女帝の古代王権史

女帝の古代王権史

825円 (税込)

4pt

4.4

卑弥呼、推古、持統……、古代の女性統治者/女帝はどのような存在だったのか。かつては「中つぎ」に過ぎないと考えられていたが、この四半世紀に研究が大きく進み、皇位継承は女系と男系の双方を含む「双系」的なものだったことがわかった。七世紀まで、天皇には女系の要素も組み込まれていたのだ。古代王権史の流れを一望し、日本人の女帝像、ひいては男系の万世一系という天皇像を完全に書き換える、第一人者による決定版。

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女帝の古代王権史 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    『日本古代女帝論』をダイジェストにして、時代の変遷を重視して再編成したような書籍である。「王権史」という題名に合わせてのものであろう。
    ただ、議論の重点は皇位継承に置かれており、「王権」そのものに関する叙述を期待すべきではない。
    ジェンダー論の視点から先行研究の問題点を暴くといった手法を垣間見ること

    0
    2024年02月22日

    Posted by ブクログ

    古代の女帝における皇位継承の背景を再検討し、後世とは異なる男女双系の継承原理を明らかにする内容。天皇権力の確立過程における女帝の重要性、直系継承への悪戦苦闘と父系社会への転換過程の詳細が非常に興味深い。

    0
    2023年06月15日

    Posted by ブクログ

    これまで日本の古代史について無学だったせいか、本書で別の視点が提供されるのにはとても興奮させられた。単にイメージとしてぼんやりと天皇や古代について理解はしていたつもりだったけども、それについて明確に考え直す知識と理解を提供してくれたように思える。

    0
    2022年11月06日

    Posted by ブクログ

    「性差の日本史」で参考文献に上がっていたので読みました。なるほど、元々家の概念に男女の区別が無く、一族で有能な人がトップに立つというやり方で有れば、女帝がこの時期に集中するのも納得ですし、中継ぎだったら推古帝が死ぬまで35年もやるわけないじゃんと前から思ってた疑問も解消しました。男系になっていったの

    0
    2022年03月31日

    Posted by ブクログ

    著者は、古代の女帝は臨時的に即位した「中つぎ」であるとする通説的理解を退け、古代王権における女帝の立場を明快に論じています。6世紀末の推古天皇や7世紀の皇極天皇(重祚して斉明)、持統天皇は長老女性の立場から即位、その持統は初めて太上天皇となり年少男性の軽皇子(文武天皇)と「共治」し、それは元明・元正

    1
    2021年03月22日

    Posted by ブクログ

     女帝は皇位継承の中つぎの役割であった、古代の孝謙=称徳天皇以降、江戸時代の明正天皇まで女帝が出なかったことから、それが歴史の常識として受けとられてきた。そのような考え方に著者は真っ向から異を唱える。
     中国の父系社会とは異なり、日本は双系的親族結合を基本とする社会であったこと、王には群臣を心腹させ

    1
    2021年03月17日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <目次>
    序章   古代双系社会の中で女帝を考える
    第1部  選ばれる王たち
     第1章  卑弥呼から倭五王へ
     第2章  世襲王権の成立
    第2部  王権の自律化を目指して
     第3章  推古~王族長老女性の即位
     第4章  皇極=斉明~「皇祖」観の形成
     第5章  持統~律令国家の君主へ
    第3部  父

    1
    2021年04月24日

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