の指に擦り付けて…… ■女流小説家を夢見るマーガレットは、死んだ姉ローズの夫ライアンと、父親の借金のかたに結婚することになった。ライアンはインドとの交易で財を成し、子爵として岬の突端に、屋敷をもっていた。この崖から姉は……。愛を育む時間もない結婚で、肉体関係を頑なに拒むマーガレットにライアンは焦れながらも、キスから愛撫へと我慢強く彼女の体を開いてゆく。「ほんの少しでいい……指先に君を」指で蜜を掬うと芯にそれを塗りつけ滑るように動く夫の愛技に漏れる水音……。やがて処女のまま絶頂を経験するようになり、自ら繋がり望むようになっていく。社交界デビューを果たすと、執筆していた小説が発行され、“読書会”のリーダーとなったマーガレットは、婦人たちの恋話に付き合いながらもロンドンで充実した日々を過ごすようになった。そんなとき、ライアンの旧友ジェロームが妻殺しの噂は真実であると彼女に告げる。そんなはずは――二人が深く愛し合うようになる中で、不穏な闇が忍び寄る。心も体もライアンを信じるしかなくなっていたマーガレットは――濃密な官能と、サスペンスが織りなす、ラブロマンスの逸品!(ヴァニラ文庫うふ) 本作品は2015年6月から2016年4月にかけて「ムーンライトノベルズ」に掲載、公開されたものに、大幅に加筆・修正を加えたものです。※本作品にはイラストが収録されていません。
  • 私のカレは甘くて冷たいオトコノコ
    3.0
    ■月島千紗はファッション誌の編集者。入社六年目の二十六歳。いまだ企画採用ゼロ。父と連れ子の義弟、透と三人暮らしで、ずっと母親代わりの生活。おまけに透は引きこもり気味で、もう何年も会話どころか、顔すらまともに見ていない。昔は仲良しだったのにいつしか透は千紗を避けるように……。ある日、千紗は美貌の新人モデル、葵の美しさに、どこかで会ったような不思議な気持ちを秘めながら、撮影スタジオで同性なのに心を奪われる。数日後、会社の飲み会で酔いつぶれた千紗は気がついたらなぜか葵とホテルに――えっ? 太ももにこすりつけられる、彼女の下腹部……。(な! なにこれ?)熱くて、硬くて、骨みたいなこれは……何? なんと彼女の正体は「男の娘」。千紗は抵抗するがその美しさに翻弄され、繊細な指と舌が甘美な疼きを炙りたてる。「やめ! あっ……あっ……」何かがせり上がってきて、腰をビクンとさせてしまう千沙。「まだダメだよ。エロい声もっと聞かせてよ」葵はもしかしたら、…透?――そんなときファッション誌が廃刊の危機に曝され、千沙は会議で「男の娘」のお洒落に学ぶという特集を思い切って提出する。初めて採用されたその企画には勝算が密かにあって……(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。
  • ヴァンパイアの蜜牙~薔薇守娘は情欲に囚われて~
    4.0
    どうか、私の中に……。私を、もっともっとあなた様のものにしてくださいませ……。 ■月明かりの下、美しく野性的な男に犯されて――シエラ国で代々薔薇守を務める一家の一人娘、マリアは時折見るそんな淫夢に戸惑っていた。キスもまだの自分がいったい誰と…? やがて父ダリルのもとで修業を続け、正式な薔薇守の後継者となったマリアはついにその相手を知ることになる。それは、三百年ほど前にこの国を治めていた王ゲイン。突如、攻め入ってきた敵から民を守るためにヴァンパイアとなって戦い、その後自らを荊の森に封印し、歴史の表舞台から姿を消した伝説の王ゲインこそがマリアの想い人だった。禁戒を破って荊の森へと忍び込んだマリアは、一匹の黒猫に導かれるまま城の中、ゲインの眠る棺へと。そうして、眠りから目醒めたゲインに貪るように抱かれ、生まれて初めての甘い愉悦に溺れてしまう。だが、ゲインはかつて愛していた薔薇守娘マリアンヌとマリアが瓜二つであったため間違えて抱いてしまっただけ。たとえ身代わりでもいい。マリアはゲインのそばにいさせてくれと乞い願い……。秘せられたヴァンパイア王との禁断の逢瀬。めぐる運命のロマンス。(ヴァニラ文庫うふ)※本作品にはイラストが収録されていません。

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