われらの狩りの掟

われらの狩りの掟

1,100円 (税込)

5pt

5.0

◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ

◆第三歌集
ウェルニッケ野に火を放てそののちの焦土をわれらはるばると征く

私にとって歌とはずっと、失われたもの、決して手に入らないものへの思いを注ぎ込む器だった。それが、この歌集を手に取ってくださった人が抱え持つ喪失や希求と響きあうことがあればと願うのみである。
(あとがき)


◆自選五首
無傷であることに傷つく葉桜の下あたらしい帽子を被り
光年という距離を知りそれさえも永遠にほど遠いと知った
奈落その深さをはかりつつ落ちてゆくくれないの椿一輪
ハーブティーにとかすはちみつひと匙の慈悲それで人は生きられるのに
みなそこのさくらよさくら海が陸はげしく侵し尽くした春の

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われらの狩りの掟 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    宗教的というか民俗学的な死に対するモチーフが繰り返し呈示されるところがよかった。生きることが他の命を奪うことと表裏一体であることが、各パートで創作、詩作のかたちを変えて現れる点が一貫しており、歌集全体にテーマ性を与えていると思った。

    0
    2021年06月16日

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