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肌を見られたくない、でもこの苦しみを知って欲しい。五十嵐凜、非正規書店員6年目。アトピーの痒みにも変な客にも負けず、今日も私は心を自動販売機にして働く。そこに起こった東日本大震災。本を求める人々。彼女はそのとき、人間の本性を目撃する。現役書店員が描く、圧倒的リアリティで各紙絶賛の話題作。
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Posted by ブクログ
人間が嫌いになる。 酷い親と先生に怒りが沸く。 お客さまに、人間の怖さをみる。 それなのに誰か凛を助けてほしいと願いながら読んでしまう。
『荒地の家族』で興味をもってこちらも。 アトピー性皮膚炎に苦しみ続ける女性。 書店員というモチーフはやはりこの著者ならでは。 持病に苦しみながらも、数々のトラウマを抱えながらも健気に生きる主人公と、それに対しあくまで無理解、抑圧的に接し続ける家族の姿に最後までつらさがあった。 なぜああまで冷酷なのか...続きを読む。 小説に「答え合わせ」は必ずしも必要ではないと思うけど、これは腑に落ちなさ過ぎた。
リアリティ溢れる筆致。自分とは全く違う境遇、性別、体質なのに、ページを捲る手を止められなかった。個人的には芥川賞受賞作よりこっちの方が好き。だから読書は止められない。
生まれつきの重度のアトピー性皮膚炎で幼い頃から家族にも同級生にも教師にも疎まれ、そんな周りの人のことも疎んでいる主人公の五十嵐凛。 大人になって、書店で契約社員として働き、日々同僚や上司との人間関係や困った客を相手に過ごしている。その最中に東日本大地震が起きる。店の片付けをする中で、あるいは営業を再...続きを読む開する中で垣間見える人間の本性。 まだライフラインも復旧しない中で営業を再開した書店に押しよせ、「なぜ新刊が手に入らないんだ!」と怒号を浴びせる客、「なぜこんな時に営業を再開するんだ!」というクレーム、チャリティーで訪れる歌手の対応に苦しむ書店員たちの姿に悲しみや諦め、憤りを感じるけれどこれがリアルなのだろう、という気にさせられる。 非正規で働き余裕のない生活、家族からも受け入れられない孤独感、アトピーで痒い身体を掻きたい、でも掻けない、という苦しみ、震災後、薬も食料も思うように手に入らないという辛さ、という主人公の描写から、この作品は震災後小説であり、光の当たりにくい社会の一片を切り取った作品だと感じた。
淡々とした語りでリアル。圧倒的な救いではなく、ほんの少しだけ何かを解放したような終わり方がいいと思った。ものすごくいい人もものすごく悪い人もいない。でも皆んなちょっとずつ狂っている感じ。きっと現実ってこんなもん。
人にされて嫌だったことをしてしまうかもしれない。 人にされて嬉しかったことをできないかもしれない。 人の振り見て我が振り直せないかもしれない。 それでも、 めんどくさい人に負けず、 体の痒みにも負けず、 災害にも負けず、 どうにかこうにかもがいて生きてる。
読んでいて楽しい気分には決してならないが、主人公の抱える問題が「皮膚」感覚で伝わってくる表現は読み応えがある。 なかなか救いのない彼女の下降線が、最後のところでクッと上に向き、微かな光明を見せる。 職場の人間模様や、人物造形がリアルだ。 いるいる、こんなひとたち…。
アトピーの痒みに支配された女性書店員、五十嵐凛の生きづらい日常である。 本人にしかわからない痒みと日々たたかっているのがとてもわかる。 物心つく頃だろうか、兄も弟も丈夫で綺麗な皮膚なのに自分だけが…という思い。 小学校で「あいつはカビ」だと言われて級友や教員を避けて、教室の隅でじっとしていた我慢...続きを読むの6年。 中学で新たな級友の視線を感じ、「首黒いね」からカビという呼び名から象女になる。 家族でも兄からは露骨に汚いと言われる。 父は「おまえは気合いが足りない」と言う。 ひとり暮らしするようになり、たまに実家に帰れば母から「あんたに愚痴を言う資格はない」と…。 非正規で未婚だからか。 職場でもアトピーを長袖で隠し、男性スタッフが少ないなか、万引き犯や転売屋やハードクレーマーとの闘いの毎日である。 そして、災害があり… 何があろうと皮膚は痒い。 痒みがなくなることはない。 なんとかしたいが、どうにもならないのが皮膚なのか…。 皮膚が自分自身だった。は辛すぎるだろう…
今回受賞された佐藤厚志さんの作品を読んでみた。 アトピーを抱える主人公の話で、大変だなあと思うものの淡々と進み終わってしまった感じ。 凛さんの成長や、何か変化が見られるのかと思ったけど、感じられなかった。。うーーむ。
結局、最初から最後まで あまり目立たず 迷惑をかけないよう 人と深く関わろうとしないから いろんなエピソードがうすい。 なんだか気の毒… で終わってしまっている。 変わっていく主人公も見たかった。
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