「ひと」とはだれか?作品一覧

  • 友だちがいるのに寂しい人は、誰かと結婚すればいい~40代の孤独と結婚~
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    (※30代以降の「大人の恋愛・結婚」に関するインタビューを長きに渡り続けている筆者が、2011年の初秋以降、メルマガ会員を対象として月1~2回ペースでほぼ毎月開催している交流会「スナック大宮」。 本書は、ヤフーニュース個人での著者連載「スナック大宮問答集」の記事を加筆・修正したものです。) 寂しいのは筆者だけじゃなかったのだ。 「いろんな人と気楽におしゃべりしながら食事をしたい」と思う現代人は少なくないのだと思う。 初対面の緊張がほぐれて酔いが回ると、仕事や人間関係について突っ込んだ話になることが多い。そこには、現代の日本社会を生きている社会人の肌からにじみ出たような、ため息と一緒に押し出されるような、生々しい言葉がある。 筆者はおしゃべりなのに口下手だ。何か相談をされても、当意即妙の答えは返せない。その代わり、「後出し」でじっくり考えて文章を書くことはできる。そのまとめが本書である。スナック大宮に参加したことがある人も、まだ参加したことがない人も、筆者とのんびり飲み交わすつもりで読んでくれたら幸いだ。 (「まえがき」より抜粋)
  • 「ひと」とはだれか?:身体・セクシュアリティ・暴力
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    ジェンダー視点で見る新しい世界史通史 歴史を形成してきた「ひと」とは何か。「近代市民」モデルを問い直す! この世界に生きる「ひと」は年齢・身体的特徴・性自認・性的指向等、多様な属性を持つ存在であるが、国家や社会はしばしば「ひと」を単純化し、望ましい役割や振る舞いを割り当てる。とりわけジェンダーは「ひと」の定義の根幹にかかわる存在である。本巻では「ひと」の生にジェンダーがいかに作用しているのかを、「身体・ひと」「生殖・生命」「セクシュアリティ・性愛」「身体管理・身体表現」「性暴力・性売買」の各領域について歴史的視座から検討し、その構造を考察する。 第1章では、各文化における身体・生命観を問い、社会的規範としての「らしさ」がいかに構築されるのか、「ひと」がいかに分類され、差異化されたのかを比較史的に明らかにする。 第2章では、産む身体としての女性身体、産まれる子の生命、人口政策・人口動態を論じる。 第3章では、歴史上の多様な性愛・結婚の在り方を確認し、LGBTQの人びとの在り方をめぐる比較史に焦点をあてる。 第4章では、「健康」の文化性、身体描写や身体表現のジェンダーバイアスを検討する。 第5章では、性暴力の歴史と買売春の比較文化を叙述する。 ■本シリーズの特徴 世界史通史としての本シリーズの特徴は、「国家や政治・外交・経済」といった「大きな物語」を中心に記述するのではなく、等身大の「ひと」を中心に据え、それを取り巻く家族や共同体、グローバル経済や植民地主義といったテーマに段階的に踏み込んでいくという構成にある。 近代歴史学の根底にある近代市民社会モデルは、暗黙の裡に「健康で自律的な成年男性」をその主たる担い手と見なしていたが、それは一方で女性や社会的弱者を歴史から排除することにもつながっている。本シリーズでは、単に歴史の各トピックについて、ジェンダー史の知見を紹介するのみにとどまらず、「ひと」はそもそも「ケアしケアされる存在」である、という認識に立って、世界史の叙述そのものを刷新することを目指している。

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