内村鑑三のレビュー一覧

  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話
    後世のためにこれだけの金を溜めたというのも結構、事業をのこしたというのも結構、思想を雑誌の一論文にかいてのこしたというのも結構、しかしそれよりも一層よいのは、後世のために私は弱いものを助けてやった、これだけの艱難に打ち勝ってみた、これだけの品性を修練してみた、義侠心を実行してみた、情実にかってみたと...続きを読む
  • 代表的日本人
    日本人の生活信条の中には,キリスト教に匹敵するものがあるというモチーフが透ける。
    内村は,キリスト教を一度解体し,日本的キリスト教を作って,非武装的に本を作りたかった。日本人の魂の開放を本気で信じ,実行した人。
    特に中江藤樹の冒頭の「君子たれ」という教育は,西洋の教育ひ引けを取らぬという論説が良い。...続きを読む
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話
    後世への最大遺物は高尚なる人生である、と筆者は言う。後世に残す価値のあるものとして、お金、事業、思想が挙げられている。どれも残せない、と嘆く人に対してのメッセージ。高尚なる人生(自分は生き様だと捉えた)が、残された人たちにとって価値があるのだ、と考えさせられた。
  • ヨブ記講演
    無教会派隆盛のきっかけにもなった伝説の講演会の記録。文語体なので、講演の内容そのままではないだろうが、それでも当時の熱気が十分に伝わる。共感できる部分と疑問の残る部分が半々という感じだった。又「ヨブ記」全体ではなく、中間部の註解を大幅にカットしてあるのが少し残念だった。
  • 代表的日本人
    明治時代に書かれたもので、世界の偉人に伍して評されるべきと著者が考える日本の偉人が5人選抜して描かれています。

    西郷隆盛
    上杉鷹山
    二宮尊徳
    中江藤樹
    日蓮上人

    共通しているのは、利ではなく義によって行動すること、つまり物質的な欲望を制御し、成すべきと自らが考えることに突き進むところかと思います...続きを読む
  • 代表的日本人
    同じタイミングでNetflixで”天才の頭の中:ビル・ゲイツを解読する”を視聴し、その裏でこの代表的日本人を読み終わった。
    両者とも伝記的な作品であり、その人の価値観、それが形成課程、そしてその成果、またその人を取り巻く社会情勢や歴史など学べる範囲は大きい。
    伝記という物語の中で大人も、子供も楽しみ...続きを読む
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話
    内村鑑三の演説を収めた本。60ページ程度であるし、古い本ながら読みやすい。
    ただ、結論は少し拍子抜け。これから少しずつその意味が沁みてくるのかもしれない。普遍的結論であるからこそ、どこから実感を伴って言葉がすっと身体に入ってくることがあるかもしれない。

    この世の中にいるあいだは、少しなりともこの世...続きを読む
  • 代表的日本人 徳のある生きかた
    代表的日本人についての本。徳と素直さが驚くレベルですごい。

    <メモ>
    ・徳を高める
    徳は自立から磨かれる
    日々の積み重ねが成長に
    ・試練を好機と捉える
    苦しい時こそ希望を見出す
    目の前の課題に全力で当たる
    ・ゆるぎない信念を抱く
    民の声...続きを読む
  • 代表的日本人
    他部署の部長におススメされた本。上杉鷹山が良かった。城の贅沢を廃止して、民間事業に投資する。お金に限らず理性的に投資を行うのは重要な気がする〜〜
  • ぼくはいかにしてキリスト教徒になったか
    内村鑑三の札幌農学校〜アメリカ留学時代の内的記録です。特に前半は明治初期の若者の西洋知の受容の様子がユーモアを交じえて綴られています。キリスト教もその一部であり、一時的な熱狂が過ぎ去ると、離れていく者もあり、真実、信仰の道に入る者もあり、という流れがみてとれます。後半は生真面目で誠実な若き内村の、キ...続きを読む
  • 代表的日本人
    西郷隆盛:運動はいったん進む方向さえ決まれば、あとは比較的簡単な仕事となる 地は深く、山は高く、夜より静かなり、人語は聞こえず、ただ天を見つめるのみ 上杉鷹山:「施して浪費することなかれ」が彼のモットーである 二宮尊徳:「自然は、その法に従う者には報いる」という明快な原理に基づくこととなった 大宇宙...続きを読む
  • 後世への最大遺物・デンマルク国の話
    この本は、内村鑑三がおこなった講演を記述したもので、「我々は何を後世に遺すことが出来るか」というテーマについて語られている。

    要旨としては、次のようなことだ。
    『お金を遺すことも立派なことである。しかし、それは誰にも出来ることではない。お金を遺すよりは事業を遺すほうが影響は大きいだろう。事業よりも...続きを読む
  • 代表的日本人
    西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人の5人について、内村鑑三が書いた伝記的読み物。この本は、新渡戸稲造の「武士道」と同じように、英文で書かれたもので、それが和訳されて逆輸入されたような形になる。
    この本が出版されたのは、今からちょうど100年前の1908年。こういう、日本のことを世界に伝...続きを読む