ベネディクトのレビュー一覧

  • 菊と刀
    日本人論の古典的作品として有名な本書、学生時代に読んでみた時には翻訳が難解すぎて、数ページ読んだだけであっけなく挫折。新訳書が出ていることを知り、ウン十年ぶりに再挑戦したら、読みやすかった。
    もっとステレオタイプな日本人論が展開されているのかと勝手に思っていたが、日本人の行いや心理への目のつけどころ...続きを読む
  • 菊と刀
    今なお「日本人論」の決定版といえる古典的名著。実は大学時代にゼミの教授から「絶対に読んでおきなさい」と言われ、「はい」と答えて放置すること20年。ようやく義理を果たせました。
    そう。本書はこの「義理」が大きなテーマです。日本では、義理を果たすことを促す力が強力に働いています。義理を果たさないでいると...続きを読む
  • 菊と刀
    「アメリカ合衆国が全面的な戦争においてこれまで戦った的の中で、日本人ほど不可解な国民はなかった」の出だしは嬉しく思う。

    1944年、日本研究を委託された文化人類学者による日本考察記。若い頃読んだことあったが、殆ど覚えていなかったので再読。

    ・精神は物質的環境を制す
    ・恩返し(家長、姑問題)

    ...続きを読む
  • 菊と刀
    長い。流し読みで気になったところだけ記録。

    多くの東洋人と異なって日本人は、文を綴ることによって自分自身をさらけ出そうとする強い衝動をそなえている。

    人間は日常生活の中で行動を学習する──。ある人の行動や意見がどれほど異様に見えようと、当人の感じ方や考え方は、経験してきたことと一定の関係を持って...続きを読む
  • 菊と刀
    冒頭、異なる文化の人間を理解することは難しい、分析も難しい、真に理解し合うことは困難だ、という言い訳が長々と続く。

    次からは日本人に対する分析が始まる。
    内容については賛否あると思う。
    よく言われる恥の文化というのはピンと来ない。

    著者は日本で取材せずにこの本を書いたと聞く。
    今で言うコタツ記事...続きを読む
  • 菊と刀
    途中話がバラバラしている感じがしたが、最後まで読んだら話の道筋を理解することができた。日本社会のこともアメリカ社会のことも賛美することなく、倫理感覚の違いによるそれぞれの社会構造を説明している。読んでよかった。
  • 菊と刀
    とても興味深かった。
    タイトルの『菊と刀』のことを、何となく皇室と武家?みたいな感じにとらえていたので、本文読み始めてびっくりした。私が単に常識知らずなのかもしれないけど思い込みってこういうことあるよな〜としみじみ。
    ベネディクトが日本人論を著す必要に迫られた時代と現代とではずいぶん日本人も変わって...続きを読む
  • 菊と刀
    全編通して、日本に対する外からの視点で語られているのは非常に面白かった。そのような特性から、これまで意識することのなかった日本の特性に気づけた。
    一方で、刊行された時代と現在に隔たりがあることやフィールドワークなくして行われた研究であることなどから、誤りや現代にそぐわない内容も多く、歴史の勉強にはな...続きを読む
  • 菊と刀
    山口周さんの本の中に出てきた「欧米人の罪の文化に対して、日本人は恥の文化」というのが気になって読んでみました!

    第二次世界大戦中に米国戦時情報局の依頼を受けた文化人類学者が、日本の気質や行動の研究・考察をまとめた本。いまだにベストセラーってすごい

    日本の外からだからこその着眼点とか、逆にちょっと...続きを読む
  • 菊と刀
    よくぞここまで研究したもんだと感心した。
    が、研究結果と論文の出来は別物で前述で完結したものとばかり思っていた言葉が二度も三度も繰り返して別の例でくどくど蒸し返すのでテンポの悪さが目立つ。
    日本人特有の特徴をうまく表現しているだけに例えば忠臣蔵のくだりなど、どこまで論文から離れて忠臣蔵の詳細を延々と...続きを読む