素敵なロマンス作品一覧
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-「新婚旅行って言ったら月がメッカだろー」そう言ったのは、私、貝原芙美ではなく、ヒデちゃん、松平秀臣でもなく、ハル、河村春樹だった。私達3人は中学時代いつも一緒だった。ヒデちゃんは寡黙でシャイで。ハルはなんというか、まあ、あけっぴろげのノーテンキで。全然違うタイプだったけど、どっちもいい奴で、どっちも私は大好きで。私達はたいてい3人で行動したけど、どうしてもペアにならなきゃいけない時は、ヒデちゃんとハルのジャンケンで決めてた。いつか決めなきゃいけない。ジャンケンなんかじゃなくて、私の意志で。いつかずっとずっと先のいつか。中3の秋、ハルが死んだ。事業に失敗したお父さんが車に家族を乗せてガケから海に!!無理心中だった…!?
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-私、桜友恵、24歳。準大手企業のOL6年生。「あら友恵!研修センターのコーチ終わった?」「うん」「いい男いっぱいいた?」「いたいた。今日からまたバリバリ稼ぐぞ~っ」「ねえねえ聞いた?王子さまのウワサ」「聞いた聞いたーっ」「本気にしてないな」「だってすごくリアルなウワサよ」「革命で日本に亡命した王族が日本で再婚して、その子がまた日本女性と結婚して今は四代目の殿下ですって」「それじゃほとんど日本人じゃない」「そうよ、その殿下がうちの新入社員にいるなんて素敵じゃない」「素敵と言うのはこーゆー日本男子よ!!」友恵は写真をずらっと並べた。「今年のエリート、トップ10!!研修センター選りすぐりのハンサム生写真データ付きよーっ。さあ買った!!」
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-そりゃ誰か紹介してって頼んだわよ。そりゃ私も、もう30よ。でもねっ、もっとましなのがいそうなもんじゃない!!やめてよ。冗談じゃないわよ。こんな男のパンツ洗ったり食事作ったりしなきゃいけない訳!?おまけにこんあ男と夜の…!?思わず血の気が引いて私は逃げ出してしまった。そんな所に5年も前に別れた男、等が現れた。「なんでこんな所にいるのよ」「物見遊山。ここで今日子がお見合いだって言うから面白そうだなって思って。やれやれ、そこまでして結婚したいもんかね」「したいわよ!!結婚したいのよ、私!!純白のウエディングドレス着たいのっ!!私もう30よ!!いいかげん幸せになりたいの!!女の幸せが欲しいの!!分かる!?だから等、いい男紹介しなさいっ!!」「えっ!?」
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-「いかん!!許さん!!絶対いかん。許さんと言ったらぜ~ったい許さんぞ~っ」「お願い、お父様!!福太郎さんを愛してるの」「どうか結婚を許してください!必ず芹さんを幸せにします。」「お前のような箱入り娘が、この家から一瞬でも出て生きて行けると思うのか~っ」「ごめんよ、芹。とうとうお父さんには許してもらえなかったな」「ううん、福太郎さん。お父様もいつか必ず分かってくださるわ」「おまけにこんな古い公団アパートで」「あなたと暮らせるならどこだっていいのよ」「本当にいいのかい?君のようなお嬢さんが、こんなヤスサラリーマンの妻になって」「あたしこそ。初めての旅行で迷子になったあたしをあなたはいつも助けてくれて」「あたりまえだよ。僕は添乗員だ」
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-深窓のご令嬢も30過ぎればただの人。母親の見合い攻撃(しかも釣書は立派だがみんなオヤジ)にうんざりした美紗子は、父親の会社で働くことにした。働いて立派に自立してみせるわ。女の幸せは結婚だけじゃないわ。心機一転して仕事に生きるキャリアウーマンになるのよ!!それに、もしかしたらお父様の会社で素敵な男性と運命の出会いをして大恋愛をして、どんでん返しのハッピーエンドになれるかも知れないわよね。「お姉様、世の中そんなに甘くなくてよ」と妹に諭されるが、美紗子は聞く耳を持たない。そうよ。私の人生はこれから花開くのよ。ドキドキしながら初出勤。すると意外なほどいい男が多い。特にエレベーターで乗り合わせた笠原は、かなりイイ!!
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-あれは2年前、面白がって遊びに行ったTV局で、あっさりスカウトされてしまった私のボーイフレンドの小原正介は、面白がって出たTVがバカ受けして、今や歌にドラマに大忙しの大アイドル。それにしてもなんてずーずーしい。19歳ですって。ほんとは大学6年生の24のくせに。「悪かったな」思いっきり変装した正介が目の前に。思わず笑っちゃった。「まいったぜ。アイドルなんてやるもんじゃねえな。ものすごくこわーい追っかけがいてよ」「正介ったら、就職失敗してサラリーマンは向いてないってタレントになったんじゃん」「それもこれも結婚資金のためだろ」お前のような青二才に娘はやれるか、と父に反対された私達は結婚とマイホームのためせっせと働く毎日なの。
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5.0婚姻届、たった0.数ミリの厚さ…。仕事が終わって一緒にいられる時間が少しでも欲しくて同居を始めた。毎日愛し合って、時々ケンカして、ずっとそうだと思っていた。婚姻届けにサインするのだって、蜜月な時をずっと続ける約束だって思ってた。たった0.数ミリの厚さ。何も変わらないと思っていた。なのに…。「結婚して日が経つにつれて愛情が薄らいで行く感じなのよ、彼。なんだか疲れて帰って来る日も増えて、Hだってね…。しかも極めつけが仕事を変えるなんて言い出したのよっ!」「転職?」「今のスタジオミュージシャンの仕事は不安定だから安定した仕事に変わろうと思ってるって」「まあっ意外に責任感が強かったんだ」紙切れにサインしただけで変わるの!?
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-あまりにも素行の悪い大学生の息子と、毎度の大ゲンカ。売り言葉に買い言葉で、水上建設社長の水上登は、息子の通う大学に入学することになった。このまま放っておけば、いつか必ず桜田門の御用になる。というありがたい親心が分からんのかっ。などと考えなが入学式に出席したら、隣の席の女の子の笑顔にどっきん。「文学部の花森雪枝です」「俺は経済学部の…」いかん。名前が出て来ん~っ。この高血圧と不整脈と言語障害は、いったい…なんだっ…。惚れた…のか…。まさか息子より年下の娘に!?だいたい俺が子供くらいの娘に惚れるはずがない。ところが!?真剣に講義を聴く彼女の眼。この眼だ。ところが彼女は息子のGFだった。仁義なき戦いが…!?
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-「モデル?」「輸入物のビールのCMだってさ」「演劇の方はどうするの?」「貴方は動かない方がいいって言ったの、美晴じゃなかったっけ?」言った、確かに。私が燿司と付き合い出して、もう4年になる。燿司は顔が取り柄の演劇青年で、私は大手町オフィス街に勤めるOL。モデルか…。確かに燿司は、その辺に転がってる男より顔がいい。だから4年前のあの冬の夜も、盛り場の路上で酔っぱらって眠り込んでいる燿司に魅入ってしまったのだ。その上、どういう成り行きからか目覚めた燿司は、まるで捨て犬のように私に懐いてしまった。面食いだったのよね、私も。会社に行けば見合いを進められるが、絶対断ってやる。かといって燿司との結婚も考えられない…。
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-新婚1カ月目のある日、帰宅する夫を出迎える新妻に待っていたのは「今日さ――、会社辞めてきちゃった」え~。人材派遣会社に籍を置いて会社を巡ること数10社。自慢じゃないけど人を見る目は育てたつもり。その自慢の目がとらえて離さなかったのが、最後の勤め先で見つけた彼――。そして今は私の夫。いわゆるひとつのエリートってやつだったかも知れないけど、ちっとも気取ってなくって、絶対自信の選択だと思ったのに――。ある日、夫がプッツンときてしまった――!!大手商社の課長職だったのに、新婚1カ月目で突然退職(それもニコニコと)。「ストレスが原因かも。ううん、でももっと他に理由が…。それに妙に明るいのも不気味…いったいどうしちゃったの」
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-まだ父が存命中だった頃、私達は、それは美しい四人姉妹で有名だったそうです。そして15年。末っ子のちあきに恋人が出来たらしい。「千春お姉様は学園長としてフィアンセを10年待たせるうちに逃げられて」「捨てましたのよ。あんな男!!」「千夏お姉様は共闘の仕事が忙しくてフィアンセに浮気されて」「あんな男!!ぶんなぐって捨ててやりましたわっ」「千冬お姉様は、私の面倒を見るためにフィアンセを待たせるうちに…」「…彼は心臓マヒで天国へ…」「そ…そんなお気の毒な男運の無いお姉様達を差し置いて、お嫁になんか」「わかったわ、ちあき」なんとか姉達の追求をかわしたちあき。やっぱり言えないわよねえ。私に3年越しの恋人がいるなんて…。ところが…!?
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-ずっと思ってた。結婚するならケンカの強い人がいい。私を守ってくれるから…。そうして苦節23年。私はついに理想の人に出逢えた。でもケンカが強いと言う事は、ケンカっぱやい、と言う事でもある。「文彦ったら、またケンカしたの?」「失礼なっ、犯人と格闘したんだ!これは仕事!」文彦は自称「腕利き刑事」。でも周りからは「暴力刑事」と呼ばれている。今日は初めて文彦をパパに紹介する日。心配なのは私が赤ん坊の時にママが亡くなったため、パパ1人で私を育てたと言う環境。それでなくても花嫁の父は複雑だし…。笑って許してくれますよーに!と願っていたんだけど、案の定…!?
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3.0
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-いつのことかもわからぬ昔。中原の大地には幾つもの国が乱立し、互いに覇を競っていたという。そしてこれは、そんな世に永く栄えた国が滅んだ時のいわく美姫のものがたりーー。夏国の帝は、「世継ぎを作ることが仕事」と皇后に毎日責められ、不能気味になっていた。帝の妹、美(メイ)姫も、直系の子孫を残すため、男たちに抱かれていた。「そう、これは血を絶やさぬ為の退屈な儀式。母の言いつけを守り、毎日、相伊手もいない男達と交わる」肉体はどんなに快楽を与えられても、心は渇いていくだけ。「ああ、私の心を熱く満たしてくれるような男に巡りあいたい。そして生きていると感じたい!」そんな中、皇太后は先帝の血を引く男と淫らな交わりに耽っていた。
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-きょうは誕生日。恋人の亮平にプロポーズされ、最高の幸せをかみしめたはずの深雪の心は、その夜、絶望に塗りつぶされた。婚姻届けをだしにいく直前、昔の婚約者・公顕が現れたのだ。しかも、亮平の仕事の取引き相手として、何食わぬ顔で…。公顕は強い権力をもつ本家の跡継ぎで、分家の深雪は無理やり婚約させられていた。なにもわからない幼いころはまだよかったが、友人関係も高校への進学さえも「にいさま」に支配され、深雪は二十歳の誕生日当日に公顕から逃げてきたのだった。「今度こそ逃がさない。おまえは私の花嫁なんだから。」そういって公顕は亮平のいない深雪のアパートに押し入り…!?
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2.5
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-教育実習のため、母校の女子高にやって来た栞。そこにはかつて憧れていた初恋の相手、北村先生がいた。会うなり「お前変わってないなあ。大丈夫か」などと相変わらず子供扱いしてプレッシャーまでかけてくる。昨日だって緊張のあまりほとんど眠れなかったのに。他人事みたいに「まあ頑張るんだな」ですって!! 冷たいんだから。あげくに「緊張の極致にあるので、あまりいじめないように」なんて言うから生徒は大騒ぎ!? たった15分のH・Rで疲れ切ってしまった。でも実習生とはいえ、北村先生と同じ場所にいられる。再び巡り逢った初恋の人…。想い出に出来ない事がある…そして、ほのかな想いは激しい炎となって恋心をかきたてていく…。
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-私が遼一さんと出会ったのは2年前。大学のパーティーだった。会った瞬間から恋に落ちた。人を愛する事の幸せを初めて知った。彼は一足先に社会人になり、私もこの春、大学を卒業すると彼のためにお料理を習い、お茶を習い、いつか…それも近い将来。祝福され、幸せの中で彼とウエディングベルを鳴らす日を夢見ていた。けれど彼を襲った突然の事故。一命はとりとめたものの事故の時、脳に出来た血の塊が彼の眼から光を奪った。その時から何もかも変わってしまった。私の両親は彼との交際を禁じ、見合いをさせ、縁談を進め、そして遼一さんは私の前から姿を消した。私は必死になって彼を探し、ついに…!?
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-私…どうかしているんだわ。「…お願い。1度だけでいいの」何を言うつもりなの。この人は他の女の夫なのに…。「…抱いて」結婚する…6月、若葉の季節に…明るい光の中、降り注ぐ花びらの中。私は智史さんの奥さんになる…。智史さんのお母様に式場の見学や衣装選びに引っ張り回され、レストランでひと休みしていた時、彼がいた!? え…!? 川島さん…!? いつから…そこに…? 私に…気付いている…?「…久し振り…2年ぶりかな」心臓が止まるかと思った。「元気そうだね」「…ええ…川島さんも…」声が震えた…。背中が熱い…あの人の視線を感じる。2年前にさよならした人。もう2度と会いたくはなかったのに…。
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4.0「神様、一生にいちどだけチャンスをください」そう願いはしたけれど…もしかして私、大好きな恵太くんの妹(赤ちゃん)に生まれ変わってる――!?悲劇の事故に遭い、命を落としたはずの私は突然、目を覚ます。そこには知らない夫婦と見覚えのある特徴を持った美形な男児が…。前世では地味陰キャOLで家族や友達にも恵まれなかった。転生したこの世界では、大好きな人と優しい家族が側にいる。しかも、赤ん坊の私をいつも見守ってくれる恵太くんに、キュンキュンする毎日。早く成長して、今度こそ大好きな恵太くんに想いを伝えたい!だが、そんな私に難解な展開が次々と待ち受けていて…!?
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3.9伯爵令嬢オデットは、憧れの近衛騎士アルフォンスと結婚することなった。しかし、その結婚は王命によるもの、彼の意志によるものではなかった――。ある雨の日、賊に襲われたオデットの危機を救ってくれたのが、剣も魔法も一流の近衛騎士アルフォンスだった。その美しい姿にも魅せられて恋に落ちたオデットだが、ある噂を聞いてしまう。実はアルフォンスは王女と恋人同士だというのだ。彼のことは諦めつつも、ひそかに想い続けるオデットの元に、数年後、縁談が舞い込む。その相手は、なんとアルフォンスだった――。王女と近衛騎士の禁断の愛を隠すための結婚、そう知りながらもオデットは憧れのアルフォンスとの結婚を受諾する。それは悲しい恋の始まりだった――!?WEB発の人気小説をコミカライズ!
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5.0
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-【この作品は、同タイトル電子単行本の分冊版です。重複購入にご注意ください。】子どものころから動物の言葉が理解できるという不思議な能力を持つOL・飯島奈緒のもとにやってきたのは、100万回くらい生きては転生を繰り返し、人の言葉を理解できるようになった、とんでもないハムスターだった。ハムちゃんの言葉を理解していると悟られないように暮らしていた奈緒だったが、ある日、ハムちゃんは奈緒の職場の同僚で元カレの達也とは前世で深い縁があることがわかり―――!? 怪しい関西弁でメスハムと出会いたがるゲスなおっさんみたいなハムスターが奈緒と達也の運命を振り回し、あげくの果ては恋のキューピッドに―――!? 現代版転生+ペット+大恋愛のハートフルストーリー!!
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3.0石原琴乃は「とりえがないのがとりえ」くらいの普通の派遣OL。実家の経営の厳しい工場の手助けをし、処女のまま28歳の誕生日を迎えた。しかしその夜、琴乃は両親の保険金目的の自殺未遂に出くわし、実家に2千万円の借金があることを知ってしまう。琴乃は借金返済のために、自分の処女を賭けてパパ活を決意し、ホテルに向かった。そこに待ち受けていたのは、自分の好みど真ん中の超美形の男だった! 「この人になら抱かれてもいい」舞い上がる琴乃に、男は前金10万の仕事を突きつける。「きっちり働いてもらう」その仕事の内容とは──!?崖っぷちの平凡OLが超美形の性悪エリートに巻き込まれる、振り回されラブが始まる!?
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-俺は篠田賢吾、32歳。体験を生かしたリアルな小説を書こうと、大学を卒業と同時に探偵事務所に就職し、そのまま10年が過ぎた。付き合っていた恋人には「会社員をやりながらだって推理小説は書ける。呆れた夢想家ね。もうあなたの夢にはついていけない」と愛想をつかされてしまった。確かに初めの頃は好奇心も手伝って結構楽しくやっていたが、10年も浮気調査ばかりやっていると、いい加減嫌になる…。橋本史緒、19歳。大学2年、東京で一人暮らし。彼女の身辺調査及び素行調査が今回の仕事だ。期限は1週間。依頼主は片山興産の坊ちゃん。彼の32回目の見合い相手だ。今の女は裏で何をやっているか分からない、と見合いの度に相手の調査を依頼してくる。勝手に結果に失望して断念する。事務所を出た所で、その片山とバッタリ。相変わらずお高い車にキザな格好だ。理想ばかり高いお前じゃ100回見合いしてもダメだろうよ、という言葉をグッと飲み込み愛想笑い。仕事とはいえ、あんな野郎のために靴底をすり減らして歩き回らなきゃならないなんて情けなくなる。張り込み先で思わず寝込んでしまう。起こされた時、なぜか目の前に酔っぱらった史緒が!? そのまま部屋に連れ込まれて…!?