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海賊“鄭家”の頭をつとめる母の迎えによって、平戸から大明国へ渡った福松。 鄭家は、割拠する海賊や東インド会社を下して東アジアの海を支配するが、清軍の侵攻により明は滅亡の危機に。 新皇帝と明の復興を目指す福松は、その功による名誉ある姓名を与えられ、さらに大きな野望に燃えるが―― 明日をも知れぬ海賊が、どこにもいられぬ者たちのために戦う。 「国性爺合戦」のモデルとなった英雄・鄭成功を新たな形で描く。
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Posted by ブクログ
明から清にかけての中国と海賊の話。 中華と夷。親と子。 実話がベースと知り、エンターテイメントとして成立させた腕に感服。
反清復明のため抵抗運動を続けた鄭成功の幼少期からの物語です。信念をもって自分たちの居場所を作ろうと戦った人の生き様に胸が熱くなる小説でしたが、一方で、長期にわたり抵抗を続ける人生とはどんなものなのだろう、毎朝どんな気持ちで目覚める生活なんだろう、と考えてしまいました。
#アツい
国姓翁合戦は昔耳にしたことがある。本書の最終章にある浄瑠璃の世界だ。母親の松から生まれた福松の一生だ。波瀾万丈の一生を描いた感動の作品だ。徳川幕府が出来て間もない時代壮大な一生を送った生きざまは凄まじいがこれもまた自分が選んだ道だ。良い作品に出会えて感謝❗️
国性爺合戦をモチーフとしていて、福松(のちの鄭成功)が幼少期に中国にわたり将軍になり台湾統治に至る、という史実には沿っているが、この物語の主題はそれではないような印象を受ける。 この物語は中国が明〜清へ変遷しゆく時代に、中国、日本(平戸)、台湾の地で生きた人の犠牲にした物、手に入れた物、失ったもの...続きを読む、手に入れたかった物を通して浮かびあがるそれぞれの信念の物語だ。 自分の信念故に突き進み周囲を巻き込む人々は英雄なのかエゴなのか、例え理想的と思える考えがあったとしても、人間には感情があり思い通りにはいかない。 自由を求めて海に出た人々の、文字通り波瀾万丈な人生、あらゆる選択をしてきたけれど、それぞれやはり無念さが残る。果たしてどうすれば良かったのか? と感じながら読んでいたがそのモヤモヤを終盤6章〜終章が全てさらってくれる。 個人的には施大宣(シータイソワン)の語りの部分がとりわけ良かった。 私も「人は誇りがないと生きられないものだ」と言った蛟(カウ)という人物に魅かれていたからだ。 架空のキャラクターである蛟(カウ)の登場と女海賊で鄭家の頭となる松を母に持つ福松という架空の設定が、多くの実在の人物の内面を際立たせており、物語に引き込まれる。 三国志の人形劇を観て、ごっこ遊びをしていた幼馴染3人が将軍になり国姓爺と呼ばれるまでになる。そしてのちに国性爺合戦という演劇のモチーフになる人生まるごと夢か現か。 姓から性へと字が変化していることに天命は移ろいゆく定めだとの儚さも感じる。 唯一ひっかかったところは、登場する女性全員がさっぱりしすぎていて強い人である(それは生きる為に常に選び続けなければいけない人生だったからなのだろうが)という事だ。狡さや可愛らしがもう少し感じられたらこの女性達に感情移入できた思う。 しかし壮大なストーリーを楽しんだので、次回作も楽しみにしたい。
鄭成功という名は知っていたけれど 実際どういう人物でどういった人生を 送ったのかは知らなかった。 福松の母(松)が海賊という設定は 読んでいて興奮するもの。 最後まで夢を諦めない想いに胸を打たれる。
天は、人の中より有徳の人を選び、天下を統べよと命ずる。これすなわち天命。 天命は血脈によって継がれるが、もし徳を喪えば、天は別の人に命を下す。 天命の革まるを革命という。 世に名を成す者は決断の連続だ。 正しかろうが、間違っていようが、その決断は史実に残る。 幼名を福松、平戸で生まれ...続きを読む育った幼子は、ゆくゆくは倭寇の頭領、鄭成功として歴史に名を刻む。 明の滅亡に際し、清への抵抗勢力として戦ったのち、台湾を東インド会社から開放した海賊の親玉。 家を守るため、実母を放逐し、重臣に裏切られ、友を失い、元々の目的を果たせず葛藤するも、決断を重ねていく。 天命がなければ、ならば天を海が飲み込むまで。 天命に抗い続けてもなお、鄭成功が目指した国とは。 媽祖と呼ばれた海賊の女頭領がいた。 子を成した夫を殺し、福松と名付けられた子は平戸藩に出仕する田川家に預けられて育つ。 海ならば、どこへでも行ける。 まだ少年の福松を連れに来た母に従い、福松は大陸へと渡る。 海賊、鄭家の頭領、鄭芝龍の息子、自らを鄭森と改めた福松は、鄭家を守るためには政治の中枢に入り込まなければと考える。 しかし、明の世は終焉に近づき、代わりに清の革命が起きようとしていた。 鄭家を守るため、居場所がない人の拠り所となるために戦いの日々に身を投じる。 いくつもの決断の果てに、母と決別し、仲間に裏切られ、友を失うことになっても。
冒頭の海の描写からワクワクして一気に読み終えた。母はとことんカッコいいし、父はいきなりとんでもないことになっちゃうし、史実を基礎にしながらも随所で著者の想像力が炸裂している。そして、その創造部分が何より活き活きとしていて爽快! これを読んでから史実に触れる方がワクワクするだろう。ドラマ性に溢れたエ...続きを読むンターテイメント活劇。面白い。
先日読んだ『熱源』がなかなかだったので、もう一冊。 日本では近松門左衛門作の人形浄瑠璃『国性爺合戦』で有名な鄭成功。中国人の父・鄭芝龍と日本人の母・まつの間に生まれた鄭成功は、清に滅ぼされようとしている明を擁護し抵抗運動を続け、台湾に渡り鄭氏政権の祖になります。そんな鄭家二代の物語。 歴史的事件の流...続きを読むれは史実に沿ったものですが、主人公級の人物設定を大きく変えていて、例えば、母・まつは二人いて、実の母の松は自らが殺した夫・鄭芝龍の影武者に蛟という男を立て、それを裏で操つる南海の海賊の真の頭目。育ての母・まつは長崎で子供の鄭成功(日本名福松)を育てている。なので物語はいきなり松が長刀を背負って海賊船に立つシーンから始まります。 書評も高くエンタメとしては面白いのでしょうが、私はどうもその不自然さに引っかかってしまいます。下女だった15歳の松が、刀で男たちを追い回すのも、松が敵の小物だった蛟を初見で影武者に引き上げるのも無理がある。更に主役級の三人、松、蛟、鄭成功の行動の理由がふら付いているように感じます。その点、脇役のほうがシンプルなだけにしっかりした人物設定になっているようです。 そんな訳で「何で?」が先に立って、乗り切れない物語でした。
11月-12。3.0点。 鄭成功の物語。産まれてから、明を復興させる戦い、晩年までを描く。 スピード感あって読めるが、いかんせん馴染みのない人物だったので、頭への入りが弱めだった。
「天地に燦たり」、「熱源」と魂を揺さぶられた川越宗一氏の新作とあって、期待して読み始めた。前2作も被差別民や生まれつきどうしようもないものを背負わされた人々が、諸々翻弄されながらも懸命に生きる姿が印象的な作品だけど、今回も基本設定は似ている。舞台は日本から台湾、中国へと移り、江戸時代初期、中国では明...続きを読むの末期頃というところ。読み始める。前半はいい。いろいろ絡み合って話しがコロコロ展開していく。が、後半は必然性が感じられない主人公の空回りがただ続くのみで、そこにドラマが感じられないのが残念。前2作で感じた読後のスッキリ感のない、尻すぼみな作品でした。 しかし、海賊稼業の戦闘シーンなどを盛り込んで作品の幅を広げようと試している感もあり、次作にまた期待したいと思います。
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