【感想・ネタバレ】宝島(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

直木賞受賞のニュースを見てから、ずっと読みたかったけど全然古本屋に出回らず後回しになっていた作品。
大好きな沖縄の暑さ、湿気までも伝わるとともに、知らぬふりをしていた戦後の沖縄の状況が痛いほど伝わった。
アメリカ人と結婚してアメリカに住んでいる私に出来ることはなにか考えさせられた。

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2023年12月03日

Posted by ブクログ

先日、沖縄に行ったこともあり贔屓目があるかもしれないが、非常に面白い上巻だった。沖縄の地理も頭に入っていたので地名が出ても、あのあたりかなと想像ができ、絵が浮かんできた。
戦果アギヤーと言われる戦後沖縄の英雄たち。オンちゃんを中心に、グスク、ヤマコ、レイの生き様が描かれる。アメリカの占領下での厳しい生活の中、内地に住む私たちの感覚と違う現地の人の心がよくわかり、彼らの矜持というものが垣間見えてくる。
灼熱の太陽に爽やかな南風。しかし、どこか悲しい空気が漂う沖縄と言う土地を感じた。

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2023年09月19日

Posted by ブクログ

真藤順丈の宝島を読みました。
終戦後、返還前の沖縄が舞台です。
アメリカの倉庫から物資を盗む戦果アギヤー、ねずみ小僧のように恵まれない人に物資を置いていきます。
その、英雄がオンちゃんで、そのオンちゃんを慕う三人の物語です。
オンちゃんが好きなヤマコとレイとグスク
ヤマコは女給から先生になり、レイはヤクザ、グスクは警官とそれぞれの道を歩んでいきます。
米軍の兵士の治外法権のような理不尽なことは、当時本土にも伝わってきましたが、ニュースでは傍観者のようでしたが、この本を読むと当事者の憤りが伝わってきました。
451ページはなかなか読み応えがありました。
お勧めの本です。

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2023年05月12日

Posted by ブクログ

面白くて数日で一気読み。
物語に引き込まれ、戦後沖縄の歴史(教科書ではなく現地の実状)を知ることもでき、大満足。

下巻も楽しみ。

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2022年08月22日

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この夏1番の熱を感じた作品。動乱の沖縄を生き抜くそれぞれの想いに胸打たれる。沖縄の歴史に考えさせられることも多かった。

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2022年08月17日

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面白かったです。戦後の沖縄の様子が目に浮かびました(フィクションなのかもしれないけど…)。レビューにもあったように、たまに入ってくる作者の括弧書きコメントはたしかにいらなかったかもしれない…

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2021年10月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

グスク
レイ
ヤマコ
オンちゃん
そして、ウタ

オンちゃんの行方は?
グスク、レイ、ヤマコの思いとストーリー!
そして、予定にない戦果とは?

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2021年08月14日

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伝説の戦果アギヤー、おんちゃんはカデナ基地を襲撃した後に行方不明になる。
行方を探るグスクとレイとヤマコ、アメリカーやヤマトへの怒りを胸に違う道を歩み、返還へと向かう時代を見つめ、最後におんちゃんが残した予想外の戦果の意味を知る。直木賞受賞の歴史エンタメ。

島津藩の侵略から現代に至るまで、日本政府やアメリカの統治の中で人と扱われぬ日々を生き、時代に翻弄される沖縄の人々の怒りを代弁したような、とても読み応えのあるお話でした。特に、返還では政治家の間で交わされた約束で、島民の悲願だった基地は残ると知った時のヤマトへの絶望とやるせなさ、それは現代までつながっているお話なのだと思います。まぎれもない宝島、その宝を吸い尽くして知らぬ顔を決め込む我らのなんと醜いことか。

これはもうもちろん佐古忠彦さんのカメジローシリーズ(映画)と一緒にどうぞ。

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2023年08月07日

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当時の沖縄にいた戦果アギャー、グスク、レイ、ヤマコ、そしてコザの英雄オンちゃんを中心としたミステリー。実際あった事件や人物も登場し、語り部(ユンター)を通した第三者目線から語られるストーリーは非常に新鮮に感じた。本土と沖縄の人の間にある意識の差など、沖縄問題に揺れる今だからこそ読むべき一冊だと感じた

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2022年09月18日

Posted by ブクログ

沖縄の方言や独特の言い回しが多く、読みにくい
シナリオも正直微妙
沖縄の戦後史を知るという意味では非常に良い作品だと思う

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2022年09月04日

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ネタバレ

歴史の本には語られない、戦後の米軍統治下の沖縄の様子が分かります。

第一部は、進んで読み進めるほどではなかったですが、第二部は、ハマっていきました。ただ、方言が多いからなのか、わたし自身、気持ちが寄り添えるほどの知識がないからなのか、今一つ現実味がなかったです。

今まで触れることのできた戦時中と戦後の日本の様子とはかなり違っていて、沖縄という地域での特殊性が色濃く出ているのかなと思いました。本当の部分がどこまでなのかはわかりませんが。

失った過去を抱えながらしなやかに生きる。それは一見強さを持った尊い生き方に見えるけれども、そうしなければ生きて行けない現実から、逃げられなかった結果の生き方とも言えるんじゃないかなと思いました。

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2021年10月24日

Posted by ブクログ

沖縄言葉に意識しすぎてストーリーが入りづらい笑

でも教室に飛行機が墜落した時のシーンはそのむごたらしさが想像できた。

下も引き続き読もう。

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2021年09月09日

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山風賞受賞作ってことで。直木賞も取ってるしね。沖縄の戦後史を元にした活劇。ヤクザの両巨頭、聞いたことのある名前だと思ったら、やはり実在のレジェンドでした。沖縄ヤクザ史ムックを読んだ時の記憶が残っていた。それだけインパクトが出かかったということなんだけど、本作中でも両人の存在感は大きい。主人公もそこと絡めて描かれているから、なおのこと。米国と戦い、うちなんちゅとも戦い、更にはしまんちゅ同士でも争い合う。凄まじい闘いの日々の行く先には…?下巻では、どんな結末が待つのでせう。

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2021年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「宝島 HERO’s ISLAND」。
文庫で上下巻。
コザが舞台の中心になる小説を読むのは、池澤夏樹「カデナ」に続いて2冊目。
時代的にも近いので、互いの理解が進んだ。
20年のスパンの物語なので、人も変われば時代も変わる。
Bob Dylan「Blowin' in the Wind」……。
本格ミステリとは違うが、いわゆる謎の引っ張りと、その真実が明かされる構成も、いい。
が、もっともいいと思ったのは、地の文の語り手が、土地の語り部、というところ。
口調はのんきだが、厳しい現実を見聞きしてきたことがわかる、ゆんたく。
語り部が、いわばカメラを当てるように視点人物(主に3人)に憑依して、語るのだ。
うがひゃあ! あきさみよう! たっぴらかすよ! かしまさんど! とか、言葉がいちいち上等ですね。

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2023年11月14日

Posted by ブクログ

第160回直木賞受賞作品。
独特の文体で語られる物語は正直読みにくく、自分の好みではありません(笑)
しかし、テーマ自体は、沖縄の戦後史という形で、メッセージとして刺さってきます。
戦後から返還前の沖縄の物語、沖縄の人々の苦悩、哀しみが感じられる物語でした。

上巻では、
戦後の沖縄で、米軍基地から物資を盗み、人々に配る「戦果アギヤー」。
英雄のオンちゃん、グスク、レイ、3人を見守るヤマコ。
嘉手納基地を襲撃し、米軍に追われ、結果オンちゃんは行方不明に。
オンちゃんをの行方を思う3人。

ヤマコは女給から教師へ。レイはヤクザ、グスクは警官となって、それぞれの道を歩んでいきます。
行方不明のオンちゃんは?

そういった中で語られる、戦中、戦後の沖縄の現状。
沖縄人たちの思い、憤りが伝わってきます。

沖縄の基地問題の根っこの部分がわかります。

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2023年10月15日

Posted by ブクログ

終戦後から、アメリカからの返還までの沖縄の現実。1972年沖縄返還から、50年が過ぎました。

アメリカ統治下の沖縄がどのような生活だったか、どんな圧迫を受けていたか、沖縄の戦争は終わっていなかった様子が、ノンフィクションのように迫ってきます。
今まで、この時代の沖縄の作品は初めて読んだと思います。沖縄の尊厳を守るように戦う人達。
アメリカ兵により理不尽な犯罪。ベトナム戦争の基地としての役割。
三人の友人達のそれぞれの立場からの戦いを描きますが、彼らに悲壮感を感じない。強かさな生きる力を感じる。
それは、真藤さんの文体や、沖縄の方言を豊富に使いながら沖縄に寄り添った創意によるところかと思う。
なんだけど、読み慣れるまでストーリーが読み取れず苦戦しました。

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2023年07月13日

Posted by ブクログ

沖縄本土返還50周年を機に読んでみた。
国のせいで苦難が多くて本土のこと許してくれるんやろうか。
4人の幼馴染がそれぞれヤクザ、警察官、教師になって行方不明になった英雄の謎を追う。

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2022年07月07日

Posted by ブクログ

沖縄返還50周年、そして慰霊の日(6/23)に合わせて。最初はちょっと途惑うが、島言葉を織り交ぜた語り口が特徴的。時代の波に翻弄される4人の沖縄人の物語。アメリカ占領下の象徴的な事件・事故を絡ませながらの展開は、瀬長亀次郎の登場あたりから俄然熱を帯びてきて、ページを捲る手が止まらなくなる。即下巻へ。

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2022年06月22日

Posted by ブクログ

ウージ(砂糖黍) 振り払えない数多の記憶 ユンター(語り部) 雄々しく呼吸を深めて 戦果アギャー(戦果を挙げる者) 怠りなく準備をして 嘆きや憤りが混淆(チャンプルー)された表情は張り詰め過ぎて あの戦争を生き抜いた島の女の金科玉条 意識の海を泳ぎ回る思念の魚を網にかけて、舌で鱗の一枚一枚を剥がすように吟味した。 どんな語り部(ユンター)でも太鼓判を押すだろう 稀代のアジテーターの面目躍如 ふした臥した男は衰弱し過ぎてた 与那国島の西崎から眺める夕陽の美しさ 悪霊(マジムン)達にも追いつかれない速度で走ってきた トロフィー・スカル グスクは城(キャッスル)という意味らしいね 軍司令部(ライカム)の主導で アメリカと琉球を架橋するのさ 壜ビール ちき知己を頼って 胸の高鳴り(チム・ドンドン) なき英雄の為の弔歌 しょこう曙光 ぎのわん宜野湾 ちき知己 擦り減った心身を癒すじう慈雨のような言葉に ごうぜん傲然と見下ろしている こうしょう哄笑 ユタの信仰や紐帯ちゅうたいになっていくもの ウタキ(御嶽おたけ) せいそう盛装の紳士淑女が杯を交わし

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2022年06月04日

Posted by ブクログ

現代の沖縄の人はこの沖縄言葉の混ざった小説を自分たちの言葉として感じていけるのだろうか。読んで理解するより感じて心に響く沖縄返還前後のストーリー。なんだかよくわからない勢いに駆り立てられながら下巻へ。

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2021年10月02日

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